Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

20年前

2025年03月09日 06時30分00秒 | Weblog
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第21番《ワルトシュタイン》
リスト:ノクターン《夢のなかに》
リスト:メフィスト・ワルツ 第1番
ショパン:ノクターン 第7番、第8番
ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番
<アンコール曲>
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」より第2楽章
ショパン:革命
リスト:ラ・カンパネラ
ショパン:ノクターン第20番「遺作」

 辻井さんのソロ・コンサートで、今回は、自分が思い入れのある曲を中心に選んだという。
 ベートーヴェンについて、辻井さんは常に
 「ベートーヴェンは障害があってもそれを乗り越え、すばらしい作品を残してくれた。その魂に寄り添い、作品の真意を表現し、聴衆の方々とともにベートーヴェンというひとりの偉大な人間に近づきたい
と語っているそうである。
 続くリストは辻井さんの定番だが、私見では、リストを弾くときの辻井さんは、自身の暗部(ダーカー・サイド)をさらけ出しているように見える。
 今回の「メフィスト・ワルツ1番」がまさにそれで、ピアノが野獣のように踊っているのに驚く(この直前のノクターン《夢のなかに》も相当気味の悪い曲である)。
 これに対し、辻井さんのショパンは、極めてオーソドックスで、聴いていて心地よい。
 ちなみに、ピアノ・ソナタ第3番は、20年前(2005年)のショパン・コンクール(辻井伸行 Nobuyuki Tsujii - Chopin Piano Sonata No.3 op.58-1 , 2辻井伸行 Nobuyuki Tsujii - Chopin Piano Sonata No.3 op.58-3 , 4)でも弾いた思い出の曲だそうである。
 さて、本日のアンコールは4曲の大盤振る舞い。
 「革命」を弾いた後、辻井さんは、青空を見上げているかのような輝かしい表情を浮かべている。
 いったん舞台の袖に引っ込んだ後再登場し、「気分が乗って来たので・・・」と言った後、「ラ・カンパネラ」を、例によって超ハイテンポで弾き始めた。
 若干ミスタッチがあったように感じたが、そんなことなどどうでもよいのは、辻井さんのエネルギーが噴出しているからである。
 ・・・と思いきや、ラストの「遺作」では終始ピアノが泣いており、よいクール・ダウンになった。

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