NBAバレエ団新作『シンデレラ』、振付家ヨハン・コボーに直撃インタビュー「歩みを止めず、情熱をもって」
「私はバレエに携わる長いキャリアの中でとても多くのダンサーを見てきました。そのなかには素晴らしく才能があり、スターになれる可能性があるのに情熱が足りず、その才能を生かすことができない人もいました。その一方で、才能というよりも、バレエに対する情熱と愛情がとても深い人が成功していく姿も見てきました。私たちは本当に好きなことに情熱を傾け、そそいでいるときが幸せなのです。
また競争社会の現代において、私はこのシンデレラの物語を単に白馬の王子が現れ、ロマンスと幸せに導くような物語ではないものにしたいとも思いました。仙女やアグリーシスターズなど、それを思わせるキャラクターは出てはきますが、皆さんがよく知るストーリーとの役割とは違った形で登場することになるでしょう。」
なかなか上手いと思うのは、魔法が解けて日常に戻る場面で物語が終わり、「白馬の王子」が現れないところ。
「シンデレラは皆さん自身のストーリーなのです」というコボー氏の舞台挨拶での言葉は含蓄深い。
コボー氏の「シンデレラ」では、ガラスの靴ではなくトゥシューズが出てくるが、シャルル・ペローの原作では pantoufles de verre で、「ガラスのスリッパ(かかとを隠さない靴)」とされているそうだ。
「私はバレエに携わる長いキャリアの中でとても多くのダンサーを見てきました。そのなかには素晴らしく才能があり、スターになれる可能性があるのに情熱が足りず、その才能を生かすことができない人もいました。その一方で、才能というよりも、バレエに対する情熱と愛情がとても深い人が成功していく姿も見てきました。私たちは本当に好きなことに情熱を傾け、そそいでいるときが幸せなのです。
また競争社会の現代において、私はこのシンデレラの物語を単に白馬の王子が現れ、ロマンスと幸せに導くような物語ではないものにしたいとも思いました。仙女やアグリーシスターズなど、それを思わせるキャラクターは出てはきますが、皆さんがよく知るストーリーとの役割とは違った形で登場することになるでしょう。」
なかなか上手いと思うのは、魔法が解けて日常に戻る場面で物語が終わり、「白馬の王子」が現れないところ。
「シンデレラは皆さん自身のストーリーなのです」というコボー氏の舞台挨拶での言葉は含蓄深い。
コボー氏の「シンデレラ」では、ガラスの靴ではなくトゥシューズが出てくるが、シャルル・ペローの原作では pantoufles de verre で、「ガラスのスリッパ(かかとを隠さない靴)」とされているそうだ。