明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


本日は何人か連絡をもらった方がいるのでプランタンへ。会場に行って初めて気付いたが、コクトーの価格が間違って倍近い値段が付いていた。初日に気付かなかった私も悪いのだが困ったことである。訂正。 知人が来たのですぐ近くのスパンアートギャラリー『空山基 原画展 -NEODISCIPLINE 』を観に行く。細密な描写を堪能していると空山さんから声をかけられる。十数年前に、ちょっとお話ししたが、まさか覚えていただいているとは思わず、黙って帰ろうとしていたので非常に恐縮してしまった。プランタンもすでに観ていただいており、三島で個展を考えているが、場所が決まっていない話しをすると、ギャラリーの方に今すぐプランタンを見に行って来るように薦めていただいた。有り難いことである。外では原発反対のデモ。
『潮騒』の初江候補のAちゃんは背が高い。167、8あると聞いていたが、父親にいわすと女がそういう場合は170を越えているだろう、という。男が167、8だったら70と見得をはるのとは逆である。Aちゃんに直接聞いたら70は越えているし、今時低くいう人なんかいるのかな。という。なるほど。問題は手元にある海女の磯着が、お婆さんが着ていた物なのでサイズが合わず、ツンツルテンの可能性がある。Aちゃんが来ると聞いていたので海女の磯着、磯メガネなど一式を持って行き試着してもらった。ところがどういうわけか服の上から着られたし、袖丈などピッタリ。どんな婆さんだったのか。それにしても白い磯着は日本女性はみんな似合う気がする。 たとえばまずこんなシーンを考えている。海にもぐった直後、濡れたままの初江が海女小屋で新治を想い、ボンヤリと窓の外を眺めている。空にはのどかにトンビがくるりと輪をかいて。等々。なにしろ私の今考えている三島の連作では、唯一爽やかな一編なのが『潮騒』である。Aちゃんにかかっているといってよい。

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