明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



27日のオイルプリントワークショップの準備とデモンストレーションのために八丁堀のアトリエシャテーニュ・オルタナティブスタジオへ。オイルプリント紙(ゼラチン紙)は田村写真謹製のを使えるのでハードルが低くなり、小学生でも絵が出る。ただしピアノは誰しも音は出せが、上手く弾けるかは別の話である。この技法は、デジタルで拡大ネガを作ることを別にすれば、写真的教養はたいして必要がない。素人同然だった私はよくこの技法に出合った、と未だに感心するのだが、逆にいえば何が何パーセント、露光時間、露出が、という写真的教養を持って制作する人にとっては、教養があまり役にたたない。つまり写真的でないのが手がでないところだろう。もう一つ、細江英公がある講演でいっていたが、印刷での再現性が悪いので絵の具を使うピグメント法は伝搬力に乏しい。大正時代はやったのは、写真展で実作を見れたからであろう。2000年に技法公開のために開設した当HPだが、当時は今とはネット環境も違い、とにかく画像は軽く、という時代でなおさらモニターでは伝わらなかっただろう。メール一つ来ず、私に続いて始めた人も聞かない(試した人は結構いるようだが)一時はオイルプリントでの個展を連発したが、出版やフリーペーパーの表紙を担当してしばらく休んでいたら、その間に時代はデジタル全盛となり、その反作用で古典技法花盛りとなっていた、久しぶりにオイルにより個展を開催し、作品を見てもらうことができた。広沢虎造もいっている「待てば海路の日和あり」。ところで今回のワークショップはどこかの財団が主催のようだが、アトリエを提供している方に挨拶したら、1999年九段下の画廊でオイルプリントの個展をしたとき、朝から晩まで同じ質問をされ、受付の方が笑いをこらえていたが、その中でも特に熱心に質問され、私にホームページ制作を決心させた方々のお一人であった。

「一角獣の変身-青木画廊クロニクル 1961~2016」刊行記念展Ⅰ
2017.05/20(土)~2017.06/02(金)
平日11:00~19:00 日祝12:00~18:00 5/28(日)休廊

オイルプリントワークショップ参加者募集中。残り1名。
2017年5月27日(土)13:00~
アトリエシャテーニュ・オルタナティブスタジオ
オイルプリントについてはHPをご覧下さい。
HP

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