明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



撮影時に書いたが、陰影を消して撮影してみたら、着彩のムラが見た目以上に出てしまい、せっかく顔や手は下地と上塗りとやったのに、べた塗りしなおすことになった。陰影を消してべた塗りならそれこそ日本画のようだが、実は身も蓋もなくて不自由だ、と悪口?をいっているカメラ、レンズが、身も蓋もなく、ちゃんと立体感を描写してくれている。つまり最初に造形した立体感は、陰影を消したからといっても写っており、由来はやはり立体なのであった。でなければ絵で描け、という話である。 それにしても様々な感想をいただくが、まことを写す、という意味の写真という用語を蛇蝎のごとく嫌っている、と常々いいながら、実はこうなっているからまことのはずだ、という錯覚を利用しているのは実は私自身なのである。つまり写真はまことが写っているものだ、と思い込んで貰っている方が都合が良い。さらに写真とはこういうものだ、というイメージがあればあるほど圓朝は写真に見えない。 なんだか手口を明かしている詐欺師の告白みたいなブログになってしまったが、結果としてそうだな、という話で、たんに後付けに過ぎない。その手口の一つであるオイルプリントは、先日のワークショップに参加していただいた方々にも楽しんでいただけたようである。詐欺師冥利?に尽きるというものであろう。 本日中に圓朝3作目の明治の寄席の前に立つ圓朝の撮影を済ませたいところである。


「鏑木清方作三遊亭円朝図へのオマージュ」出品中
「一角獣の変身-青木画廊クロニクル 1961~2016」刊行記念展Ⅰ
2017.05/20(土)~2017.06/02(金)
平日11:00~19:00 日祝12:00~18:00 

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