明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



『慧可断臂図』の慧可は、髭も髪も剃り、伏し目で個性のない顔にした。長いこと作っているが、あえて特徴のない、と作ったのは初めてだろう。実在者制作から、たがが外れて作った個性的な顔ばかりなので、あえてそうして目立たせようと考えた。蝦蟇仙人だからといってカエル顔にする必用はなかった。とまだいっている。カエル顔の人物など作る機会はないだろうし、気に入ってはいるのでそのまま行くけれども。対する共演者が達磨大師なので、慧可は個性のない顔で正解だろう。もっともっととやり過ぎる私にしては、良くとどめたが、雪舟が泣きそうな顔にしているのが解せなかったことと、己の左腕を切り落とした直後の人物である。静かな表情にしてこそ、このモチーフであろう。ちなみに断臂(だんぴ)とは肘から下を断つことを意味する。 昔ワイドショーで見たが、バイクのツーリングで仲間と高速を走っていた男。どこかにぶつけて片脚の膝から下を切断してしまったが、本人気付かず合流地点へ。驚いた仲間が慌てて片脚を捜しにいった。酔っぱらった関西人が、飼っている猫のつもりで動物園の虎にちょかいだして、食いつかれ、翌日片腕でベッドの上でインタビューなんていうのもあった。

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