明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



雲水姿の一休宗純。竹竿にシャレコウベ。小学四年で母にせがんで買ってもらった大人向け『一休禅師』のイメージがまさにこれである。門松が目出度くもあるが、目出度くもない。初めて聞く言葉に妙に感心した小学生であった。19歳の工芸学校の頃、好きになった河井寛次郎の『鳥が選んだ枝、枝が待っていた鳥』を知った時も、最初に門松は〜を思い出した。 中年、老人専門作家である私が、作るべくして作った人物といえるだろう。『狂雲集』は一休の『仮面の告白』だと考えているが、今後『狂雲集』方向に走ることも、さらに寒山拾得の風狂方向、はたまた、隣に一遍上人を並べて個人的に一人喜ぶのも一興である。 足元に犬の件は、実は古い犬種らしい芝犬であれば室町時代もクリアしそうである。展示場所を選ぶだろうが、隣に乞食、しどけない夜鷹を並べたバージョンも、見せられる方々にとってどうかは判らないが、少なくとも作る立場としては大ご馳走である。

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