明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


一休の竹竿にシャレコウベは、やはり正装より雲水姿の方が似合うだろう。網代笠に酒器の瓢箪を肩に。本当は、野良犬を足元に、と思うのだが、室町時代の野良犬がどうだったか判らない。当時描かれた犬はいるが、描くとなると、どうしても毛並みが良い犬で、乱世の時代に喰われもせず、うろちょろしているような、洋犬の血があまり混ざっていないような犬はさっぱり判らず。もっとも陰影を排除すること手法は、他のオブジェには影響を与えないので、後で付け加えることは可能である。また展示場所によるが、当初イメージしていた、胸をはだけムシロを手にした夜鷹や乞食を付け加えても良い。乞食、夜鷹、犬、洟垂れ小僧など並べてみるのも良いだろう。来週には、着彩に取り掛かれるだろう。 陰影を排除する手法は、光やレンズの味に頼ることは出来ず、被写体の出来が成否を決める。写真を始めていなかった頃の、原点である人形制作を思い出させてくれる。

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