夜、江東区古石場文化センターへ。小津安二郎の地元で、映画に特化したセンターである。小津コーナーには、私の小津像も収蔵されている。『影武者』の家康役から黒澤映画常連俳優の油井昌由樹さんを担当者に紹介する。いずれ講演会など行われるだろう。15の時、油井さんのアウトドアショップ、スポーツトレインに、まだどこにも売っていなかったバンダナを買いに行った。「UFOの写真見せてやるよ。」キャンプ用品で捏造したものだったが。85年油井さん司会の深夜の美術番組『美の世界』(日本テレビ)に出ることになり、その話をしようと思ったら『影武者』オーディションに受かって司会が榎本了壱さんとマリアンに。音声が社員だったスゥインギンバッパーズの吾妻光良さんだった。83年の2回目の個展に2人で見えて、勝った負けた、とやっていた。DMのチャーリー・パーカーのサイズで賭けていたらしい。このパーカーは当時写真家長濱治さんの所へ。長い旅路の果てにどいう訳か権現様を作っている私である。 油井さんはあれだけ出演して一度も黒澤にNGを出されたことがないそうだが、陰影を排除する手法を用いる私に印象的だったのは『どですかでん』で短い撮影期間に、晴天表現のため、黒澤は地面に影を描いたそうである。
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