夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「ラブリーボーン」(試写会)

2010年01月21日 10時01分45秒 | Weblog
 映画紹介では、ファンタジー作品としているかもしれないが、個人的にはファンタジーというべきか、ホラーサスペンスというべきか、悩む。不思議な作品。言うなれば、とても現実感のあるファンタジー作品であるこということであろう。
 冒頭は、物語の導入部分となるので、衝撃的ではあるが、見逃せない。この作品の特筆すべきところは、14歳の少女・スージーが殺されてから、メインとなる物語が始まるところである。そして、家族の崩壊と家族の成長、再生。また、亡くなった少女の心の成長と、“ラブリーボーン”(愛する骨)になるまでを描く。主人公のスージーが1人称で語り、進行する映画のスタイル。
 学校の帰り、14歳の少女が殺される。犯人は、近所に住む男、ミスター・ハーヴィ。警察は捜査に乗り出すが、強力な証拠はなく、捜査は遅々として進まなかった。少女をとても愛していた父は自暴自棄となり、母も精神的に強いショックを受ける。また、自分の死を受け入れられないスージーは、現実と天国の境にいて、家族を見守っていた。そして、スージーは、大切な人たちへ想いを伝えるために、奔走する。
 主人公スージーには『つぐない』でオスカー候補となったシアーシャ・ローナン。スージーの父にはマーク・ウォールバーグ。スージーの母にレイチェル・ワイズ。スージーの祖母にスーザン・サランドンなど。監督は『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンで、原作は世界30ヶ国で1000万部以上売り上げたベストセラー小説。製作総指揮はスティーブン・スピルバーグ。そのため、アカデミー賞最有力候補とも言われている。

 ところで、洋画を観ると、日本とは違う死生観を感じることがあるが、この作品には仏教的死生観を感じた。キリスト教がどうで、仏教はこうと、詳しくわかっているわけではないし、多分、これは映画を観るに際し、正しい捉え方ではないのであろうが。
 鑑賞後は不思議な感覚が残る。
(1月29日公開)