普天間基地移設に見る誤魔化しに満ちた鳩山由紀夫と平野博文の態度(1)

2010-04-16 11:46:00 | Weblog

 12、13両日ワシントン開催、オバマ大統領主催の核セキュリティーサミットに出席した我が日本の鳩山首相はオバマ大統領との首脳会談を望みながら、断られ、そのお情けの代償として夕食会で大統領の隣に座る栄誉を与えられて約10分間会談することを許された。

 なぜこのような名誉ある待遇を踏むことになったのだろう。

 この名誉ある待遇を米紙ワシントン・ポストは14日付のコラムで「間違いなく最大の敗者」としての扱いだと皮肉ったという。《「最大の敗者は鳩山首相」 核サミット、米紙が皮肉》asahi.com/2010年4月15日10時39分)

 いわば核セキュリティーサミットという場で鳩山首相は「間違いなく最大の敗者」に陥ってしまったと位置づけられた。その理由として、〈米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐる首相の迷走ぶりが、オバマ政権の高官らに「信頼できない印象を与えている」〉からであり、〈鳩山政権側から移設問題の再検討を求め、5月中に結論を出すとしたのに「今のところ何の提案もない」〉ことを挙げているとした上で、〈首相に対し「ユキオ、同盟国のはずだろう。米国の核の傘で何十億ドルも節約しているだろう」と皮肉を込めて呼びかけた。 〉と記事は紹介しているが、その呼びかけの裏には「しっかりしろよ、大丈夫か?」と揶揄する気持を張り付けているようにも見える。

 「最大の敗者」である鳩山首相の対極に位置する「勝者の筆頭格」に挙げられたのはオバマ大統領と約90分にわたり会談した中国の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席だそうだ。

 同じ事柄を扱った「NHK」記事――《“サミットの敗者 鳩山首相”》(10年4月15日 15時59分)は胡錦涛主席について次のように書いている。

 〈「参加した首脳のうち、勝者は容易に判定できる。オバマ大統領と会談して国の威信と重要性を示した首脳であり、その筆頭は、大統領と90分間会談した中国の胡錦涛国家主席だ」〉――

 いわば鳩山首相は胡錦涛主席と大違いで、「国の威信と重要性を示した首脳」足り得なかったということになる。

 この米紙の鳩山首相に対する「間違いなく最大の敗者」待遇に平野官房長官が基地問題と大違いの素早い対応を示した。《「一国の首脳に非礼」=官房長官、米紙に不快感》時事ドットコム/2010年4月15日(木)18:03)

 平野「一国の首脳に対して、いささか非礼な面があるのではないか。・・・・時間の問題ではなくて、いかに機会に接するかという観点から大事な意見交換の場だった。例え(非公式会談が)10分であろうが有意義な機会であった

 鳩山首相の日本国内における評価――指導力がない、言葉が軽い、ぶれる等の評価に現れることとなっている移設解決の遅滞であって、そのような諸々の状況を反映していないことはない「最大の敗者」評価でもあろう。

 いわば基地移設に指導力を発揮できていない混迷した状況が首脳会談拒否、10分間の夕食会での非公式会談として現れたのであり、そのような事実関係を含めた「最大の敗者」評価であって、単に核セキュリティーサミットでの扱いのみを把えた評価ではないはずだ。

 いわば様々な事実関係があり、核セキュリティーサミット前からそれを引きずっていて、引きずったまま核セキュリティーサミットに臨んだ。平野官房長官は米紙の冷評以前の問題として、鳩山首相が現在置かれている様々な事実関係をこそ取り上げなければならないはずだ。

 オバマ大統領との夕食会での話し合いは果して「例え(非公式会談が)10分であろうが有意義な機会であった」」のだろうか。

 鳩山首相はオバマ大統領との10分間の会談後の12日夜(日本時間13日午前)に記者会見を開いている。
 
 《普天間「大統領は大統領の立場で関心」13日の鳩山首相》asahi.com/2010年4月13日16時47分)(普天間問題のみ抜粋引用)

 【米軍普天間移設問題】

 ――オバマ大統領との非公式協議は。

 「ワーキングディナーでしたから、そのディナーを最初、10分間みんな食事していてくれと言ってくれまして、その10分間を使って、私と2人で、隣り合わせにしてくださったものですから、ある意味でじっくりと2人だけで話ができました。まず私の方からは、日米同盟というものは大変大事であると。その考え方の中で、(米軍)普天間(飛行場)の移設問題を今努力している最中だということを申し上げました。

 そして、この件に関しては、岡田(克也)外務大臣とルース(駐日米)大使との間で今、交渉を行っているということであるので、オバマ大統領にも、ぜひ協力を願いたいということを申し上げたところでございます。ええ、恐縮ですけれども、オバマ大統領がどのような話をしたかということは、私の方から申し上げるべきではありませんので、申し上げませんが、5月末までにこの決着をするということを、私の方から申し上げたところでありました。その思いの下で努力をするということになったところでございます」

 ――大統領の発言は差し控えたいということだったが、感触としてはいかがだったか。

 「感触も申し上げられません。えへ。言葉を全部読まれますから。感触として当然5月末までにそれぞれの立場がありますから、その立場の中で、私どもが移設先をしっかり決めていくということに対しては、当然のことながら、大統領は大統領の立場で関心を持ってみていただけると思っております」

 ――5月までに決着という意味は、日米両政府で合意したいということか、日本政府案を提示するという意味なのか。

 「決着というのは当然、アメリカ側と接触しないと決着ということになりません」

 (秘書官「よろしいですか。あと1問でお願いします」)

 ――移設案について一部を県外に出したいとか、具体的な内容については説明したか。徳之島の件とか、(キャンプ・シュワブ)陸上案とか。

 「具体的な地名を私から一切出しておりません」

 ――県外移設についてはおっしゃったか。

 「私が申し上げたのは、沖縄の負担というものを軽減するということ。それがある意味で日米同盟というものを持続的に撤回(ママ)させていく、発展させていくためにも必要なことだということは申し上げました」

 (秘書官「ありがとうございました」)

 「恐縮ですけれども、オバマ大統領がどのような話をしたかということは、私の方から申し上げるべきではありませ」が、「ある意味でじっくりと2人だけで話ができました」――

 鳩山首相が記者会見を行ったのは12日夜(日本時間13日午前)である。

 次に挙げるのはワシントン発のインタビュー記事で、インタビューは「14日」の日付となっているから、ワシントン時間の「14日」であって、日本時間では15日となるはずである。日本時間の「14日」であったとしても、ワシントン時間では13日となるから、鳩山首相の記者会見後のインタビューということであろう。

 《普天間移設先「日本から正式提案ない」 米国務次官補》asahi.com/2010年4月15日10時58分)

 〈【ワシントン=伊藤宏】米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、キャンベル米国務次官補は14日、日本政府が現行計画以外の新たな移設先を検討していることについて「我々が聞いているのは日本側の考え方であり、正式な提案は受け取っていない」と述べた。ワシントン市内で記者団の質問に答えた。〉

 記事はさらに次のように書いている。

 〈日本政府は、岡田克也外相がルース駐日米大使と会った際に、日本側の移設案を説明したとしている。だが、米政府はこうした説明を正式な提案とは受け止めておらず、日本側の移設案を検討する段階にはないという認識を示したものだ。〉

 鳩山首相が「腹案」がある、「腹案は、現行案と比べて、少なくとも同等か、それ以上に効果のある案だ」と解決に自信を示していたにも関わらず、降って沸いたものではないはずのその「腹案」なるものを岡田外相は4月9日のルース米大使との会談で提示したはずだが、その「腹案」を以てしても政府の移設案は実現可能性が低いからと実務者協議入りを拒否され、日本政府は4月10日に実務者協議入りを断念している。

 鳩山首相が「腹案」とした日本政府案が実現可能性が低いと見られたのだから、キャンベル米国務次官補のワシントン時間と思われる14日「我々が聞いているのは日本側の考え方であり、正式な提案は受け取っていない」は当然の発言となる。

 上記「asahi.com」記事は最後に次のように付け加えている。

 〈キャンベル氏はまた、日本側が新たな提案をする場合は「国内の政治力学や、我々の作戦運用上の要請を反映させたものとなるよう注意を払わなくてはならない」と指摘し、移設先の地元合意をとりつけることが必要との考えを示した。そのうえで「我々は今も現行案が最善と非常に強く思っている」とも述べ、米側の姿勢に変わりがないことも強調した。 〉――

 いわば日本側の提案(=腹案)は「国内の政治力学や、我々の作戦運用上の要請を反映させたもの」とはなっていないと言っている。だから、実現可能性が低いと見られて、実務者協議入りを拒否され、日本側も協議入りを断念せざるを得なかった。

 では鳩山首相が言った、「腹案は、現行案と比べて、少なくとも同等か、それ以上に効果のある案だ」は何だったのだろう。中身のない言葉に過ぎなかったということなのか。
 
 《普天間基地移設に見る誤魔化しに満ちた鳩山由紀夫と平野博文の態度(2)》に続く

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普天間基地移設に見る誤魔化しに満ちた鳩山由紀夫と平野博文の態度(2)

2010-04-16 11:23:21 | Weblog

 4月9日に日本案は実現可能性が低い、「国内の政治力学や、我々の作戦運用上の要請を反映させたもの」とはなっていないとして拒否されたということなら、これらの否定的要素を補って満足に肯定化させ得る案を数日間で創り上げることができるとしたら、政権交代から7ヶ月以上も経過しているのだから、とっくに創り上げることができていたはずで、7ヶ月という時間がありながらそれができていないということなら、当然、数日間で修復できるはずはないと断言できる。

 だからこそ、マスコミや関係者がこぞって5月末決着は不可能を言っているのだろう。

 であるにも関わらず、鳩山首相はオバマ大統領との非公式会談後の記者会見で、「この件に関しては、岡田(克也)外務大臣とルース(駐日米)大使との間で今、交渉を行っているということであるので」と、実務者協議入りの拒否と断念といった経緯がどこにもなかったかのように、さも実現可能性を持った案を挟んで両者が「交渉を行っている」かのようにオバマ大統領に言ったとする発言を行っている。

 オバマ大統領にしても日本国内の国外だ、県外だ、いや県内を排除するわけにはいかない、セロベースだといったなかなか定まらない迷走ぶり、纏まりつつある日本政府案の中身、中身に対するアメリカ側の軍やその他の専門家の「国内の政治力学や、我々の作戦運用上の要請を反映させ」ていないに代表される評価、評価を具体的な形として下した実務者協議入り拒否等々の経緯の一切を承知しているはずだから、鳩山首相の発言に対するオバマ大統領の反応は口先だけと取られたとしても止むを得ないのではないのか。内心に軽蔑を誘う発言だったと疑うことができないこともない。

 いわば芳しい発言をオバマ大統領から得ることができなかった。できたなら、それを自らの手柄とするために率先して公表すべき成果とするはずだが、それができないから、「ええ、恐縮ですけれども、オバマ大統領がどのような話をしたかということは、私の方から申し上げるべきではありません」、あるいは「感触も申し上げられません」と誤魔化すことしかできなくなり、「私どもが移設先をしっかり決めていくということに対しては、当然のことながら、大統領は大統領の立場で関心を持ってみていただけると思っております」と推測するしかなかった。

 このことは「時事ドットコム」記事――《「きちんと責任取れるのか」=米大統領、首相に疑問呈す-普天間移設》(2010/04/15-12:56)が証明している。

 記事は首相が〈会談の冒頭、大統領に「日米同盟が大事だという考え方の中で移設問題を努力している。5月末までにきちんとやる」と解決を約束〉したところ、〈大統領が「きちんと責任を取れるのか」と強い疑問を呈し〉たと伝えている。対して鳩山首相は、〈改めて5月末決着の意向を表明した。〉としている。

 この「きちんと責任取れるのか」の不信感は、首相が〈昨年11月の大統領訪日時の首脳会談の際、普天間問題の決着に関して「トラスト・ミー(私を信じて)」と発言。政府関係者によると、大統領はこれに「あなたを完全に信じる」と応じた。しかし、米政府の期待した年内決着は見送られ、大統領サイドに首相への強い不信感が生まれた〉ことが尾を引いた二次的不信感だとしているが、「トラスト・ミー」が「トラスト・ミー」担っていなかったことだけではあるまい。

 4月9日までに米タイム誌のインタビューに応じて、「今までは米国の主張を受け入れ、従属的に外交を行ってきた。・・・一方的に相手の言いなりになるよりも、お互いに議論を通じ、信頼(=トラスト)を高めていく」(msn産経)と発言したことが自らが満足に約束を果たしていないことに反した偉ぶった態度、利いた口を利くと受け取られて不信感に追い討ちをかけたといったこともあるのではないか。
 
 交渉事に於いて「一方的に相手の言いなりにな」らないためには相手を納得し得る、あるいは相手を上まわるそれ相応の問題解決のアイデアを創造し、提供していく能力、あるいは外交術(外交上の創造力)を発揮していくことで解消できる事柄であって、言葉で言うべきことではないはずだが、普天間移設に関しては関連する創造力を発揮し得ていないばかりか、自らの案を地元との合意という必要事項さえ欠いて、きちんと纏め上げることさえできていない。

 そういった自らが抱える不首尾を弁えずに、「一方的に相手の言いなりになるよりも、お互いに議論を通じ、信頼(=トラスト)を高めていく」などと言う。偉そうにと取られたとしても不思議はない。

 一旦誤魔化しを働くと、その誤魔化しを誤魔化すために新たな誤魔化しを働くことになる。

 《米政府が徳之島、勝連沖を拒否 普天間、5月決着は不可能に》47NEWS/2010/04/15 02:02 【共同通信】)

 題名がすべてを物語っている。

 日本政府が提示していたキャンプ・シュワブ陸上部、鹿児島県・徳之島へのヘリ部隊の移動、沖縄本島東岸の勝連半島沖埋め立てによる人工島案の拒否であるが、この拒否は、〈複数の日米外交筋が14日、明らかにした〉ものだそうだが、記事は9日の岡田・ルース米大使会談でルース大使が既に岡田外相に伝えていたこととしている。

 〈米側の意向はルース駐日米大使が9日、岡田克也外相と会談した際、ヘリ部隊と地上部隊、訓練施設との一体的な運用の必要性を指摘すると同時に、関係自治体の反発を踏まえ「日本から提示された考え方を受け入れるのは極めて難しい。われわれは現行計画かその沖合への微修正が良いと思っている」と伝達した。米側は「日本政府と関係自治体の合意が先決」との基本姿勢。オバマ米大統領も12日の首相との非公式会談で同様の考えを伝えた可能性がある。〉――

 鳩山首相も承知していた日本案の拒否でありながら、オバマ大統領との非公式会談で、「5月末決着」を請合った。いわば「トラスト・ミー」を演じた。

 アメリカから帰国してから、5月末決着に関して鳩山首相は15日の朝、記者団に語っている。《在日米軍再編:普天間移設 5月決着、米と地元の合意が条件--鳩山首相》毎日jp(2010年4月15日)

 ――5月末の決着とは、米国と地元の合意を得た唯一の案が発表されることか。

 鳩山首相「はい、決着は決着ですから、その通りだ。これでいこうと、その方向がお互いに認められる状況を指す。その状況をなんとしてもつくりたい」

 オバマ大統領に「5月末までにこの決着をするということを、私の方から申し上げた」と同じく、5月末までにその「状況」をつくると記者団を通して国民に確約した。

 この首相発言に対する平野官房長官の発言は次のようになっている。

 「米国と地元に理解をいただき、その上で具体的に決められる状態に行くということだ。5月末までにすべてのことが納得、理解してとはなかなか運んでいかない」
 
 この発言は記事解説によると、〈調整は6月以降も続く可能性を示唆した〉もので、〈決着の定義をあいまいにすることで、5月末までに合意が得られなかった場合の予防線を張る意味があると見られる。〉としているが、5月末以降ずれ込むことが許されるのは細部に関する具体的な取り決め事項であって、それを当然とすることはできても、移設場所と軍の運用形態と運用規模はアメリカ側・地元側の「合意」を得る必要上、具体的に決定して、「理解をいただ」いておかなければならない問題点であろう。

 平野官房長官の言い方がどうも曖昧にしか聞こえない。この親にしてこの子ありの類で、誤魔化しの鳩山首相にしてこの官房長官の誤魔化しありにしか見えない。「NHK」記事――《“期限内の合意 こだわらず”》(10年4月15日 12時52分)からこの箇所に関する平野長官の発言を拾ってみた。

 平野「アメリカと地元に理解していただき、具体的に詰められる状態にすることが、ある意味での合意だと思う。基本的に、政府として、こういう考え方でやっていくと決めて、理解を求めていくということだ」――

 日本政府が提案したその“移設案”で行こうとアメリカと地元が日本政府と意見を同じくした場合をアメリカと地元の「理解」とすることは可能となり、このようなケースでは一つの「合意」と言える。

 だが、後段の「基本的に、政府として、こういう考え方でやっていくと決めて、理解を求めていく」ことは「合意」以前の問題であろう。日本政府のみが「こういう考え方でやっていくと決め」たことであって、そこにはアメリカと地元の「考え方」は入っていないからだ。「理解を求めていく」は相手の「理解」を得る前の状態を言うのであって、当然「合意」の遥か前段階にあることになる。

 このことは日本が案を示して「理解を求め」たが、理解を得ることができずにアメリカ側に拒否されたことが既に証明している。

 平野官房長官にしても鳩山首相にしても、日本の政府案自体が問題となっているにも関わらず、前々から「理解を求めていく」と同じ内容の言葉を囀(さえず)ってきた。まるで「理解を求めていく」と囀りさえすれば、相手から「合意」を得ることができるかのように。

 日本側は政府案がアメリカ側に受け入れられない案であることを承知していながら、理解を求めさえすれば、受け入れられない案であることにアメリカ側が目をつぶって合意が得られるだろうとの予定調和で、「理解を求めていく」という言葉に縋っていたのかもしれない。

 その思いがあるから、実務者協議入りを拒否されてアメリカ側が受け入れられない案であることが分かっていたにも関わらず、そのことを無視して、たったの10分間の非公式会談でオバマ大統領に対して、「ぜひ協力を願いたい」と“理解”を求めたのではないだろうか。

 だが、それぞれの国家の安全保障に関わる問題である以上、目をつぶって妥協することを求めるといったプロセスが入り込むのは許されるはずもない重要な外交問題・軍事問題であるにも関わらず、「理解」で済まそうとする安易さがなかったろうか。

 5月末決着が6月以降にずれ込むことになったとしても、如何に乗り切るか鳩山首相も平野官房長官の新たなゴマカシに入っている。ウソの上にウソを塗り重ねるように誤魔化しを凌ぐためには誤魔化しの上に誤魔化しをさらに塗り重ねなければならないからだ。

 平野官房長官について言えば、先に示した「アメリカと地元に理解していただき、具体的に詰められる状態にすることが、ある意味での合意だと思う。基本的に、政府として、こういう考え方でやっていくと決めて、理解を求めていくということだ」の散々に囀ってきた「5月決着」を翻す口先の誤魔化しであり、鳩山首相の場合は具体的進展を果たさないまま、「5月末までに決着する、最善を尽くす」の一点張りに現れている。

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