野田首相の「書いてあることはやらない、書いてないことをやる」の新マニフェスト・ルール

2012-09-30 10:17:14 | Weblog

 野田首相は2009年民主党総選挙マニアルに書いてない消費税増税を果たしたことで、マニフェストに「書いてあることはやらない、書いてないことをやる」を国民との契約とする新しいマニフェスト・ルールを確立することとなった。

 これは画期的な新しい政治の出現と言える。

 9月28日、野田首相は古賀連合会長と都内で会談。分厚い中間層の復活を公約に掲げたと次の記事が伝えている。《首相“分厚い中間層の復活”を公約に》NHK NEWS WEB/2011年9月28日 20時41分)

 輿石幹事長や細野政策調査会長、山井国会対策委員長も会談に雁首を揃えていたという。
 
 古賀連合会長「衆議院の解散・総選挙は1年以内に必ずあり、政権が存亡の危機にあることを、すべての議員が共有すべきだ。次の政権公約では、『民主党らしさ』をきちんと整理した上で政策の軸を打ち出してほしい」

 野田首相「代表選では、『子どもの元気、働く者の元気、地方の元気、分厚い中間層の復活』ということを訴えた。これをもう少し膨らませ、『民主党らしさ』の基軸を作っていきたい」

 記事解説。〈次の衆議院選挙の政権公約では、「分厚い中間層の復活」を主要なテーマとして、社会保障や雇用に関する政策を打ち出していきたいという考えを示しました。〉――

 「分厚い中間層の復活」は2011年8月29日の代表選でも同じ趣旨で発言している。

 野田首相「子ども手当、高校無償化、農業の戸別補償、休職者支援制度、雇用保険の拡充、中産階級の厚みが今薄くなって、中産階級の厚みが日本の底力だったと思います。

 こぼれた人たちがなかなか上がって来れない。そこに光を当てようと言うのが民主党の『国民の生活が第一』という、私は理念なんだと思います。

 この方向性は間違いありません。これからも堂々とその実現を、勿論、野党との協議、見合いの財政の確保等々ありますが。、理想を掲げながら、現実に政策遂行するのが私たちの使命だと思います」

 マニフェストには、「日本経済の成長戦略」として、「子ども手当、高校無償化、高速道路無料化、暫定税率廃止などの政策により、家計の可処分所得を増やし、消費を拡大します。それによって日本の経済を内需主導型へ転換し、安定した経済成長を実現します」と謳っている。

 要するにマニフェストに掲げた「子ども手当、高校無償化、農業の戸別補償、休職者支援制度、雇用保険の拡充」等の実現を通して、「中産階級の厚み」を回復させる、「分厚い中間層の復活」を果たすということなのだろう。

 だが、マニフェストに書いてあった「分厚い中間層の復活」のための各政策効果が日本経済の内需主導型転換、安定した経済成長の実現を見ないままにマニフェストに書いてなかった消費税増税を不退転の決意で粛々と実現させた。

 いわば野田首相は「マニフェストに書いてあることはやらない、書いてないことをやる」、それを以て国民との契約とする新しいマニフェスト・ルールを確立したのである。

 ごく簡単に言うと、マニフェストに書けばやらないということである。

 民主党最大支持母体の連合の会長と会談して、「子どもの元気、働く者の元気、地方の元気、分厚い中間層の復活」に関係していく政策を次期総選挙の政権公約としてマニフェストにどう書こうとも、やらないと宣言したことになる。

 「書いてある」ことの実現の行く末は既に分かっている。今度はどんな「書いてないこと」を不退転の決意で粛々と実現させていくのだろうか。

 尤も各情勢から見ると、民主党は次期総選挙で政権党から脱落する状況にある。どうせ野党転落ならと、「書いてあること」、「書いてないこと」に関係なしに政策実現のプレッシャーから開放されて、あれもこれもと気前のいい政策提示の大盤振舞いに及ぶかもしれない。

 何れにしてもマニフェストの信用性を喪失せしめた野田首相であった。

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