石破茂の激しい怒りを覚える、選挙のための「沖縄を日本で一番、世界で一番幸せな島にする」の欺瞞

2013-07-21 07:02:01 | Weblog


 
 《「沖縄を安倍政権は最大限支援する」自民・石破幹事長》asahi.com/2013年7月20日14時49分)

 7月20日の沖縄県豊見城市での街頭演説。

 石破茂「衆院で自民党、公明党は多数を占めている。参院においても多数をいただき、日本を再生させるための法律であり予算であり、間違いなく早く成立させるために、この沖縄で支援をお願いしたい。21世紀はまさしく沖縄の世紀である。沖縄が日本で一番、世界で一番幸せな島になるために、安倍政権はできるかぎり最大限の支援をしていく。自民党の夢であり、安倍政権の夢だ」――

 「21世紀はまさしく沖縄の世紀である。沖縄が日本で一番、世界で一番幸せな島になるために、安倍政権はできるかぎり最大限の支援をしていく」と言っていることは、「沖縄を日本で一番、世界で一番幸せな島にする」ということの約束であろう。

 いわば、沖縄を日本で一番どころか、世界で一番幸せな島にすると請け合った。

 日本の中央政治は各地域に対する力の入れどころに違いはあったとしても、沖縄県のためにのみ存在するわけではない。「沖縄を日本で一番、世界で一番幸せな島にする」ということは沖縄県を除いた1都1道2府42県、すべての地域を日本に於いても世界に於いても沖縄に準ずる幸せな地域とすることを約束したことになる。

 いわば地域格差をなくすことを約束しただけではなく、他の如何なる外国と比較しても突出した状態で最大の幸福を約束したことになる。

 では、具体的にどのような生活状態によって幸せと判断され得るのだろうか。

 《転職サービスDODA》『2012年平均年収ランキング(47都道府県)』によると、1位神奈川県478万円、2位東京都471万円に対して沖縄県は最下位の353万円となっている。

 石破の「沖縄を日本で一番、世界で一番幸せな島にする」の公約は例え参院選マニフェストに書いてなくても、天下の公党、自民党幹事長の約束である。沖縄県の平均年収353万円を神奈川県478万円を超えた日本一にするだけではなく、その日本一を2013年版「WHO世界保健統計」の「国民総所得(GNI)ランキング・国別順位」に従って日本の15位34,640ドル(約277万円)を1位ルクセンブルクの1,790ドル(約494万円)を超えて世界一にすることを、最低限、今回当選した議員の任期である6年間に果たさなければならない責任を負ったことになる。
  
 まさか大風呂敷ということはあるまい。

 また、収入に関して日本一、世界一を獲得していく過程で非正規社員ゼロの雇用環境、生活保護受給者ゼロの生活環境に必然的に到達していくことになる。でなければ、「日本で一番、世界で一番幸せな島」沖縄を筆頭に他の都道府県が準じていく幸福は一部分にとどまって、内部的な格差は従来と変わらないだろうし、内部的格差を抱えていたなら、とても世界一は獲得できまい。

 要するに石破茂は非正規社員ゼロ、すべて正社員、生活保護受給者ゼロを約束したことになる。

 では、安倍政権は限定正社員といった身分の雇用をは何のために設けようとしているのだろうか。働く場所の限定や労働時間の限定、残業ゼロは正社員という身分でも可能だからだ。

 安倍政権にとって普天間基地の移設がかかっているから、地元沖縄の自民党候補が例え普天間基地の県外移設を公約とし、県内移設の党本部とねじれを見せていたとしても、県内移設に決定的に反対の野党現職糸数慶子候補を当選させたのでは、反対の民意を沖縄県民に確認させることになって不味いため、それを避けるためにも是が非でも自民党候補を当選させなければならない切羽詰まった状況に立たされているが、苦戦を強いられているという。

 このような切羽詰まった状況が石破茂をして、自民党候補を当選させるためだけに用いた、聞こえがいいだけの約束、できもしない「沖縄を日本で一番、世界で一番幸せな島にする」のカラ約束だったのだろう。

 選挙のためなら、それが欺瞞に過ぎなくても、欺瞞とも思わずに何でも言う。薄汚い政治家だ。

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