安倍晋三の現在の日中関係を第1次世界大戦前の英独関係に擬(なぞら)えた外交感覚・頭の程度

2014-01-25 08:15:33 | 政治



      生活の党PR

      生活の党2014年度定期大会開催(大会終了後、小沢代表記者会見)

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 安倍晋三が1月22日のスイスのダボス会議基調演説後の質疑で現在の日中関係を第1次世界大戦前の英独関係に擬(なぞら)えたことに批判が集まっている。文脈上は、だから軍事的な偶発的衝突の回避装置の構築や関係改善に務めなければならないというものだが、これは尤もらしい主張に聞こえるものの、喩え自体は日本を当時のイギリスに擬(なぞら)え、中国を当時のドイツに擬えたのである。

 この構図は昨日の当ブログ記事――《安倍晋三の中韓を悪者にして自身は正義の人を演じているダボス会議基調演説後質疑の狡賢いレトリック - 『ニッポン情報解読』by手代木恕之》に書いたのと同じ仕分けで、世界を相手にした公の場で日本を正義と位置づけ、中国を危険な悪者とする考えに立った喩えであるはずだ。

 まさか逆ではあるまい。

 勿論、どう喩えようと安倍晋三の考え次第だが、いわば日中間で国同士の握手のシーンを実現させるために日本を上に置き、中国を下に置いた善悪二項対立を描いて、最悪の危機的状況にあるとその危険性を訴えたとしたなら、相手も大国である中国は納得するはずもなく、反発を招くだけとなって、その外交感覚、合理的判断能力、頭の程度は以って知るべしとなる。

 善悪二項対立を描いた以上、そのまま軍事的に対峙するというなら、まだしも論理的整合性を獲得し得る。「日本は中国の如何なる軍事的威しにも屈しない。日本は軍事的な備えを怠らない」と。

 日本を正義とし、中国を悪者とする善悪二項対立の構図自体の終始一貫性も獲得することができる。

 基調演説後の各国記者団との質疑応答の司会をしたというフィナンシャルタイムズの記者なのか、ギデオン・ラックマンなる人物が聞き出した日中善悪二項対立の安倍発言を記事で紹介している。

 《ダボス出席の安倍首相、日中関係と第1次世界大戦前の英独を比 較》(フィナンシャル・タイムズ /2014年1月22日)(翻訳gooニュース)   

 ギデオン・ラックマン「中国と日本の間の戦争勃発は考えられるか」

 安倍晋三「今の日中の緊張関係を第1次世界大戦に至る数年間の英独のライバル関係と比較すると、同じような状況だ。

 今の中国と日本と同じように当時のイギリスとドイツの間にも、強力な貿易関係があった。だからこそ、この比較が成り立つのだ。最大の貿易相手国であっても戦略的な緊張が紛争勃発に至るのを、1914年の場合は防げなかった」(一部解説体を会話体に直す)

 そして安倍晋三は、〈「偶発的な衝突」による紛争発生はとんでも ないことだと言明し、日中両国の防衛当局間のコミュニケーショ ン・チャンネル(通信経路)設置を改めて呼びかけた。〉という。

 ギデオン・ラックマン氏は、〈安倍首相は興味深いことに、そのような紛争(日中間の戦争勃発)は論外だとこの機に明言しなかった。〉と、驚きの気持を込めて自らの感想を述べている。

 そしてわざわざ第1次世界大戦前の英独関係を持ち出して、現在の日中関係に擬え、最悪の危機的状況にあるかのように描いてみせた。

 安倍晋三は中国に対して、「常に対話のドアはオープンにしている」と言うだけで、自らは実質的な対中外交を何も発動できないでいる。尖閣諸島は日本の歴史的にも国際法上も日本固有の領土であることを絶対前提として、中国が求める領土問題の存在を認め、領土交渉のテーブルに就いて絶対前提としている固有の領土であることを論理的に主張し続ければ、実効支配している強みも味方して、領土交渉は儀式化も可能となる。

 中国の防空識別圏設定も尖閣に於ける領土問題を認めないことの対抗措置であるはずだ。もしテーブルに就いて儀式化した交渉を延々と続けていたなら、交渉中の設定はあっただろうか。

 安倍晋三の西独関係に擬えた論理からすると、もし関係改善の外交努力が功を奏さなかった場合、いわば1914年の場合と同じく、最大の貿易相手国であっても、戦略的な緊張が紛争勃発に至る、今日の日中関係に於ける自らが描いた経緯を辿る最悪の場面が浮上する危険性を抱えることになる。

 靖国神社を参拝して、なお一層の中国の反発を買っている場合ではない。

 靖国参拝によって中韓の反発を誘発しているところを見ると、安倍晋三が描く善悪二項対立の善・悪それぞれの立場も怪しくなって、立場自体を逆転させなければならないかもしれない。

 以上見てきたような安倍晋三の外交感覚・頭の程度である。

 昨日、1月24日午後の第186回国会安倍晋三施政方針演説でも、「地球儀を俯瞰(ふかん)する視点でのトップ外交」と麗々しく題して、「総理就任から1年ほどで、15回海外に出かけ、30カ国を訪問し、延べ150回以上の首脳会談を行いました。 ロシアのプーチン大統領とは、4度首脳会談を行い、外務・防衛閣僚協議も開催されました」と回数を持って成果・勲章しているところにも現れている外交感覚・頭の程度となっている。

 そして明日1月25日からまたインドを訪問するという。

 安倍晋三の外国訪問の予算が年度末を待たずに払底し、別のところから補充するとかマスコミが伝えていたが、安倍晋三の外交感覚・頭の程度にどれだけ予算を注ぎ込んだとしても、ザルに水の恐れ大である。

コメント (1)
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