北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

第1警戒群 笠取山分屯基地創設記念行事へのご案内

2008-05-30 21:24:59 | 航空自衛隊 装備名鑑

■笠取山分屯基地祭(開庁52周年記念行事)

 6月1日、つまり今週の日曜日といえば防府基地航空祭など様々な行事が行われるのだが自衛隊関連行事というWeblog北大路機関の“本来業務”に依拠して、展開写真紹介を通じて笠取山分屯基地祭の行事を紹介したい。

Img_4901  三重県の近鉄久居駅からバスにて移動する笠取山。ここには航空自衛隊のレーダーサイトが置かれている。このレーダーサイトは第1警戒群が運用しており、28個のレーダーサイトによる防空監視部隊のなかでも第1、とつく部隊なので注目されるのやも。航空自衛隊の部隊改編で、警戒群の幾つかは警戒隊に縮小改編されているが、警戒群の編成を維持している部隊も幾つかある。

Img_4873  航空自衛隊の基地ということで滑走路と管制塔に格納庫、というイメージをもたれる方も多いかもしれないが、レーダーサイトである笠取山分屯基地にはそういった設備はなく、他方、レドームや情報伝送用アンテナ、そして山間部の基地ならではの様々な装備が置かれており、広い基地を散策すると興味深いものも多くみることができる。

Img_4883  今回紹介している写真は二年前の開庁50周年記念行事における写真であるが、その際には近傍の白山分屯基地から装備品展示のためにペトリオットミサイルが展開していた。訓練展示として、ペトリオットミサイルの再装填展示などが行われており、毎日何度も行われている為、その都度別のアングルから撮影することも出来た。

Img_7204  今年の笠取山分屯基地祭では、広報の発表によればT-4練習機とAH-1S対戦車ヘリコプターによる日荒天時が予定されている。AH-1Sに関しては3回ほど飛行展示を行うとの事で期待したい、近傍の明野駐屯地から飛来すると思われる(T-4は、浜松基地からリモートで参加、もしかしたら岐阜の機体が来るのかも)。

Img_9092  笠取山分屯基地は、レーダーにより遠くまでを防空監視する為に山頂に設けられている。また、レドームや関連施設は有事の際の攻撃や電波干渉を想定して距離をおいて配置されているのだが、会場から歩いて行く事が出来る山頂はヘリポートになっている。その途上、防雪地下通路や巨大なパラボラアンテナなど、秘密基地っぽいものもみられる。なお、50周年の際にはこの山頂以外、携帯電話が繋がらなかった。厳しい環境なのだ(自販機も見当たらなかったような)。

Img_4932  飛行展示、変換ミスをすると非荒天時。荒天とはいかないが、この笠取山分屯基地は濃霧で有名だ。朝雲新聞社の『航空自衛隊の50年』をみると1958年7月15日の米軍からの移管行事でも、濃霧の中で行事が行われている様子が写されている。ただ、数ページの先には晴れた同日の様子が出ていて、天候が頻繁に替わる様子が見て取れる。

Img_4853  50周年祭の際には、式典会場へは、笠取山分屯基地から近鉄久居駅まで無料のシャトルバスが運行されている。久居駅→久居駐屯地(駐車場もある)→AUホテル→一本松→オークワ市営住宅口→栗葉小学校→湯の瀬入り口→笠取山分屯基地まで、一時間に一本の間隔で運行されていた。所要時間は久居駅から1時間25分、ただ、車内では航空自衛隊の広報ビデオなどが上映されており、けっこう面白い。

Img_4881  レーダーサイト、それは航空自衛隊の最前線にある任務地である。来場者は少なく、人口密度も低い。飛行展示などは天候に左右され、数としても決して多くは無いのだが興味深い点も幾つかある、お勧めの行事だ(情報として航空自衛隊公式HPなどもご参考にどうぞ、なお、あくまで今回の笠取山分屯基地祭に関する写真は50周年祭における写真から作成したものです)。

HARUNA

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