北大路機関

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海上自衛隊舞鶴地方隊 舞鶴展示訓練07 護衛艦電灯艦飾

2008-05-21 12:00:18 | 海上自衛隊 催事

■舞鶴展示訓練 護衛艦夜間電飾

 舞鶴展示訓練を終えて舞鶴基地北吸桟橋に帰港した護衛艦や地方隊の艦艇は、接岸し観覧車が艦を降りた後、護衛艦電灯艦飾の準備を開始した。

Img_6138_1  洋上とはまた違った姿をみせるイージス艦『みょうこう』。護衛艦の電灯艦飾は、観艦式や自衛隊記念日、開港記念日や博覧会などの行事が行われる日、祭日や広報行事などの際に行われるもので、海上自衛隊旗章細則により詳細が定められている。この電灯艦飾は米海軍のイルミネーションなどとは異なり、単色の電燈により行われるもので、旧帝国海軍の時代でも観艦式の際などには、この電灯艦飾が行われている、伝統の行事だ。

Img_6110_1  舞鶴基地北吸桟橋に停泊した護衛艦部隊を前島埠頭から撮影する。前島埠頭は北海道とを結ぶフェリー乗り場と、釣り人が竿を並べるスポットとして親しまれているが、竿とともに艦船愛好家がカメラを並べることもある、東舞鶴駅から徒歩20分の有名な撮影スポットでもある。

Img_6128_1  KM氏(この日が初対面でした)と舞鶴市役所、これは舞鶴基地から東舞鶴駅の中間にあり、市役所からも北吸桟橋や掃海艇桟橋が一望できる立地なのだが、この市役所で合流した。電灯艦飾の開始には時間があったので、休憩や食事などをし、そろそろ時間の頃合もよいということで、足を運んだ。前島埠頭には、少なくない同好の士が三脚を並べており、漆黒の闇を鉄の城から発する白熱電球の暖かい光が照らし、水面に映えた護衛艦の輪郭が伸びて我々を照らす。

Img_6191  フィルターの用意をしてこなかったのは小生の手落ち、しかしRAWで撮影するのもあとあと面倒なのとCFの容量の関係もあったので、JPEG方式で撮影する。三脚の用意があったのでリモートシャッターをカメラに取り付けて長時間露光撮影の開始。ヘリコプター格納庫と飛行甲板、そして背負い式の5インチ単装砲が特徴の『はるな』、そしてイージスの目というべきSPY-1レーダーを載せた城郭のような上部構造物が特色の『みょうこう』が目を引く。

Img_6196  初対面の人でも、聞いてみるとお互いが知っているWebサイトの運営者だったりする。Weblog“妖魔の不思議な旅”の管理人さんもその一人で(先日の大津ではお顔を失念しておりました、失礼!)、北大路機関をご存知だったようだ。学会でも安全保障系の研究をやっている院生の方なんかが、Weblog北大路機関を知っているかたが意外と多く、逆にこちらが驚いたりする。

Img_6216  光の波長と関係するのだろうか、遠くから撮ると、たとえ望遠レンズを固定して撮影しても、船体は暗く、白熱電灯の光が強調されて届いてくる。この場合、近くから撮ると間接照明のように護衛艦を照らしている様子を撮ることができるが、この時間帯は北吸桟橋は公開されていない。

Img_6223  イージス艦『あたご』を撮影する。『あたご』は慣熟訓練中であるため、展示訓練には参加していない従って電灯艦飾は行われていないのだが、常夜灯の僅かな光を頼りに、思い切り長い時間の長時間露光撮影を行う。すると、イージスシステムを搭載した巨大な艦橋とヘリコプター格納庫、ガスタービンエンジンの大きな排気設備、なによりも10000㌧の大型艦が有する大きな輪郭が薄っすらと写真には写っていた。

Img_6136_1  このあと、“妖魔の不思議な旅”管理人さんの車両に便乗させてもらえることになり(感謝!)、北吸桟橋に少しでも近い文庫山学園の駐車場に展開した。ここは、前島埠頭よりも近いところで情景を楽しめるということもあり、地元の人も多く電灯艦飾を見物に集まっていた。

Img_6142_1  手前の黒々とした埋立地は、十年ほど前にはここも埋め立てられておらず、その頃ならば電灯艦飾が照り返す海の波間を、写真に収めることが出来ただろう。非常に素晴しい写真を撮る機会を供してくれるこの立地だが、遠からずこの埋立地には倉庫群が建築されるとの話で、見納めになるやもしれないという儚さも手伝ってか、美しい情景として忘れえぬ印象を脳裏に刻む。

Img_6224  幾度シャッターを押しても撮り飽きない情景がある。しかしながら消燈の時間もいよいよ迫ってきた。眩しい護衛艦の情景にそのポテンシャルを垣間見た印象。以上が、舞鶴展示訓練の艦艇電灯艦飾を記録した写真である。展示訓練は翌日も続く。こうして、情景を背に、宿泊先のホテルへと向かった。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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