◆前島埠頭から撮影
本日は、非常に多忙なので、詳報に入ることが出来ないのだけれども、護衛艦はるな、が現役時代に迎えた最後の朝、というものを掲載したい。
横浜では新しいヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが、が華々しく就役の時を迎えようとしている中、舞鶴では、海上自衛隊の洋上航空体系について、その基礎を固めた最初のヘリコプター搭載護衛艦である、はるな、が長い現役時代から退こうとしていた。全通飛行甲板の、ひゅうが、も、はるな、が基礎を固めたからこそ存在するといっては言い過ぎか。
除籍、自衛艦旗を返納する前ではあるのだが、はるな、の上甲板をみてみると、既に、5インチ砲の砲身は取り払われているのがわかる。更に、短SAM発射器やCIWSも撤去、これは、そのむかし、はるな、が就役当時のスマートな姿に若返ったようにもみえた。しかし、この日は除籍の日である。
上空から爆音が響き渡る。頭上を見上げると、哨戒ヘリコプターSH-60Jが、朝から舞鶴飛行場を拠点に発着訓練を繰り返していた。前日も2000時頃まで発着訓練を行っており、こうした訓練が市街地に近い基地で夜間行えるのも、旧海軍時代からの舞鶴という街との繋がりがあってのことなのかもしれない。
急に機首を引き起こし、一気に減速して、着陸態勢に入るSH-60J,この急激な引き起こしは、遠くから見ていても驚かされた。動く護衛艦へのヘリコプターの着艦は、夜間、陸上基地へ着陸するよりも難しいとのことで、あらゆる状況を想定した厳しい訓練が行われていたのがみえた。
前島埠頭では、この日の護衛艦はるな自衛艦旗返納行事を、遠くからでも見よう、という地元の人たちが訪れていた。釣り人も多い前島埠頭であるが、望遠鏡を手に、除籍行事をさびしそうにみていた人たちもいたのが印象的だった。ひゅうが就役で沸く横浜と横須賀とは対照的に、海上自衛隊洋上航空は、世代交代を果たしつつあった瞬間である。
HARUNA
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