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F-35B、岩国航空基地へ2016年に配備!米海兵隊が11会計年度海兵航空計画に明記!

2010-10-05 23:16:26 | 防衛・安全保障

◆少なくとも2016年には初度作戦能力獲得

 新世代戦闘機F-35Bが2016年には岩国に配備されるという報道がありました。遂にF-35が日本へ、と驚くとともに2016年までに初度作戦能力付与が現実的になった、という点に注目です。

Img_2128  F35、16年岩国配備計画=対中、北抑止、在日米軍初-海兵隊・・・ 【ワシントン時事】米海兵隊が次世代戦闘機F35を2016年10月から米軍岩国基地(山口県岩国市)に配備する計画が4日、海兵隊の「11会計年度海兵航空計画」で明らかになった。 米国防総省は空・海軍、海兵隊が要求する性能に応じて3タイプのF35を開発中で、海兵隊仕様が最も開発が進んでいる。在日米軍基地では岩国基地に最初に配備される見通しだ。F35の日本配備は、軍拡著しい中国や、北朝鮮の挑発行為への抑止力の役目も担う。

Img_1795  配備されるのは、海兵隊向けに強襲揚陸艦や小さな飛行場でも運用できるよう設計された垂直着陸型のF35。米国の基地周辺では、強力なエンジンによる騒音を懸念する声も出ている。AV8ハリアー戦闘攻撃機やFA18ホーネットの後継機となる。 計画では、岩国基地の第12海兵航空群に展開している第224戦闘攻撃中隊が14年1月からビューフォート基地(サウスカロライナ州)に戻り、機種変更訓練を実施。16年10月に岩国基地にF35を16機配備する。  海兵隊は「海兵隊仕様のF35の開発は13会計年度(12年10月~13年9月)に初期戦闘能力を取得することに向けて順調に進んでいる。F35は地上部隊の近接支援や攻撃、偵察、電子戦に威力を発揮する」としている。 F35は航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)の候補にもなっている。(2010/10/04-16:42)http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&rel=j7&k=2010100400540

Img_2929  F-35はアメリカ主導の国際共同開発のJSF計画として主にステルス性をもったF-16戦闘機の後継として開発が始まり、対地攻撃機A-10や海軍、海兵隊のF/A-18C,そして海兵隊のAV-8B攻撃機の後継を一機種で行うことでコスト低減を目指そうとした航空機です。F-16と同程度の取得費用で調達できる、という話でしたから、協同開発にはイギリスをはじめ多くの国が参加しています。F-35は空軍が航空基地から運用するF-35A、海兵隊が強襲揚陸艦から運用するF-35B,そして海軍が航空母艦からカタパルトで運用するF-35Cが開発されているのですが、しかし、ステルス性と低空に降りての近接航空支援から対地攻撃機、対艦攻撃も可能でありながら航空戦にも対応するという野心的な設計から開発は難航し、今に至ります。

Img_8652  ここで注目したいのは海兵隊の第一海兵航空団に所属する実戦部隊としての第12海兵航空群にF-35が2016年までに配備する見通しが立っている、という事でしょうか。第一線部隊に配備するということは実任務に対応するための初度作戦能力を付与した上での配備、ということになります。有事の際には日本に配備されているステルス機として対処できる訳ですから、ね。上記の点を踏まえますと、F-4EJの後継機に悩む航空自衛隊としては、2016年まで繋ぎの機体を導入さえすれば、F-35の取得は現実的に考えられる訳です。

Img_7857  平成23年度予算にF-2の継続調達は盛り込まれなかった訳ですので、事実上難しいのですが繋ぎにF-2を生産継続し、平成28年度まで生産を続けたうえでF-35の調達に移行、防衛航空産業はT-4練習機等の後継機取得や、他機種とのハイローミックスとして二機種を並行調達、F-35以外の機体をライセンス生産、という選択肢もとれるのではないかな、と少し考えたりもします。とはいえ、タイフーンは別として、F/A-18EやF-15E、総合的に見て性能とコストでF-2を圧倒しているとは言い難いのですが。

Img_1827  他方で、日中関係という事案は相当アメリカの関心事となったようですね。尖閣諸島事案における日本対中外交の失態は、日中の政治的軍事的均衡に悪影響を及ぼし、日本に中国に対するカウンターバランスとしての期待が薄まった事で、今後東南アジア諸国の外交政策に変化が生じる可能性が高いですし、再度東南アジア諸国が大規模な軍事力増強に向かう可能性もあります。この事案を防ぐ観点からも日米が一体となり対応する必要があり、F-35の岩国配備は、その一環となる訳ですね。F-35,確かに米市民団体の調査でも騒音の大きい航空機として知られますが、新滑走路完成で離着陸に関しては低減されそうです。低空飛行訓練の騒音問題は残るのですが。

Img_1559  F-35,遅れていて、なかなか超音速飛行が実現せず、ステルス技術の供与を目ブル米英対立から戦闘機動能力の不足が問題視され、F-22の調達中止からF-15のゴールデンイーグル改修計画が稼働するなど、少々不安な部分は残りますものの今回の一報は朗報です。他方、将来的には三沢基地のF-16もF-35に置き換わる可能性が高い訳でして、日本の次期戦闘機計画も米空軍との相互互換性を重視するのか、能力本位で考えるのか、この問題も考える必要はあるかもしれません。B型で、A型の、しかも優先顧客でもない日本がF-35の導入を希望した場合実現には時間が掛かるかもしれませんが、2020年代までかかりそうな危惧は杞憂に終わりそうで、候補として現実味を持つようになってくるかもしれませんね。

HARUNA

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コメント (14)
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