北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

伊丹駐屯地祭2010 装備品展示に並んだ新型(?)装備

2010-10-20 23:51:15 | 先端軍事テクノロジー

◆防弾化すすむトラックを中心に

 本日は、伊丹駐屯地祭で、あれ?と思いました装備を二つほど紹介します。もう少し紹介したいのですが本日は時間がありませんので、ね。

Img_3736  試製自走155㍉砲架。FH-70の後継として日本製鋼により試作されたもので、現在は富士学校装備実験隊において実用試験が行われており、日本原演習場と東富士演習場の長距離機動試験の途上、特別に伊丹駐屯地へ立ち寄った。重装輪改修車に新型の38口径軽量砲を搭載し、誘導砲弾を用いることで射程40kmを実現した装備である。速度が要求される現代砲兵戦に対応するべく迅速な射撃の実現に重点が置かれ、大隊本部にある特科情報装置との連動により車内より射撃情報に基づく火力戦闘が可能で自動装填装置により、停車と6発の射撃から発進までの一連を90秒間で行う事が可能だが、何よりも驚くべきことはここまでの全ての文章が嘘だということである。・・・、スマン。

Img_3743  今回の伊丹駐屯地祭では、03式中距離地対空誘導弾が初めて展示され、大きな注目を浴びていましたが、このほかにも96式装輪装甲車2型と、軽装甲機動車への重機関銃搭載が大きな目玉装備といえました。しかし、よくよく見てみますと、防弾化されたトラックが若干、置かれていまして、これが非常に珍しい、という印象でした。東北方面隊でも展示され、守山駐屯地祭にも展示されていましたが、防弾化された給水車。この種の車両は81式地対空短距離誘導弾や特科部隊の中砲牽引車の方に必要性が高いと思ったのですが。国際貢献任務への派遣を考えれば、給水車の派遣というものは現実的に考えられるものでして、高射特科や野戦特科の車両よりも防弾化の優先順位は高いのでは、という友人の分析もありまして、なるほどなあ、と。キャビン部分は防弾となっているのですが、東北方面隊や先日第14旅団のカーフェリーでの輸送の際に出ていました防弾キットと同じものでした。

Img_4786  第36普通科連隊の車両にも防弾キットが装着されていました。キャビン部分を覆う防弾板とフロントガラスの奥に三分割された防弾ガラスが見えています。高機動車にも防弾加工が行われていて、こちらは残念ながら写真を採る機会には恵まれていないのですけれどもその防弾ガラスも三分割型、ということで、共通化が行われているのでしょうか。先ほどの防弾給水車は第10後方支援連隊の車両でしたが、こちらは伊丹駐屯地の大36普通科連隊に所属する車両、戦闘部隊の戦闘支援用に配備されているのですね。

Img_4773  このトラックがけん引しているのは野外炊具1号。こちらも、災害派遣といいますか、国際貢献任務で派遣される可能性がある装備なのですが、ところで野外炊具の牽引に使うトラックというのは、この車両と決まっているのでしょうか、重迫撃砲の場合は高機動車が砲の牽引車として部品扱いになるのですけれども、野外炊具の場合は、トラックは備品扱いとなっているのか、けん引しているのか、つまりこの防弾トラックが常にこれをけん引しているのかという事が気になるのですけれども、これも支援車両の防弾化の例、といえるのでしょうね。

HARUNA

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コメント (6)
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