北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

潜水艦イ57降伏せず、さらばラバウル、激動の昭和史沖縄決戦

2010-10-11 23:15:42 | 映画

 俳優の池部良氏が旅立たれたとのことです。先ほど報道で知ったのですが、東京の病院で、敗血症で、とのことでした。

 池部氏の作品と言いますが、映画全般を見渡した場合、個人的に潜水艦イ57降伏せず、は、日本のいちばん長い日、と並んで戦争を描いた映画の中で一番好きな作品なのですが、この中でイ57艦長を演じたのが池部良氏なのですよね。二枚目と言いますか、視線からなにから、こうありたい、という意味で凄い方でした。太平洋の嵐、なんかでも艦橋に少し出ているというところだけで、存在感は大きく、もうこうした俳優はこれから出てこないのではないか、と思ったりしてかなり気持ちが沈みます。映画会社が俳優女優を囲まないようになり、芸能事務所も自己努力と言いますか、アイドルをそのまま俳優に仕立てようとして観たり、映画をよくしてゆこうという努力が見えずに、どんどん面白みが無くなってきている、と思うのは気のせいでしょうか。加えて映画会社が配給に専念するようになって、大作、というものを制作する以前に技術そのものが、失われていないのだけれども分散しているというか。人気アイドルさえ出しておけば間違いはないだろう、的な、あの人気ドラマの映画化ならば間違いはないだろう、的な、業界が冒険を嫌っている、制作費もセットも大きくはなっても、運用が昔と比べて無駄が大きくなっている、製作本数そのものが減っているのでいたしかたないのではあるのですが・・・。テーマ設定も詰め込み過ぎ、もしくは大きなテーマの安売りというか安易な連呼。むかしはそうではなかったような・・・、それは昔の作品で残っている作品が全体に占めるどれだけの割合か、といわれれば割合は低いですけれども、最近の映画で半世紀後残る作品は年に何本出ているのか、と。そう思いながら、古い作品や海外の古典から無名まで探すのですが、こうした中で個人的に良い仕事をしている、という俳優さんが、また一人旅立たれてしまいました。

HARUNA

コメント (2)
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