■総火演!現代戦闘の様相を展示
AAV-7水陸両用車と16式機動戦闘車、昨年までは機動展示のみであった新装備が続々実弾射撃を展示しました。

富士総合火力演習2018、本番は早朝こそ赤富士の夜明けに始る良好な天候に恵まれましたが、前段演習開始時点では富士山は雲の中に隠れ山の天候の移ろいを実感すると共に、後段演習終盤では視界不良から最終の戦果拡張展示には、航空機が参加できませんでした。

戦車装甲車等80両、航空機20機、人員2400名と増強連隊戦闘団規模の部隊が参加しました富士総合火力演習は、本番一日の訓練に弾薬36tが消費、その費用は3億9000万円に当るとの事で、実際の展示は夜間演習含め二時間強、これが費用面での現代戦闘の一端です。

しかし、富士教導団、本年の富士総合火力演習は昨年度のような脱輪等はありませんでしたが、その練度が、水陸機動団新編や即応機動連隊改編を筆頭に実任務が増大する中、人員の厳しい現状と予算不足を無理な現場の改善に依存し凌ぐ現実が突き付けられています。

榛名山かな、空母映画化で話題の伊吹山かな、いや愛鷹山だ。これは特科教導隊の実施した曳火射撃富士山、空中炸裂により東富士演習場に富士山の影を浮かび上がらせる展示なのですが揃わなかった為に富士山以外に見えたというお話、尤も富士山は曲芸の域という戦技故どうという事は無いといえばそうですが。

戦車教導隊の小隊集中射撃も四両同時射撃に微妙な、いや顕著というべきか、90式戦車を中心にずれが生じていまして、全陸上自衛隊の模範たれ、と大書された富士教導団の能力水準が少々綻びが生じているようにも。ただ、脱輪始め整備の面での不具合は本年度完全に改善されました。

74式戦車は今年度富士総合火力演習から遂に卒業していますが、戦車教導隊の練度の高さは、他の戦車大隊等を御縁あって実際に競技会等を見学させて頂いた際、やはり戦車教導隊の練度は凄いのだなあ、実力差を見せつけられたものですが、維持は大変と知りました。

AH-1S対戦車ヘリコプター、現在最新のAH-64D戦闘ヘリコプターは航空事故後の再発防止策是正中で、飛行できませんでしたが最新の16式機動戦闘車とAH-1Sが共に映る情景を撮影できました。しかし耐用年数迎え除籍が続くAH-1S,AH-Xの必要性を痛感します。

AH-64E戦闘ヘリコプター以外AH-Xの選択肢は無いでしょう。特に今後自衛隊が無人機を増勢する以上、無人機管制能力を持つ機体はAH-64Eだけです。早急に40機程度を取得し、中央の総隊で包括管理し稼動機を方面航空隊へ分遣する運用体制確立が必要でしょう。

新電子戦装置NEWS,富士総合火力演習に電子空間の戦闘が大きく展示された事は、実は水陸機動団参加と並ぶ大きな転換点といえるかもしれません。敵通信ネットワーク遮断を図る装備は通信部隊が既に広範に装備していますが、これを明示した事は大きな示威となる。

16式機動戦闘車MCVは戦車に含まれず、よって前段演習の戦車火力展示は今年度より戦車等火力展示、と表現を切り替えていました。行進間射撃を更に洗練させたスラローム射撃を基本、富士教導団へのMCV配備は昨年九月、一年弱でここまで練度を高めたのは驚き。

AAV-7水陸両用車の射撃展示が行われましたが、注目したいのは下車展開を展示した佐世保の水陸機動団隊員で、89式小銃やMINIMI分隊機銃と84mm無反動砲に加え最新型の60mm迫撃砲等を携行していました。迫撃砲携行、第一線火力多様化を垣間見た印象です。

89式装甲戦闘車、年々エンジンの排気が濃くなっているようで、戦車が縮小する一方で戦車部隊を維持する以上、戦車に随伴可能な機械化歩兵は必須です。エンジン換装と火器管制装置や対戦車火器更新を含めた延命措置か新型装甲戦闘車への移行必要性を感じ始める。

装甲戦闘車生産、99式自走榴弾砲という89式装甲戦闘車派生の車体を製造し続けているのですから、砲塔そのものは新型に置換える必要は当然あるとして、40mmCTA機関砲を16MCV砲塔派生に組み込んだ新型装甲戦闘車、というものもあっていいと思うのですよね。

G7Xmark2にて撮影の写真、やはりEOS-7Dmark2と並行して撮影するには限度がありまして、7D特報としてその様子は紹介する予定です。こうして後段演習が戦果拡張の状況を以て完了、直後に全力でシャトルバス乗り場に向かいますと最短記録、御殿場駅1358時発沼津行へ乗車する事が出来ました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補足-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
AAV-7水陸両用車と16式機動戦闘車、昨年までは機動展示のみであった新装備が続々実弾射撃を展示しました。

富士総合火力演習2018、本番は早朝こそ赤富士の夜明けに始る良好な天候に恵まれましたが、前段演習開始時点では富士山は雲の中に隠れ山の天候の移ろいを実感すると共に、後段演習終盤では視界不良から最終の戦果拡張展示には、航空機が参加できませんでした。

戦車装甲車等80両、航空機20機、人員2400名と増強連隊戦闘団規模の部隊が参加しました富士総合火力演習は、本番一日の訓練に弾薬36tが消費、その費用は3億9000万円に当るとの事で、実際の展示は夜間演習含め二時間強、これが費用面での現代戦闘の一端です。

しかし、富士教導団、本年の富士総合火力演習は昨年度のような脱輪等はありませんでしたが、その練度が、水陸機動団新編や即応機動連隊改編を筆頭に実任務が増大する中、人員の厳しい現状と予算不足を無理な現場の改善に依存し凌ぐ現実が突き付けられています。

榛名山かな、空母映画化で話題の伊吹山かな、いや愛鷹山だ。これは特科教導隊の実施した曳火射撃富士山、空中炸裂により東富士演習場に富士山の影を浮かび上がらせる展示なのですが揃わなかった為に富士山以外に見えたというお話、尤も富士山は曲芸の域という戦技故どうという事は無いといえばそうですが。

戦車教導隊の小隊集中射撃も四両同時射撃に微妙な、いや顕著というべきか、90式戦車を中心にずれが生じていまして、全陸上自衛隊の模範たれ、と大書された富士教導団の能力水準が少々綻びが生じているようにも。ただ、脱輪始め整備の面での不具合は本年度完全に改善されました。

74式戦車は今年度富士総合火力演習から遂に卒業していますが、戦車教導隊の練度の高さは、他の戦車大隊等を御縁あって実際に競技会等を見学させて頂いた際、やはり戦車教導隊の練度は凄いのだなあ、実力差を見せつけられたものですが、維持は大変と知りました。

AH-1S対戦車ヘリコプター、現在最新のAH-64D戦闘ヘリコプターは航空事故後の再発防止策是正中で、飛行できませんでしたが最新の16式機動戦闘車とAH-1Sが共に映る情景を撮影できました。しかし耐用年数迎え除籍が続くAH-1S,AH-Xの必要性を痛感します。

AH-64E戦闘ヘリコプター以外AH-Xの選択肢は無いでしょう。特に今後自衛隊が無人機を増勢する以上、無人機管制能力を持つ機体はAH-64Eだけです。早急に40機程度を取得し、中央の総隊で包括管理し稼動機を方面航空隊へ分遣する運用体制確立が必要でしょう。

新電子戦装置NEWS,富士総合火力演習に電子空間の戦闘が大きく展示された事は、実は水陸機動団参加と並ぶ大きな転換点といえるかもしれません。敵通信ネットワーク遮断を図る装備は通信部隊が既に広範に装備していますが、これを明示した事は大きな示威となる。

16式機動戦闘車MCVは戦車に含まれず、よって前段演習の戦車火力展示は今年度より戦車等火力展示、と表現を切り替えていました。行進間射撃を更に洗練させたスラローム射撃を基本、富士教導団へのMCV配備は昨年九月、一年弱でここまで練度を高めたのは驚き。

AAV-7水陸両用車の射撃展示が行われましたが、注目したいのは下車展開を展示した佐世保の水陸機動団隊員で、89式小銃やMINIMI分隊機銃と84mm無反動砲に加え最新型の60mm迫撃砲等を携行していました。迫撃砲携行、第一線火力多様化を垣間見た印象です。

89式装甲戦闘車、年々エンジンの排気が濃くなっているようで、戦車が縮小する一方で戦車部隊を維持する以上、戦車に随伴可能な機械化歩兵は必須です。エンジン換装と火器管制装置や対戦車火器更新を含めた延命措置か新型装甲戦闘車への移行必要性を感じ始める。

装甲戦闘車生産、99式自走榴弾砲という89式装甲戦闘車派生の車体を製造し続けているのですから、砲塔そのものは新型に置換える必要は当然あるとして、40mmCTA機関砲を16MCV砲塔派生に組み込んだ新型装甲戦闘車、というものもあっていいと思うのですよね。

G7Xmark2にて撮影の写真、やはりEOS-7Dmark2と並行して撮影するには限度がありまして、7D特報としてその様子は紹介する予定です。こうして後段演習が戦果拡張の状況を以て完了、直後に全力でシャトルバス乗り場に向かいますと最短記録、御殿場駅1358時発沼津行へ乗車する事が出来ました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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