■日の丸F-22導入実現なるか
2000年代に実現しなかった日の丸F-22,今年四月に提示されたF-2戦闘機後継にF-22案、日本経済新聞23日付報道によれば本当に正式提案されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/60/cc38c5b8791945ff65c7300e94c5f5b9.jpg)
F-22-35,航空自衛隊のF-2戦闘機後継計画として今年四月に急浮上したF-22戦闘機へF-35戦闘機関連機材を搭載したロッキードマーティン案が急に現実味を帯びてきました。2030年を目処に必要となる航空自衛隊F-2戦闘機後継機計画へ、第五世代戦闘機の鏑矢として開発され、ステルス性を活かした長距離先制攻撃により最強と評価されるF-22の提案です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/01/dacc7a8e109a5860b2c34b8769a2f7a8.jpg)
F-4EJ戦闘機後継機として航空自衛隊が2000年代初頭に実施したF-X選定次期戦闘機計画でも当初航空自衛隊はF-22を要望していました。政策上戦闘機定数の上限が少ない自衛隊では少数精鋭が求められ、世界最強というF-22を必要としていました。しかし、高度な機密の塊であるF-22導入は米議会の同意を得られる見込みが無く、F-35が選定されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/32/6d3d997c526f80737cc7bda2cc459b9a.jpg)
F-2後継機の開発には、F-22-35の他、イギリスBAEシステムズ社がEF-2000タイフーン戦闘機の日英共同改良案、ボーイング社がF-15E戦闘爆撃機の改良型案等を提示しています。しかし、EF-2000の開発は冷戦時代に始った第四.五世代戦闘機、F-15E戦闘爆撃機は第四世代戦闘機の改良型、とても2060年代まで運用が続く第六世代機の器としては厳しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/8c/4ac87ddb7c6bca3420a4de9a20b43d03.jpg)
F-22とF-35を統合した航空機が第六世代機と呼べるかは未知数です。もっとも、第六世代戦闘機の定義は曖昧模糊としており例えばイギリスのテンペスト計画では第六世代戦闘機を第五世代戦闘機より機体や運用費用で安価、整備のロボット自動化、等を第五世代機のステルス性や陸海空情報連携と無人機管制能力等に加えて挙げていますが決ってはいない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/18/05088f1200964a607785ecce9c083b0d.jpg)
輸出型F-22の具体化、今回のF-22-35戦闘機構想は1990年代末に検討されたF-22戦闘機輸出型が漸く実現したといえるかもしれません。F-22は最新鋭技術を盛り込んだ戦闘機で1990年代の時点で既に輸出は不可能とアメリカ議会において認識される一方、冷戦後の少ない国防費での生産効率を上げる為に輸出仕様を同時に開発する必要も認識されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/b4/6544bc02b9585f562317cce0da404bc2.jpg)
世界最強と称されるF-22,その論拠は0.005平方mと極小である為、相手のレーダーでこの規模の航空機を捕捉できる距離に入るには40km以下まで接近する必要があり、対してF-22は150kmの距離で相手を捕捉出来る為、一方的に圧倒できるという利点があり、中国のJ-20戦闘機、ロシアのSu-57戦闘機に対して航空戦闘では優位を維持できるという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/0d/2ff9d40fad35e3c8e327cb7e4a76cf3d.jpg)
2020年代開発のF-22-35と1990年代提唱のF-22輸出型、最大の相違点は30年間の開きでしょう、F-22は世界最強であり、当面その状況は続くと考えられるものの最先端の塊ではない、更にアメリカでの生産も終了、再生産の模索はあるも実現していません。この為、F-22-35はF-35のセンサー、国際共同開発輸出実績ある器材を搭載すれば実現性は高い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/63/5eded1b2a27376286315e995dde184e6.jpg)
日米共同生産F-22-35,驚くべき点は日経新聞23日付報道において示されたロッキードマーティン社の開発提案書に、日本企業に開発・生産の分担比率50%以上を認める、という部分が示されたという点でしょう。過去、自衛隊がF-22導入を検討した当時には高い機密性を有するF-22にライセンス生産は認められず、有償軍事供与が求められるとされたほど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/b8/b1b283bc06411c664e45cc26bbbfb5d8.jpg)
F-22は今でも非常に有力な戦闘機で、F-22を圧倒できる戦闘機はありません。例えば有視界戦闘に限定する、電子戦状況を制限する等、高い下駄を履かせてF-22に対抗している状況です。故に航空自衛隊が必要としたF-22が導入できるのであれば、悪い話ではありません。ただ、NHK報道ではコスト面から財務省がF-35増強を推奨しているともいわれます。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補足-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
2000年代に実現しなかった日の丸F-22,今年四月に提示されたF-2戦闘機後継にF-22案、日本経済新聞23日付報道によれば本当に正式提案されました。
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F-22-35,航空自衛隊のF-2戦闘機後継計画として今年四月に急浮上したF-22戦闘機へF-35戦闘機関連機材を搭載したロッキードマーティン案が急に現実味を帯びてきました。2030年を目処に必要となる航空自衛隊F-2戦闘機後継機計画へ、第五世代戦闘機の鏑矢として開発され、ステルス性を活かした長距離先制攻撃により最強と評価されるF-22の提案です。
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F-4EJ戦闘機後継機として航空自衛隊が2000年代初頭に実施したF-X選定次期戦闘機計画でも当初航空自衛隊はF-22を要望していました。政策上戦闘機定数の上限が少ない自衛隊では少数精鋭が求められ、世界最強というF-22を必要としていました。しかし、高度な機密の塊であるF-22導入は米議会の同意を得られる見込みが無く、F-35が選定されました。
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F-2後継機の開発には、F-22-35の他、イギリスBAEシステムズ社がEF-2000タイフーン戦闘機の日英共同改良案、ボーイング社がF-15E戦闘爆撃機の改良型案等を提示しています。しかし、EF-2000の開発は冷戦時代に始った第四.五世代戦闘機、F-15E戦闘爆撃機は第四世代戦闘機の改良型、とても2060年代まで運用が続く第六世代機の器としては厳しい。
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F-22とF-35を統合した航空機が第六世代機と呼べるかは未知数です。もっとも、第六世代戦闘機の定義は曖昧模糊としており例えばイギリスのテンペスト計画では第六世代戦闘機を第五世代戦闘機より機体や運用費用で安価、整備のロボット自動化、等を第五世代機のステルス性や陸海空情報連携と無人機管制能力等に加えて挙げていますが決ってはいない。
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輸出型F-22の具体化、今回のF-22-35戦闘機構想は1990年代末に検討されたF-22戦闘機輸出型が漸く実現したといえるかもしれません。F-22は最新鋭技術を盛り込んだ戦闘機で1990年代の時点で既に輸出は不可能とアメリカ議会において認識される一方、冷戦後の少ない国防費での生産効率を上げる為に輸出仕様を同時に開発する必要も認識されました。
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世界最強と称されるF-22,その論拠は0.005平方mと極小である為、相手のレーダーでこの規模の航空機を捕捉できる距離に入るには40km以下まで接近する必要があり、対してF-22は150kmの距離で相手を捕捉出来る為、一方的に圧倒できるという利点があり、中国のJ-20戦闘機、ロシアのSu-57戦闘機に対して航空戦闘では優位を維持できるという。
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2020年代開発のF-22-35と1990年代提唱のF-22輸出型、最大の相違点は30年間の開きでしょう、F-22は世界最強であり、当面その状況は続くと考えられるものの最先端の塊ではない、更にアメリカでの生産も終了、再生産の模索はあるも実現していません。この為、F-22-35はF-35のセンサー、国際共同開発輸出実績ある器材を搭載すれば実現性は高い。
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日米共同生産F-22-35,驚くべき点は日経新聞23日付報道において示されたロッキードマーティン社の開発提案書に、日本企業に開発・生産の分担比率50%以上を認める、という部分が示されたという点でしょう。過去、自衛隊がF-22導入を検討した当時には高い機密性を有するF-22にライセンス生産は認められず、有償軍事供与が求められるとされたほど。
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F-22は今でも非常に有力な戦闘機で、F-22を圧倒できる戦闘機はありません。例えば有視界戦闘に限定する、電子戦状況を制限する等、高い下駄を履かせてF-22に対抗している状況です。故に航空自衛隊が必要としたF-22が導入できるのであれば、悪い話ではありません。ただ、NHK報道ではコスト面から財務省がF-35増強を推奨しているともいわれます。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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