北大路機関

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【G3X撮影速報】富士学校祭-富士駐屯地創設69周年記念行事(5)海兵隊と訓練展示(2023-09-30)

2023-12-28 20:01:01 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■観閲行進は日米共同
 最新装備を期待して富士山麓まで進出した訳なのですけれども富士学校祭での観閲行進へ参加した装備たちとは。

 富士学校祭、これまで自衛隊では見た事が無いような外国製の装甲車の登場だ、と大書したいところですが、こちらはキャンプ富士から参加しましたアメリカ海兵隊のLAV-25軽装甲車、流石にパトリアAMVや偵察戦闘車はまだ観閲行進には参加しませんでしたね。

 パトリアAMV装甲車などは正面装甲が30mm機関砲弾に耐える為にロシアのBMP-2装甲戦闘車と真正面から撃ちあえるのですが、車幅が広い為に特殊大型車両として国道など公道移動時に道路使用申請を道路管理者に届け出る必要がある、16式機動戦闘車と同じ。

 特殊大型車両は通行時間なども指定する必要があるために、移動時間を明確に算定し、そして先導車なども準備する必要がある、LAV-25の大きさならばその必要はない。防御力に一考の余地はありますが、軽装甲車なのだ、と割り切ると、これは良い装備だと思うのだ。

 87式偵察警戒車を先頭に訓練展示が開始されました、偵察戦闘車はもう少し先、しばらくは微光増倍方式暗視装置と25mm機関砲を使っての威力偵察の装甲車です。将来はできれば第7偵察隊のように16式機動戦闘車2両と偵察戦闘車2両と自走迫撃砲の小隊が欲しい。

 89式装甲戦闘車からの下車戦闘、装甲戦闘車から下車という表現は何故かに樹氷原になると注意されるのだけれども、装甲車から下車戦闘という単語は両方とも用語として定着している、FVから下車といった方が正しいという事になるのかな、FV含め日本語として。

 軽装甲機動車からの下車戦闘、大量に配備された軽装甲機動車は斥候車両と乗車戦闘用車両として量産された装備なのですけれども、自衛隊全体のAPC不足から一部の普通科連隊では簡易APC代わりとして採用されていて、故に大量配備されたという背景もあるのか。

 中距離多目的誘導弾が前進します、こちらは87式対戦車誘導弾の後継装備として配備開始されたはずなのですが、対戦車中隊の79式対舟艇対戦車誘導弾よりも射程が長いと驚いていたら、79式が後継装備の無いまま退役し対戦車中隊も廃止され、ちょっとなあと思う。

 60mm迫撃砲と軽装甲機動車、よくみると軽装甲機動車が機甲教導連隊戦闘中隊の車両となっていまして、いや60mm迫撃砲は偵察隊にも配備される装備と聞くのですが、戦闘中隊という事はそういうことなのか。近接戦闘の重要な大火力として位置付けられる装備だ。

 81mm迫撃砲L-16,60mmはオーストリア製で81mmはイギリス製と120mmはフランス製、これを採用して豊和工業でライセンス生産しています。81mmとはいいつつ、かつての64式迫撃砲の射程は1.8kmでしたがL-16の有効射程は5.6kmとかなり伸びました。

 軽装甲機動車に60mm迫撃砲を携行して乗車へ。アメリカ海兵隊のM-224迫撃砲なんかは同じ60mmなのですが、二脚砲架と単体運用を選べるものの、重量は21.1kgか8.2kg、自衛隊のものはM-6迫撃砲、M-6C-210といて重量は5.1kgとこんな感じで担いで運べる。

 81式自走架橋柱と11式近距離地対空誘導弾、前者は教育支援施設隊に配備されている装備です。色々反論はあるのかもしれませんが、人件費を抑えるならば教導団や空挺団型の装備か訓練を重視したコンパクトな部隊編成を重視した方が、総じて防衛費の抑制には寄与するのではないかと思ってしまう。

 防空をどうするのか、富士教導団型が理想なんて紹介しますと、高射特科部隊は無いだろうに、と反論されてしまうでしょう。ですから、その場合は方面高射特科隊などに自隊防空以外依存でき、航空自衛隊の全般航空優勢確保にも依存できるという前提なのですがね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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