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ウクライナ情勢-核汚染テロの懸念!ザポリージャ原発操業要員七月五日退去勧告と当日の周辺地域気象条件

2023-07-02 07:00:56 | 防災・災害派遣
■臨時情報-ウクライナ情勢
 万一の事態となればまた日本へも放射性降下物の懸念が広がり自衛隊機での放射線測定が再開されるのでしょう。そして先ず穀物価格高騰が加速し様々な影響が日本へ及ぶ。

 IAEA国際原子力機関はロシア軍占領が続くザポリージャ原発の軍事拠点化を改めて懸念する声明を発表しました。6月22日の発表では、ザポリージャ原発の冷却用水池周辺に地雷が敷設されたとの報告を受けていますが、グロッシIAEA事務局長のザポリージャ原発視察時には目視できる範囲内で地雷原は確認できなかったとは発表していますが。

 グロッシ事務局長はしかしザポリージャ原発敷地周辺に地雷原が敷設されていることは認識しており、また防御用というロシア軍の言い分とともに複数の施設内部、建物内に仕掛け爆弾が設置されていることも確認しているという。ザポリージャ原発は占領するロシア軍が原子炉を破壊した場合、欧州地域へ深刻な放射能汚染が広がると懸念されています。
■七月五日の気象情報
 気象条件を見ますと端的に言えばヨーロッパとアジアには最悪な気象条件というほかありません。

 ザポリージャ原発には六基の原子炉が有り、四基の原子炉が冷温停止中で二基の原子炉が運転準備中、核燃料は残っている為に破壊工作が行われた場合、かなり広範囲に放射性降下物の汚染が広がる懸念が有ります。施設内の爆発物処理や地雷原処理が確実に行われるまで復旧作業が中断する事を考えれば、単なる原発事故よりも復旧が困難となるのです。

 ザポリージャ原発について不安な要素はロシア軍がウクライナ職員へ退去勧告を行っている七月五日の天気予報です、この日にはロシア側に高気圧、この影響でウクライナザポリージャ原発は西に向かって弱い風が吹いており、一週間程度東欧地域へ風が吹きその後南の黒海とトルコの方へ風が吹く予報が出ています、原発が破壊された場合の影響は大きい。
■チョンガル橋
 ロシア軍は重要な兵站路を破壊され苦戦している状況です。

 ウクライナ空軍によるチョンガル橋のストームシャドウミサイル攻撃はロシア軍兵站線に重大な影響を及ぼしている模様です。この橋梁はヘルソン占領地とクリミア半島を繋ぐ重要な補給路の一つで、ロシア軍はこの攻撃から24時間以内に浮橋を架橋し渡河経路を復旧させています。ただ、浮橋通行能力は制限がある為、輸送時間は五割増大したとのこと。

 クリミア半島は現在ウクライナ南部への信仰と占領地維持に必要なジャンコイ兵站拠点があり、この橋梁攻撃はウクライナ南部占領地でのロシア軍戦闘支援に大きな影響を及ぼし得ると共に、南部地域でのウクライナ反転攻勢に対してもロシアの予備戦力の機動防御などを大きく阻害する可能性があります。チョンガル橋では復旧工事が進められています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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