北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【防衛情報】GMARSグローバルロケットシステムとCUT無人砲塔戦車コンセプトモデル,AMPV装甲車新型砲塔型

2024-09-17 20:21:34 | インポート
■防衛フォーラム
 CV-90がここまで発展できるという事はもう少し生産を継続していましたならば89式装甲戦闘車も伸びしろが在ったよう思うのです。

 イギリスのBAEシステムズ社はCV-90mkⅣを開発しました、ユーロサトリ2024国際装備展に展示するもので、スウェーデンヘルグラント社が開発し現在はBAEシステムズヘグランド社が製造するCV-90装甲戦闘車の最新改良型となっていて、こんごはチェコ陸軍とスロバキア陸軍へ配備が開始される最新型です。

 CV-90装甲戦闘車は開発当時40mm機関砲という、従来の装甲戦闘車が25mm機関砲などを標準としていた時代、日本の89式装甲戦闘車が初めて35mm機関砲を採用した時代に40mm機関砲を採用した装甲戦闘車となっていましたがCV-90mkⅣは敢えて新口径機関砲を採用しアクティヴ防護装置を備えるなど特色があります。
■防衛フォーラム
 自衛隊はMLRSを廃棄しているところで富士学校の特科教導隊もMLRSを廃止してしまいましたが射程はどんどん伸びて500kmに達する為に有用性が確認されている。

 ドイツのラインメタル社とアメリカのロッキードマーティン社は共同でGMARSを発表します。ユーロサトリ2024国際装備展において初公開されるもので、このGMARSとはグローバルモバイルアーティラリーロケットシステムの略称です、HIMARS高機動ロケット砲兵システムを凌駕する装輪式の機動ロケット砲システムとなるもよう。

 GMARSはMFOMことMLRS 弾薬体系の運用に対応するもので、HIMARSはMFOMコンテナを1基のみ搭載していましたが、これは2基を搭載するMLRSと比較し半分の火力でしかありませんでした、新開発のGMARSはこれを2基搭載する事が可能とのことで、装甲キャビンを備えたラインメタル社製8輪式大型トラックを用いています。
■防衛フォーラム
 87式自走高射機関砲のような専用装備ではなくトラック方式が無人機という徘徊式弾薬を除けば標的以外には敵意をみせない自爆攻撃対策に有用となりつつある。

 イギリスのBAEシステムズ社はトリドンMk2自走高射機関砲システムを発表しました。これはユーロサトリ2024国際兵器展において初公開されるもので、経空脅威の増大に対応するべくスウェーデンのボフォース社が90年間にわたり培っているボフォース40mm機関砲の知見が活かされた最新の防空システムとのこと。

 BAEシステムズボフォース社が中心となり開発されたもので、艦載兵器として既に完成しているトリドン40mm近接防空システムをそのままトラックに車載し、ボフォース3P調整型信管により航空機や巡航ミサイルと無人機攻撃に対応するというもの。同様の防空装備は各国が開発していますが、射程12kmという40mm機関砲が本装備の強み。
■防衛フォーラム
 予算確保で難渋しているようですがOH-1を放り出してしまった日本よりはやる気と切迫度はある印象です。

 イタリアのレオナルド社はAW-249戦闘ヘリコプター共同開発企業を模索しているもようです。これはユーロサトリ2024国際装備展にAW-249試作機2機を展示するにあたり提携企業を模索するというもの、これには現地生産に際しての協力は勿論、先進的な火器管制装置などを管制に向けるための共同開発企業を含むとのことです。

 AW-249はA-129マングスタ戦闘ヘリコプターの後継として開発が進められ、レオナルド社によれば西側で新規開発された唯一の機種という。AW-249はF-35戦闘機の大型ディスプレイやヘルメットマウントディスプレイを参考とした無人航空機管制装置など新技術を採用、東欧や中東とラテンアメリカ諸国の開発参加を期待しているもよう。
■防衛フォーラム
 欧州では防空建て直しに全力です。

 ノルウェーのコングスベルク社は新型のNOMADS防空システムを開発しました、このNOMADSとはナショナルマニューバエアディフェンスシステムの略称で、防御力の高い装甲車両に短射程地対空ミサイルと中射程地対空ミサイル運用能力を付与し、パッシヴシーカーとAESAレーダーを搭載した自己完結性の高い防空システムです。

 NOMADS防空システムのAESAレーダーは50km圏内の索敵能力を有しており、ネットワーク化されNATO防空システムと連接性を確保するとともに中射程ミサイルとしてはコングスベルク社が開発したNASAMSミサイルを採用、小型無人機の様な近接目標から巡航ミサイルまで多彩な脅威に対応できるとコングスベルク社は説明している。
■防衛フォーラム
 汎用車輛の新しい方向性か。

 ドイツのFFG社はNOMADS防空システム用装甲車両ACSV-G5を発表しました。今回発表されたのはユーロサトリ2024国際装備展、FFG社とはフレンスブルガーファーツツォウクバウゲゼルシャフト社の略称で、装甲戦闘支援車両 ACSV-G5はISOコンテナ規格を利用した新しい発想の支援車両で、コンテナモジュール方式を採用する。

 コンテナモジュール方式を採用することで各種装備を数時間で換装する事が可能であるとしています。車両の電子制御などはNGVA北大西洋条約機構汎用車両アーキテクチャを採用し迅速な整備なども可能となっている。ACSV-G5の汎用性はさっそくMICLIC地雷除去爆導索と排土板搭載の戦闘工兵車の発表により裏付けられています。
■防衛フォーラム
 MRAP耐爆車両の系譜という印象の車両だ。

 フランスのアルクス社はフォートレスMk2装輪装甲車を発表しました。さまざまな車両が発表されるユーロサトリ2024国際装備展において発表された装甲車の一つで、装甲展示なども実施しました。ボンネットトラック方式の広報に若干の傾斜装甲を備えている装甲トラック型のまたはMRAP耐爆車両型の装輪装甲車となっています。

 フォートレスMk2装輪装甲車についてアルクス社によれば兵員輸送の場合は10名の完全武装兵員を輸送できますが、このほかに装甲救急車や指揮通信車として使えるほか、ある程度の不整地突破能力はありますが警察特殊部隊用装甲車両としても有用であるとしています。アルクス社はホーネットRWS遠隔操作銃塔を開発、本車へ搭載も可能だ。
■防衛フォーラム
 これM-2ブラッドレイでいいのではないかと思ってしまう。

 イギリスのBAE社はAMPV装甲車新型砲塔型を発表しました、パリにおいて開催されたユーロサトリ2024国際装備展においてBAEシステムズ社はアメリカ陸軍がM-113装甲車の後継車両として大量採用する事が決定しているAMPV多目的装甲車の発展性を紹介するべくMCWS-30、30mm無人砲塔搭載型を展示しています。

 MCW-30とはアメリカ陸軍がストライカー装輪装甲車に搭載している30mm機関砲塔で、もともとAMPVはM-2ブラッドレイ装甲戦闘車の車体設計を応用しているため、もともとの25mm機関砲よりも強力な機関砲を搭載したこととなりますが、BAE社はこの遠隔操作銃塔を筆頭に30種類以上の砲塔が搭載可能と汎用性を強調しました。
■防衛フォーラム
 迫撃砲は軽量であればこそと自衛隊が96式自走迫撃砲を開発した際には一部自称識者にいろいろいわれたものですが、日本式が後追いされている。

 アメリカのジェネラルダイナミクス社はパンドゥール装甲車自走迫撃砲型を発表しました。発表したのはユーロサトリ2024国際装備展の会場においてであり、ジェネラルダイナミクス社の欧州現地企業であるジェネラルダイナミクスヨーロッパランドシステムズ社が開発、もともとはシュタイア社が開発したパンドゥール装甲車の改良型だ。

 パンドゥールEVO装甲車には砲塔式の120mm迫撃砲が搭載され、後填式を採用することで密閉砲塔からの関節照準射撃が可能、特筆すべきはこの自動迫撃砲は行進間射撃が可能である関節照準システムである点です。シュタイヤダイムラープフ社は防衛産業再編によりジェネラルダイナミクスヨーロッパランドシステムズ社傘下となっています。
■防衛フォーラム
 なにか悪い方向に向かっているようで前型が伝統的な主力戦車であった為に。やはり見た目は平凡でも技術を詰め込んだ10式戦車のような戦車を何処かつくらないものかと思う。

 ドイツのラインメタル社はCUT無人砲塔戦車コンセプトモデルを発表しました、ロシアウクライナ戦争を受けユーロサトリ2024国際装備展では世代交代として従来の戦車を圧倒出来現代戦場を生存可能という戦車が待たれていましたが、今回ラインメタル社はコンセプトアンクルードターレットCUT無人砲塔戦車を発表し応えた。

 CUT無人砲塔戦車コンセプトモデルは新型の51口径130mm戦車砲を搭載し、無人砲塔であるため当然自動装填装置を採用、自動装填装置は25発の砲弾を装填可能で、12発の弾薬庫を砲塔後部左右に各1基搭載し主砲装填分とあわせ25発となるもよう。また多銃身式のラインメタルRMG762遠隔操作銃塔を砲塔上に備えています。
■防衛フォーラム
 装備品の国産化と部品だけでも国産化という切望は世界的な流れ。

 ギリシャのレオパルト2戦車はASPIS-NG増加装甲を装着します。ユーロサトリ2024国際装備展においてEODH社とKNDS社が発表したもので、ASPIS-NG増加装甲はモジュール方式の増加装甲となっています。EODH社はギリシャの防衛企業であり、過去25年間に戦車の増加装甲を開発し続けてきました実績があります。

 EODH社は2023年の時点でギリシャ軍戦車改修契約を結んでいますが、予算の問題で遅れていました。ギリシャ軍が保有するレオパルト2戦車はレオパルト2A4戦車で、楔形装甲を有するA5戦車とことなり、砲塔の正面装甲に照準器が設けられ、此処が弱点部位となっていました。ASPIS-NGはここを空けたまま、全体の防御力を強化します。

 レオパルト2A4戦車はレオパルト2戦車のなかにあって近代化改修が遅れている戦車です、何故ならばA5はそのまま長砲身型のA6や生存性を強化したA7,A8と進んでいましたが、A4からA5への改修が砲塔の大規模改修となり費用が掛かり放置したままの国が多く、ASPIS-NGはこの分野において次の一石を投じる改修と言えるでしょう。
■防衛フォーラム
 92式地雷原処理車も転用すれば地雷敷設装置に使えないか。

 ドイツのKNDS社とダイナマイトノーベル社はスコーピオン2対機動システムを発表しました、ユーロサトリ2024国際装備展で異彩を放ったのは近年注目度が薄かったものの2023年ロシアウクライナ戦争ウクライナ夏季反転攻勢において示された時代の威力であり、防御用の地雷有用性再確認を受け、新型装備が展示されたかたち。

 スコーピオン2対機動システムは、ドイツ連邦軍などで採用されているAT-2対戦車地雷の自動散布装置とミルレムロボティクス社のRCV-X無人車両を向き合わせたもので、10分間に400発の対戦車地雷を敷設するもの、運用としては敵対勢力機甲部隊の機動に対抗してその進路上に2000mに渡る地雷原を急速敷設し、その進路を妨害すること。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【防衛情報】護衛艦かがF-35B... | トップ | ウクライナ情勢-イランがファ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

インポート」カテゴリの最新記事