北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

特殊用途航空機と多用途ヘリ・対戦車ヘリの後継に関する話題

2007-12-11 12:48:07 | 防衛・安全保障

■航空に関する話題

 本日は大久保から掲載。多忙につき、本日もコネタ。F-X選定の難航やAH-64D調達中止、中々配備が進まないUH-60JAやOH-1,XP-1はどこまでP-3C系列の航空機を代替できるかなど、航空の話題に事欠かない。そういうわけで思いつくままに記載したい。

Img_0781_1  P-3C哨戒機は、EP-3C電子偵察機やOP-3C画像データ収集機、UP-3C評価試験機、電子戦訓練支援機UP-3Dなど合計12機の派生型があり、加えて大型機として練習機YS-11T-Aが6機、輸送型のYS-11M-Aが4機運用されている。これらをXP-2の派生型として輸送型や電子偵察型などを開発し代替すれば、更に20機ほどの需要を生むのだが、どうなるのだろうか。

Img_0835  続いて、OH-1の話題。観測ヘリOH-6Dに数的余裕がある為、比較的ゆっくりとした調達度合いで順次対戦車ヘリコプター隊などに配備が進められているが、師団や旅団飛行隊、方面航空隊の多用途ヘリ部隊にまで行き渡るのかが疑問となる。海上自衛隊の次期練習ヘリと合わせ、若干の汎用性を有する小型観測ヘリの選定も行う必要性が出てきているようにも思うのだが。

Img_0840  このOH-1が支援するAH-64Dが調達中止となったことは記憶に新しい。恐らく、ミリ波レーダーの性能が演習場に比して性能過大であり、同時に所要の索敵能力を担保出来ない為、高価格が問題になったのではないだろうか。この代替としてユーロコプタータイガーやAH-1Z,若しくはOH-1の武装型が構想されるとは思うのだが、どれも高くなりそうな印象は否めない。

Img_0798  UH-1J後継として華々しく登場し、調達数減少からCH-47Jよりも高価となっているUH-60JAも、例えば航空自衛隊と海上自衛隊の救難ヘリとしてUH-60Jが比較的多くが生産されている時期に大量導入をしておけば比較的低コストで導入することが出来たかもしれないが、この場合は例えば三自衛隊防衛力脅威評価庁のようなものを創設し、共通化と防衛力計画の画定を行う機関が必要になるのでは、とも思う。

Img_0803  提案としては、聞くところではOH-1武装化とOH-1多用途ヘリ化の話は色々なところから伝わってくる。機体規模を大型化すれば確かに可能かもしれないが、どの程度共通化できるか、例えば同じように機体部品の共通化を試みた米海兵隊のAH-1ZとUH-1Yの事例などを検証する必要もあるといえよう。

Img_0831  例えば防衛省共通多用途ヘリコプター計画、というようなもので極力部品を共通化し、低コストを指向するような計画もあって良いように思うのだが、同時にこの計画に民需や官庁用ヘリコプターと重ねて生産すれば、とも思うのだが。なんとなれ、一時期のAH-1Sよりも高価なUH-60JA,批判の対象に挙げられる予感。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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第五空母航空団(キティーホーク艦載機)を引き受ける厚木航空基地

2007-12-10 10:57:35 | 在日米軍

■Carrier Air Wing

 12月9日1447時、google imagesからの検索で先端軍事テクノロジーへのアクセスがありましたが、このアクセスを以てWeblog北大路機関はアクセス解析開始から26万アクセスに到達しました。ありがとうございます。

Img_0183  さて、横須賀基地で一般公開された米空母キティーホーク。たくさんの艦載機を期待した方は肩透かしを喰うかたちとなったが、艦載機はどこにいったのだろうか。艦載機は神奈川県厚木航空基地に展開している。計49機のF/A-18C/E/Fを運用する四個先頭攻撃飛行隊(VFA-27,102,192,195)、EA-6B電子戦機4機を運用するVAW-115、E-2C早期警戒機4機を運用するVAW-115、2機の艦上輸送機C-2Aを運用するVRC-30 Det.5、哨戒ヘリSH-60Fや救難捜索を行うHH-60Hなど6機を運用するHS-14が展開している。

Img_0419  航空母艦での航空機、特に戦闘機の運用は極めて高い技術を必要とする。250km/hという速度で航空母艦の着艦用甲板に接近してゆき、機体後部から突き出したフックを、甲板に四本張られた着艦拘束用ワイアに引っ掛けなければならない。この40㍍弱の域内にあるワイアに何が何でも引っ掛けなければ停止できないのだ。

Img_0429  フックがワイアを掴めなかった場合、甲板から海中に転落しない為にはただちにエンジンを全開にして再び空へ飛ばなければならない。掴んだ場合は、ワイアを利用して90㍍ほどで強制的に機体を停止する。航空母艦自体が航行しており、海が荒れているときなどは、艦尾に突っ込まないように特に注意する必要があり、夜間も含め、確実な着艦技術が必要となる。

Img_0428  このため、空母艦載機はキティーホークが横須賀基地に停泊している間でも、陸上空母発着訓練として操縦技量を維持しなければならない。ここで、人口密集地となった厚木航空基地において、いわゆる夜間発着訓練と呼ばれる訓練を行うと、何分、世界有数の高性能機に例えられるF/A-18Eなどがエンジンを全開にするので、周辺住民へ想像を絶する騒音を撒くことになる。一部は硫黄島に移したが、やはり厚木での訓練も行われる。

Img_0436  また、艦載機は過去に墜落事故を起こしたこともあり、閑散としていた旧軍時代の厚木基地周辺と異なり、ベットタウン化した厚木では、最早限界が来ているとして、米軍再編の一環として、山口県の岩国航空基地に海上滑走路を新設し、空母航空団を移転させる構想である。ただ、その場合も厚木は横須賀に近いことから、ヘリなどは残されると考えられている。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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アメリカ海軍横須賀基地(横須賀海軍施設) グランドイルミネーション速報

2007-12-09 12:13:22 | 在日米軍

■キティーホーク一般公開

 12月8日、真珠湾攻撃という歴史的な日に横須賀アメリカ海軍施設の一般公開が行われた。今回は、恐らく原子力空母ジョージワシントンと交代し、1961年以来の栄光の歴史に撒くを降ろす空母キティーホークの一般公開が注目。今回から新カテゴリ、“在日米軍”を新設しました。

Img_0983  キティーホークは、フォレスタル級に続く戦後第二世代通常動力空母として建造されたキティーホーク級の一番艦で、二番艦コンステレーションは2003年に、三番艦アメリカは1996年に退役しており、最終の四番艦ジョンFケネディが2018年まで近代化改修を受けて現役に残る計画であったが、キャンセルされ今年三月に退役したので、キティーホークはアメリカ最後の通常動力空母である。

Img_1141  キティーホークは全長323.6㍍、満載排水量83960㌧で、280000馬力、蒸気タービン四基の主機による四軸推進により最高速力は32ノット。搭載機は固定翼航空機56機、ヘリコプター15機で、乗員は2930名、加えて航空要員2480名、司令部要員70名により運用されている。

Img_1192  CG67シャイロー、CG63カウペンス。タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦で、イージスシステムを搭載。満載排水量は9957㌧。

 本級は現在、アメリカ海軍唯一の巡洋艦で、順次スタンダードSM-3ブロックIAを搭載し、弾道ミサイル迎撃能力の付与を進めている。

Img_1004  DDG82ラッセンと、DDG85マッキャンベル。ヘリコプターの運用能力を有するアーレイバーク級フライトⅡAで、満載排水量は9200㌧。従来のアーレイバーク級と比べヘリ運用能力が付与された他、コスト低減の為SSM発射筒や搭載艇を搭載せず、再装填装置を除去しミサイル搭載数を6発増加させた96発を搭載。手前は海上自衛隊の“おやしお”型潜水艦。

Img_0982  DDG54カーティスウィルバー。アーレイバーク級の四番艦で満載排水量は8315㌧。ドックにて整備中である。

 本級が就役当初問題とされたのがヘリコプターの運用能力が無いことであったが、前述のフライトⅡAから運用能力を得た。他方、本級の就役により米海軍の艦隊防空能力は飛躍的に向上している。

Img_0994_1  第七艦隊旗艦ブルーリッジ。イオージマ級強襲揚陸艦をベースとして開発された揚陸指揮艦として開発され、一番艦が第七艦隊、二番艦が第六艦隊の旗艦として運用されている。満載排水量は19648㌧で、司令部要員の他700名の揚陸部隊も収容でき、揚陸艦としての機能も有している。

Img_1092  今回最も驚かされたのはキティーホーク艦内で展示されていたAGM-154JSOW(Joint Standoff Weapon)。航空機から投下後、翼を展開し、目標まで滑空、GPSにより自己位置を把握し、照準された位置に正確に命中する。航空機が目標に接近せずとも攻撃できる、つまりスタンドオフ攻撃能力を有している。

Img_1027  一通り撮影した後、“たちかぜ”の撮影に向かう、が、時間がなく途中で断念。撤収中に撮影したのが横須賀地方隊の“はつゆき”型護衛艦と向こうにみえるのは、マストの形状と後部格納庫の形状から掃海隊群直轄艦の“うらが”。“たちかぜ”撮影は二回連続で失敗。

Img_1039  横須賀から横須賀中央駅までのタクシー待ち時間を利用し、夜間電飾を撮影。ISO感度1600に上げたとはいえ、三脚なしで撮影。少しブレているが、まあまあの出来。キティーホークの電飾も撮影しようか考えたが、時間がないので最初から断念。

 最後になりましたが、現地でお世話になりました皆さんありがとうございました。あと、とんぺい殿、OFF会遅れてしまい申し訳ありませんでした。

HARUNA

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ニイタカヤマノボレ1208 北大路機関首都圏横須賀へ展開

2007-12-08 17:53:52 | 旅行記

■横須賀展開

 本日は真珠湾攻撃の記念日である。蛇足ながらHARUNAの誕生日だったりもする。そんな日に横須賀基地一般公開ということで展開してきました。

Img_0916  現在、横須賀。従って写真はまだ未整理なので、掲載はのちほど。最初の写真は名古屋テレビ塔の写真。淵田中佐のように、みよ、軍艦旗や、といいたかったが見事な快晴にて、文字通り日の丸のような日の出写真となった。本日は絶好の撮影日和。撮影の成果としては空母キティーホークの撮影を実現。横須賀の空母は日米友好のシンボルという印象であった。

Img_0814  富士山を新幹線の車窓から望む。

 今回利用したのは700系新幹線。前回の首都圏展開ではN700系を用いたが、乗り比べてみると双方個性があって面白い。

 短報ではあるが、とりあえず本日はこのくらいにて失礼。

HARUNA

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東海道新幹線の主力 700系新幹線 通過を撮影

2007-12-07 17:32:13 | コラム

■新幹線特急電車700系

 来年、再来年と続々と引退する寝台特急、それに代わり長距離旅客輸送の主柱の地位を誕生以来不動のものとしているのが、新幹線である。本日多忙につき、こんなコネタ。

Img_8537  500系新幹線が、高い加速減速能力と営業運転速度300km/hを実現した一方で、一編成が掃海艇の価格に匹敵するという高価格により普及しなかったため、最高営業速度は285km/hに抑えつつも、東海道新幹線の高速度運転化に貢献したのがこの700系である。

Img_8550  山陽新幹線では0系、100系が現役であるが、来年のダイヤ改正にて500系新幹線が東海道新幹線から退き、山陽新幹線に用いられることから、東海道新幹線は300系、700系、N700系新幹線により運行され、300系新幹線はN700系の大量生産と共に急速に姿を消してゆくという。700系が登場したときは、あまりにも動物的なデザインに正直引いたが、今日では、小生の長距離移動手段の重要な手段となっている。

HARUNA

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ブルートレイン“なは”“あかつき”“銀河”“富士”“はやぶさ”廃止へ

2007-12-06 15:06:11 | コラム

■ブルートレイン一斉廃止

 鉄道ファンが特集すると半年以内に消滅するというウワサがある、ということを無知な私はひうち氏の掲示板で学んだのですが、どうも本当らしい旨、C.ジョニー氏のブログで知った(情報遅くて申し訳ない)。

Img_9682  寝台特急、寝台料が6000円ほど掛かるとあって、新幹線以上に使用に敷居の高い、文字通り夢の超特急であるが、新幹線の登場以降、徐々に長距離旅行の花形から新幹線終電後の救済という位置づけが定着し、その後安価な高速バスに押される形で、“なは”“あかつき”“銀河”“富士”“はやぶさ”が2008年3月中旬と2009年のダイヤ改正において廃止となる模様だ。

Img_2934  特に、東京、若しくは大阪と九州を結ぶ寝台特急が全て運行を終了することとなる。こうして、九州島からはブルートレインが無くなることとなる。京都と九州を結ぶ“なは”“あかつき”、そして東京と九州を結ぶ“富士”“はやぶさ”の併結運行という手段も、採算性の面ではブルートレイン運行の延命手段とはなりえなかったようである。

Img_4615  加えて、大阪と東京を結ぶ寝台急行“銀河”も廃止され、廃止には至らなかったものの大阪と青森を結ぶ寝台特急“日本海”、東京と北海道を結ぶ“北斗星”も運行本数を減らしての新ダイヤが構想されており、北陸新幹線計画や新幹線函館延伸とともにこの二つも廃止となる可能性が高い。

Img_3117  冒頭にも記載したように、第一に首都圏のビジネスホテルが5000円前後で宿泊できるものが多くある中で、高価な寝台料金と運賃、更に特急料金が必要な料金体系により利用者が伸び悩み、結果旧式化する客車や機関車の更新費用を捻出できないことが背景にあるといわれる。

Img_9679  また、欧州の1435㍉標準軌と比べ在来線の1067㍉狭軌では、例えば列車旅行が有する高級志向に対応するには空間的限界があることも否めない。写真は新幹線車輌との対比であるが、車体の大きさの相違がなによりも照明している。寝台も車体として多用される14系客車は1972年に鉄道友の会よりブルーリボン賞を受賞、24系客車も1975年にローレル賞を受賞しているが、例えばかつての名鉄6000形小型セミクロスシート車のように、日本人の体格向上を考慮すると、旧式化は否めない。

Img_9665  更に、寝台特急の延命手段となるはずの併結運転を導入することで、結果的に始発駅からの本数を減らすことになったことから乗車時間に関する選択肢が狭まり、結果的に本数の少ない寝台特急よりも時間を繰り上げて新幹線を、若しくは安価に高速バスと在来線併用という選択に移行していったという背景もある。

Img_4063  1998年より、寝台特急“瀬戸”を新造の285系寝台電車に置き換えての“サンライズ瀬戸”(こんな写真しかなくて申し訳ない)が運行開始されたが、やはり乗車率確保や夜間の運行人員確保の難しさなどから、寝台列車の寝台電車への置き換えは行われず、普及には至らなかった。

Img_0609  他方で、夜間旅客輸送の需要自体はということを考えれば、大垣と東京を結ぶ夜間快速“ムーンライトながら”などは比較的高い乗車率を確保しており、普通運賃と指定席料金だけで利用できるという安価な点も背景にあるのだろうが、加えて、寝台特急を圧迫しているのが、夜行バスであるので、少なくとも夜間の旅客需要はあるということが出来るようだ。

Img_3888_1  夜間快速は臨時列車扱いで“ムーンライト九州”や“ムーンライト山陽”なども運行されているが、これを常設化するという方法などで、夜間旅客輸送の列車が確保されれば、とも思う。また、既存の寝台特急に関しては、例えば“なは”に連結され、指定席特急料金で利用できる三列大型リクライニングシートである、“レガートシート”の割合を増やすことで、乗車率を伸ばすこともできるのではないか。

Img_0186_1  写真は近鉄特急ビスタカー。寝台車ではないのだが、一つ思うのは、このようなかたちで、“ムーンライトながら”に使用されている373系電車に、二階席のある寝台中間車を連結し、簡易型寝台編成とすることは選択肢に含まれないだろうか(近鉄本線などは標準軌だが、トンネルなどは狭軌規格であるし、JRには狭軌路線でも二階車輌はある)。

Img_0168_1  写真は、“ひだ”“南紀”などに使われるキハ85系であるが、このようなかたちで、寝台車輌と既存特急車輌を組み合わせることで、寝台列車運行以外にも特急電車部分を特急として運行でき、寝台専用編成として列車稼働率を低くしなくとも運行が出来る点で、利点がある。また、夜行特急という利便性を旅客者に提供することも出来よう。

Img_3848 寝台特急“日本海”は、大阪と青森を結ぶ路線ということで、高速バスが京阪神から仙台以北に運行されていないため、運行は継続される模様である。しかし、阪急阪神並走線以外のJR西日本アーバンネットワークや、東海道本線の名鉄本線並走区間以外の区間で、新快速が急速に停車駅を増やし利便性が失われるように、一種の殿様商売のかたちでは、受け入れられないのではないかと思う。

Img_2927  通勤電車、特急電車、新幹線など、国鉄民営化後に世代交代を重ねる中で、あえて世代交代を行わず、更に寝台料金などの見直しを行わなかったことは、利用者の減少に反映したものだろう。例えば、B寝台だけでも指定席料金の二倍程度で利用できるとか、前述のようにレガートシート率を高めるなどの改革を行わなかったことが背景にあるともいえる。ただ、幾つもの旅客会社に跨る寝台特急、例えば同じようなダイヤと区間を走り、電気機関車に余裕のあるJR貨物が一括して運行するようにしておけば、良かったのかな、とも。

HARUNA

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平成16年度計画潜水艦(16SS)「そうりゅう」と発表

2007-12-05 22:35:10 | 先端軍事テクノロジー

■2900トン そうりゅう型潜水艦

 16SSの艦番号は501となるようなので、海上自衛隊の意気込みが垣間見える名称となるやも知れない。と、書いたものの、果たして、どうなるかは小生全く想像できなかった。まさか伊400ってわけでもないだろうし。ということで、拙い思考回路を巡らせていると“そうりゅう”という一方が届いた。

Img_1277  進水式は1100時から。神戸までは河原町から阪急線で梅田乗換えで600円。やや値段が張るがJRを利用すれば芦屋まで新快速で40分という距離なのだが、諸般の事情、週末を楽しく過ごす為にも譜面台に文献を置きひたすら発表資料の作成にあたっていたため、断念。来週、山場を越えたら、ルミナリエと併せて神戸に行ってみようかとも考えている。神戸ルミナリエは明日から17日までである。

Img_1267  昼頃に産経新聞のWebサイトに“新潜水艦はそうりゅう”という記事があがっていたようだが、正直、“うずしお”“ゆうしお”など、しお、と続く名称が続いていたので、“そうりゅう”には驚いた。“ひゅうが”に続き“そうりゅう”、今年は海上自衛隊建艦史の分岐点となるような艦が続いて進水式を迎えたということか。ちなみに今回掲載した潜水艦の写真は全て昨年の観艦式にて撮影したもの。

Img_6256  “そうりゅう”ということは、横須賀の第2潜水隊群に配備されれば、試験艦“あすか”(6102)とツーショットが可能である・・・(スマン)。“もちしお”は第2潜水隊群に配備されることで、全艦“おやしお”型潜水艦にて統一できるので、呉基地の第1潜水隊群配備となる公算が高いが、AIP潜水艦ということなので、直轄艦として運用される可能性もある。しかし、AIP実験艦の“あさしお”が再び現役に戻り、“あさしお”と“そうりゅう”で潜水隊を編成、ということもありうる。

Img_7486  写真は今年春の近海練習航海部隊神戸港入港の様子。“そうりゅう”が建造されている三菱重工神戸造船所は、写真の位置の反対側。神戸メリケンパーク神戸港中突堤旅客ターミナルあたりからは見えにくそうだし、中央市場の付近の築地町あたりから撮影するべきか、和田岬砲台跡地あたりから撮影するべきだろうか。

■F-15の話題

 F-15がアメリカで再び飛行停止となった旨、掲載した。情報源はCNN日本語サイト。A型からD型までが対象となったと記載されていた。

Img_7086  F-15が、ということで新田原基地航空祭への影響が挙げられたが、情報によれば新田原基地航空祭ではF-15Jは飛行したとの事。日本で飛行しているF-15はアメリカから有償軍事供与というかたちで直輸入された初期の機体を除き、三菱重工にてライセンス生産された機体であるので、問題がなかったということだろうか。

HARUNA

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ありがとうWebllog北大路機関25万アクセス突破!大編隊特集

2007-12-04 21:46:16 | 北大路機関特別企画

■11月29日2233時

 おかげさまでWeblog北大路機関は、11月29日2233時のアクセスを以てアクセス解析開始から250000アクセスを突破しました。今回から、新カテゴリの“北大路機関特別企画”を創設しました。

Img_8873_1  たくさんのアクセスありがとうございます!という気持ちをこめて特集するのは大編隊特集。なんでもアクセス解析によれば90日間の合計閲覧ページ数が79533アクセスで、一日平均で883アクセス。厳密なアクセス者数を計算するユニークユーザー数の割合は71.701%なので約57026ということになる。で、まあ、「とうとう始まったか」というような迫力の写真を掲載。

Img_2077  小松基地航空祭におけるF-15J要撃機の編隊飛行。

 航空祭では機動飛行と並び編隊飛行は名物である。多くの直線で形成された戦闘機、それが直線的な編隊を組むと、単機での飛行よりも力強い印象をあたえる。

Img_5429  こちらは浜松基地航空祭の編隊飛行。編隊を組むのはT-4練習機であるが、やはりこれだけの機数が並ぶと、その威容は戦闘機にも勝るとも劣らない。同じように大空を翔る旅客機などは、少なくとも編隊飛行を行うことはまず無いので、自衛隊機でなければ、こうした編隊飛行を観ることは出来ないといえる。

Img_5402  再度編隊を組みなおして基地上空に進入。

 来年の自衛隊記念日公式行事は、2006年の観艦式、2007年の中央観閲式に続き航空観閲式なので、F-2の編隊飛行とかの写真もこれに加えたいなあ、とも(F-2が配備される築城基地祭は一番忙しい時期に行われるし、三沢基地航空祭は京都から遠すぎるので困難、松島?ううむ)。

Img_7281  岐阜基地航空祭における多機種編隊飛行。これ、航空観閲式でやったら皆さん驚くかもしれない。C-1輸送機、T-4練習機、F-4要撃機、F-15要撃機、F-2支援戦闘機。百里基地航空祭ではF-15戦闘機とRF-4偵察機、T-4練習機が多機種編隊飛行を展示し、遠からず那覇基地から入れ替えでF-4EJ改が配備されるので、編隊が賑やかになるが、その頃にはF-Xが岐阜基地航空祭に仲間入りしているだろう。

Img_8133  ヘリコプターの編隊。こちらは八尾駐屯地祭で撮影した28機編隊。多用途ヘリコプターUH-1H/Jを中心に編成された大編隊で、多用途ヘリに輸送ヘリ、観測ヘリに対戦車ヘリが参加した編隊。さりげなく航空自衛隊では考えられないほどの多機種編隊飛行である。これだけのヘリが一斉に飛んでくると、なにやら圧倒されてしまう。

Img_8872_1  こちらはやや多い31機編隊にて祝賀飛行を展示した明野駐屯地祭。陸上自衛隊三大航空祭として、最新鋭機が多数飛行する明野航空祭、大型ヘリの一斉離陸と大編隊に空挺団参加による迫力の訓練展示が広く知られる木更津航空祭、陸自ヘリに民間ヘリを含め50機規模の編隊で知られる立川防災航空祭が挙げられるが、今年の明野はAH-64D三機編隊が加わったことが特筆される。

HARUNA

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新2900トン型潜水艦 12月5日三菱重工神戸造船所にて進水式

2007-12-03 16:14:35 | 北大路機関 広報

■海上自衛隊初のAIP潜水艦が明後日進水式

 海上自衛隊ニュースリリースで、平成16年度潜水艦の命名・進水式について()が掲載されていたので、お知らせしたい。呉地方総監杉本正彦海将が執行し、防衛政務官寺田稔氏や海上幕僚長吉川榮治海将が出席するとのこと(詳しくはリンク先を参照願います)。

Img_7409  写真は既出だが、公試中の潜水艦“もちしお”を呉地方隊大阪湾展示訓練において撮影したもの。基準排水量2750㌧、満載排水量3500㌧の大型通常動力潜水艦である。しかし、原子力潜水艦以外の潜水艦は、ディーゼル発電機にて発電し、蓄電した電力をバッテリーに蓄積し、航行するため、バッテリーの残量が0になれば浮上しなければならない。

Img_9045_1  写真は「やえしお」。これも「おやしお」型である。しかし、この次の潜水艦、明後日進水式を迎える潜水艦は、スターリング方式機関というAir Independent Propulsion、つまり大気に依存せず航行に必要なエネルギーを調達できる機関を有し、これにより潜行時間と水中航続距離を大幅に延伸することができる。

Img_5944  進水式がおこなわれるのは三菱重工神戸造船所で、5日の1100~1110時から、招待状の無い人は敷地の外から望見するしかないが、進水式というくらいなので海に出てくる(絶対に見えるかは保証できないが)。三菱重工神戸造船所は1968年に日本最初のコンテナ船を建造するなど、高い技術で内外に知られる造船所である。艦名がどうなるのか、艦番号はSS501となるようなので、海上自衛隊の意気込みが垣間見える名称となるやもしれない。

HARUNA

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今日もわれらは大空にあり F-2支援戦闘機・F-15J要撃機飛行再開確認!

2007-12-02 15:35:47 | 北大路機関 広報

■11月29日撮影

 F-2支援戦闘機が小牧基地での墜落事故で、F-15がミズーリ州での墜落事故で飛行停止となり、その飛行停止が築城基地航空祭に両機種が参加したことで解除になったことが広く知られたことは既報である。

Img_2637  一枚目の写真のみ9月に岐阜基地滑走路エンド付近へ展開し撮影した写真を掲載。青々とした大空に溶け込む海洋迷彩を纏い、颯爽と岐阜基地に着陸する支援戦闘機F-2B、飛行開発実験団所属の機体で、後部座席には観測機材などではなく、乗員が搭乗している。日の丸の鮮やかな色彩がより印象的に写る一枚である。

Img_0591  此処から四枚の写真は11月29日に出先(横浜ベイブリッジ付近ではない)で撮影したものである。アッこの鳥みたいなの・・・、というイメージで撮影した。聞き覚えのある、しかし、最近耳にしていない轟音、反射的に300㍉望遠を装着し撮影した写真なので、シャッター速度などがオート、したがって焦点も甘く手ブレの、いわゆる“証拠写真”。

Img_05913  これだけではわからないということで、トリミングしてみる。尾翼の形状と、なによりも機体の色彩から、この機が在日米軍のF-16Cではなく、航空自衛隊のF-2であるということがわかる。確認できる最大限の補正を掛けても、兵装などは無い、クリーンの状況である。場所からして、三沢、築城は遠く、岐阜の飛行開発実験団か、小牧からの整備後の試験飛行の様子であろうと推測する。

Img_0581  F-2より前、F-2は1602時に撮影したもので、この写真は1443時に撮影したもの、ちなみに、双方の撮影場所は余りはなれていない。やはり轟音とともに撮影準備、焦点を合わせるには距離があったものの、一応撮影に成功、シャッター速度もやや速め(F-15は1/400で撮影、F-2は1/80)だったので、F-15と確認できる。

Img_0583  別の写真をトリミングしたもの、F-15。興味深いのは、撮影した29日の前日に、米空軍航空機戦闘集団(概ね航空自衛隊の航空総隊に当たる組織)がF-15の墜落事故が構造的欠陥に起因する可能性を指摘し、飛行停止としていた点である。J型とは無関係であったのか、欠陥の可能性部分を早々と是正したのかは不明ながら、とりあえず、飛行していたようだ。

HARUNA

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