北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

東日本大震災災害派遣の検証①:想定外の作為と不作為 松島基地津波被害復旧から

2012-02-19 23:05:00 | 北大路機関特別企画

◆基地機能完全麻痺からの復旧は想定外か

東日本大震災に際して、自衛隊の能力全般が米軍の能力に比べ、例えば無人航空機、例えば基地復旧能力といった面で限界があることを示しました。
Img_8630_1 しかし、想定外、という単語で片づけられがちな命題にあって、実のところ決して想定外とは言い切れない部分は中にはあったかもしれません。勿論、致し方ない部分は多分にあるということは認識しつつ、しかし、想定外と今後も言い逃れてしまうような可能性の種を摘み取る必要性は、あると考えます。Img_3062
 無人航空機は我が国の航空法体系を考えた場合、非常に運用が制約されます。特にRQ-4グローバルホークの導入は、その卓越した戦略偵察能力が自衛隊には必要性、特に北朝鮮の弾道ミサイル拠点を叩くうえで必要な情報をもたらすものですが、導入の展望は幾度も出されながらも実現には至っていません。

Img_7085
 また、津波被害を受けた松島基地に対しては、これまで航空自衛隊では航空攻撃により破壊された滑走路復旧訓練は実際に500ポンド爆弾相当の爆薬を用いて破壊した滑走路の復旧を訓練しています。 ただ、全ての基地機能が破壊されるという想定は行っていませんでした。

Img_3258 ここで、有事の際に敵の航空基地を奪取して運用する、という運用体系に依拠した装備と訓練を行っていた米軍に多くを依存することとなりました。もちろん航空自衛隊は手をこまねいていたわけではありません、なんとか基地機能を復旧すべく可能な限りの漂流物の基地からの除去を行ったのですが。
Img_9304こうした復旧への努力が行われた中でも、やはり余りに被害が大きく、米軍の輸送機からの作業物資展開という運用が出来なかったのです。第1空挺団の施設中隊であれば機材を空挺展開させ、復旧、ということはできたのかもしれませんが、当時の輸送機の運用体制と空挺団の展開から、もとよりこうした運用を想定していなかったことが実際の運用の限界に表面化した、と言えるやもしれません。
Img_1186 外征を考えていない、専守防衛という国是があるからこそ、こうした運用は文字通り想定外であったのかもしれません。もっとも、政府による防災訓練を行いつつも完全に想定外を言い訳とした我が国政府、そして想定していたはずであるにもかかわらず準備をおこっていた東京電力の想定外、こういった意図的と言える想定外と比べれば、自衛隊の想定外は言い訳の想定外と異なっている、といえるのですが。
Img_6627_1 ただ、想定することはできたのしょうが、優先度をそうとう高め財務当局を説得できなければ、政策として実現させることが出来ない、というのは偽らざる現状です。滑走路の補修と基地機能の復旧は、陸上自衛隊の施設団が総力を挙げたならば、ある程度素早くできたのかもしれませんが。

Img_1077 如何に統合運用が叫ばれる今日であっても、特に大震災への復旧が迅速に行われなければならない状況下、行うことはできなかったでしょう。即ち、自衛隊の空輸能力に限界があった、という単純な結論に帰結しがちな論理展開ですが、そう早合点することではなく、自衛隊の予算の範囲内で基地復旧の在り方、そしてそのための専用の部隊を創設すべきであった、攻めて検討はすべきだった、ということ。
Img_1506 しかし、輸送機部隊の展開する入間基地か小牧基地や美保基地、もしくは輸送ヘリコプター部隊が展開する春日基地か三沢基地周辺に、今回のような事態を想定した航空基地特設施設隊、というようなものを今後は新編し、ヘリコプターの吊下輸送、今後はこうした運用が考えられるようになるやも。
Img_8456_1こういうのも冷戦時代、松島基地は北海道防衛の切り札的な位置にあり、特に北海道防空を担う千歳基地と本州北部の三沢基地、八戸基地についてはソ連戦闘爆撃機の戦闘行動半径に入っていたことから有事の際には松島基地を重要な拠点として用いる構想、そういう意味で切り札的な位置にありました。
Img_0866これは必然的に千歳基地等の北方の航空基地は使用不能となるまでの攻撃を想定していた、という認識の裏返しでもあり、この点を重視して基地復旧の体制を構想することはできたはずです。そういう意味で部隊の編成と運用、整備を行っていたなら、想定外とはならなかったのでしょうか。

Img_1694 ここで強調しておかなければならないのは、航空自衛隊は航空自衛隊であって、米空軍ではありません。この重要性を認識しなければ、際限ない想定外への追求を行うことで、本来の防空任務を逸脱してしまう可能性がある、ということへの認識は忘れてはなりません。しかし、この範囲内で、航空自衛隊の任務の範囲内で考える必要があった。

Img_6798_1 専守防衛、この国是は立派ですし、国連憲章の精神にものっとったものです。ただ、我が国の場合はここが行き過ぎている、専守防衛という表題のみが重視されることで、想定外、としる、いやせざるを得ない部分が大きくなりすぎているのではないか、ここは大きな問題です。

Img_2844
言い換えれば想定外の理由に専守防衛があってはならないし、他方で想定外への備えが、基本的な防衛力を大きく超えるものではあってはならない、難しいところです。しかし、専守防衛という枠組みの中で実施された想定外への備えはありました、明日はこの点について少し考えたいと思います。

北大路機関:はるな

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何が必要だったのか 東日本大震災発災一周年を前に

2012-02-18 20:34:53 | 北大路機関特別企画

◆あの日を前に考えねばならないこと

 まもなく東日本大震災から一年が経ちます。避けていた、様に思われるでしょうが重要な課題、これを避けることはできません。

Img_0056 課題があまりに大きいことではあるのですが、果たして次の大震災に際して、自衛隊が行うべきかだいっはどのようなものがあるのか、東日本大震災に際して我が国の防災体制はどのようにあるべきだったのか、人命を一人でも多く助け、明日、即ち今日に繋げるためにはどうあるべきだったか、ということを、厳しいですが考えなければならないでしょう。

Img_6612 特に我が国においては、未曽有の財政難にあり、我が国を防衛するという観点からは決して財政難を超えて防衛力を整備することはできません、即ち国家財政を担保せずして我が国の防衛とを両立させることはできないからですが、この難題と重なる問題を両立させなければ、ということ。

Img_4815 特に東日本大震災以降、我が国の資源政策は国外の安全保障情勢に大きく依存することとなるのでして、これは憲法九条に依拠した我が国の鎖国的安全保障の環境を大きく変えることは必至と言えましょう。しかし、財政的問題は、国内の国内総生産を改善するまでは再構築できないという非常に大きな問題があるのですが。

Img_4368
 特に従来型脅威は7健在であるのだ、という前提に依拠しての巨大災害への対応能力を構築しなければならない、この一点だけをとっても我が国が採りうる選択肢が決して、とくに東日本大震災以前と比較した場合、という意味ですが、多くは無いのだ、ということは認識すべきでしょう。

Img_7007 特に、原子力政策を絶たれることになる我が国において、産業を維持するうえで化石燃料を維持するという、これは多くの国が多くの労力を費やしていた命題ではあるのですが、これまで、第二次世界大戦廃線行こうという非常に長い期間、対外政策における武力攻撃という選択肢を避けてきた我が国において、選択肢は限られているのだ、ということが出きる所です。

Img_9151 特に当面は財政難が続くという前提、無理な防衛政策は防衛力の基盤を根底から覆すことになる、ということは避けねばなりません。例えば、緊急展開能力、防衛政策の基盤、民間防衛、資源政策、どういった方向性であるべきなのか、ということを三月までの期間に順次考えてゆきたいと考えます。

北大路機関:はるな

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平成二十三年度二月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2012.2.19/23)

2012-02-17 22:29:30 | 北大路機関 広報

◆自衛隊関連行事

 今週末の自衛隊行事ですが、日曜日の峯岡山分屯基地一般公開のみです。しかし来週木曜に下田で輸送艇二号一般公開が行われ、佐世保にはフランス艦が入港予定。

Img_7448 第45期一般幹部候補生課程卒業式が本日行われました。続いて護衛艦はまぎり、さわゆき、あさゆき、と共に外洋練習航海へ出発、インドネシアのジャカルタとヴェトナムのハイフォンを経て3月26日月曜日に帰国するとのこと。江田島の津久茂瀬戸で艦隊の出港が見られたかもしれません。写真は呉かるが浜の海賊対処部隊帰国の様子。

Img_2549 駐屯地祭や航空祭が本格的に始まるのはもう少し先です。さて、先週は神戸港に護衛艦いせ、さざなみ、が入港し一般公開、阪神基地では写真の輸送艦ゆら、が一般公開され多くの見学者が集まりましたが、神戸港ではないのですけれども来週の木曜日に輸送艇が一般公開されます。

Img_6222 輸送艇二号下田港一般公開、2月23日木曜日に静岡県下田港外ヶ岡岸壁にて、1430時から1630時まで、一般公開されます。横須賀地方隊所属の輸送艇で、先週阪神基地で一般公開された、ゆら型輸送艦に続いて建造された一号型輸送艇の二番艇で満載排水量540t、人員70名と軽車両を輸送する小型ながら頼もしい一隻。

Img_7165 航空自衛隊峯岡山分屯基地一般公開、19日日曜日に行われます。今週末唯一の基地祭で、第44警戒隊のレーダーサイト、千葉県の山間部に位置していて基地には駐車場はありませんが長狭学園と国保病院に臨時駐車場が設置され、そこからシャトルバスが運行されます。本数が少ないので足を運ばれる方は確実な時間帯を下記リンク先にてご確認ください。

Img_6928_1 外国艦船寄港について。22日水曜日から27日まで、佐世保基地へフランス海軍フリゲイトヴァンデミエールがフランス領タヒチから寄港します。同艦はフロレアル級の一隻で通報艦として警備任務を想定した小型艦、指揮官はジャンクリストフオリエリック中佐で海上自衛隊は藤原幸孝2佐指揮の護衛艦あまぎり、がホストシップとして派遣されます。

Img_7924 ヴァンデミエール佐世保寄港は、22日0900時佐世保基地入港、0945から1015まで入港歓迎行事、27日月曜日の0900時に佐世保基地を出港し、出港後日仏親善訓練を行う予定、とのこと。フランス海軍艦船の寄港は一年ぶり、一般公開の予定は残念ながらありませんが、上記時間帯には入港と出港を見ることが出来るでしょう。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭

◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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日米共同方面隊指揮所演習(ヤマサクラ=YS61) 伊丹駐屯地を中心に実施

2012-02-16 23:45:38 | 防衛・安全保障

◆オーストラリア軍より初のオブザーバー参加

ヤマサクラ、少々古い記事ではありますが1月24日から2月6日にかけ、日米共同方面隊指揮所演習が実施されました。

Img_5674 今回は中部方面隊を主力として実施され、自衛隊からは4500名、米軍からは在日米軍と第八軍に海兵隊から1500名が参加、統裁官として陸上自衛隊からは荒川中部方面総監、米軍はフランシスワシンスキー太平洋陸軍司令官が就き、指揮所演習を行ったとのことです。

Img_5800 今回特筆すべきは、オーストラリア軍よりオブザーバーとして陸軍准将、大佐と2名の中佐という四名が初めて参加したとのことです。オーストラリアとアメリカの同盟関係は歴史が長く、日本と同じくF-22の導入を希望しF-35の導入を予定している、という点で似た関係にあるといえるかもしれません。

Img_1487 演習は総合訓練を6日までに完了しています。方面隊規模での日米指揮所演習は、有事の際における日米の連携を演練するとともに、併せて米軍の指揮要領などについて、特に実戦から反映されている部分、意思決定や知識集約の手法を実地で会得する重要な機会ともいえるでしょう。

Img_1632 一方で、オーストラリアのオブザーバー参加は、特に東日本大震災以降、資源確保とシーレーン防衛の重要性がますます高まる中で、空軍力と海軍力の強化を進めるオーストラリアは重要な位置にあり、安全保障関係の強化と、有事における連携の確保を高める必要があり、今後一層の発展が望まれるところです。

北大路機関:はるな

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パネッタ国防長官、海兵隊フィリピン駐留構想を発表 海兵隊部隊のローテーション配備

2012-02-15 23:45:23 | 国際・政治

◆普天間飛行場をフィリピンに移設できる訳ではない

 パネッタ国防長官が14日のアメリカ連邦議会上院公聴会において、海兵隊のフィリピン駐留構想を表明しました。

Img_0697fこの提案、一見普天間飛行場のフィリピン移設の可能性を残すような印象があるのですが、パネッタ国防長官が提示したのはローテーションで駐留する案、これで海外移転だ、という誤解が出てくる前に現時点の範疇では可能性は皆無、と記載しておきましょう。こういうのも、実はフィリピンを海兵隊基地として運用するには避けられない問題点が二つほどあるのです。勿論、後述する問題点を解決したならば可能性はあるのですが、現状の提案、海兵隊部隊のローテーションという範囲内ではありえない、という点をご理解ください。

Img_1598fこういうのも北大路機関では2010-01-18日付記事”普天間移設問題、グアム島の人口では現行案以上の米軍は引き受けられない”や2010-12-20日付記事”普天間飛行場名護市移設問題 菅総理、沖縄訪問するも具体的進展なし”という記事にて海外に移転するならばグアムやテニアンの可能性よりはフィリピンの方が高い、という記事を作成しているので、こちらの補足という意味です。基本的に沖縄県しかないのだけれども、移設先をどうしても考えるならばフィリピンか台湾国内のほうが九州よりは現実的、ということ。

Img_1431f まず第一に、フィリピン国内では海兵隊を輸送する揚陸艦の前方展開拠点佐世保基地から余りに距離があるということです。かつてフィリピンには空母二隻の母港としてスービック海軍基地がありましたが、ピナトゥボ火山が90年代の大噴火を起こし、この結果大量の火山灰により基地機能が維持不能となり放棄された歴史があります。仮に普天間を移転するならば、同時にスービック基地のフィリピンからの委譲が必要になるのですが、再開発が進み、別の港湾が必要、そしてその費用は日本側が要望するのだから全て日本持ちとして考えねばなりません。

Img_3656f 加えて、フィリピンの新基地へ揚陸艦を移駐させる費用を日本が捻出したとして、このポテンシャルを海上自衛隊が埋めなければなりません。そういうのも、アメリカ海軍の揚陸艦輸送能力は東日本大震災において陸上自衛隊の輸送支援に大きな力となり、この移転は次の大規模災害を考えるならば当然埋めなければならないからです。ホイットビーアイランド級揚陸艦三隻、ワスプ級強襲揚陸艦エセックス、少なくとも海上自衛隊おおすみ型5隻分に相当、特にエセックスは満載排水量40000tを超える大型艦ですので、比較できないほど有力です。

Img_3837f 元々海上自衛隊の輸送艦は現在大型輸送艦では満載排水量14000tおおすみ型が3隻、最低でも8隻程度なければ常時2隻を即応状態におき西日本と東日本で待機させる、というような運用はできません。ここに米揚陸艦のポテンシャルが抜け落ちるならば、おおすみ型輸送艦で10隻以上を増備しなければならないことになります。毎年二隻建造するとして追加で予算は800億円程度、毎年の運用費は艦建造費の一割と言いますし、乗員も地上要員とあわせ2000名の増勢、厳しいでしょう。

Img_0888f そしてもう一つ、嘉手納基地です。普天間や名護であれば嘉手納基地の第18航空団が沖縄周辺の絶対航空優勢を確保することが出来ます。嘉手納基地は有事の際には300機程度の増援を受け収容し整備し運用することが可能な極東の一大拠点、しかし普天間をフィリピンに移設した場合、フィリピン上空の航空優勢を嘉手納から維持するということは、余りに距離が大きすぎます。従って、海兵隊航空部隊と海兵隊地上部隊をフィリピンに移設する場合、空軍部隊と一緒に移設する必要がでてくることになります。

Img_0438o 実はフィリピンには米空軍クラークフィールド空軍基地が冷戦時代には置かれており、嘉手納基地を上回る最大規模の米空軍基地として運用されていました。F-4E二個飛行隊が常駐し、爆撃機や空母艦載機の重整備などを受け入れていたのですが、こちらもピナトゥボ火山の噴火による火山灰被害を受け、放棄されています。火山から35km離れていたのですが、十数km先まで火砕流が到達し、降灰は放棄の時点で基地を50cm近くまで埋めていたとのこと。こちらも返還後再開発が行われていますが、同規模の基地をフィリピンへ建設せねばなりません。

Img_3136o 佐世保の揚陸艦と嘉手納基地に匹敵する部隊の基地が連動して普天間飛行場を機能させているのですから、県外移設国外移設は問題が大きいのです。しかし仮に、第18航空団と同程度の航空自衛隊部隊を、例えば日比相互防衛条約というような条約を結び、新たに航空自衛隊が二個飛行隊を基幹とし、早期警戒機と空中給油機を運用する第9航空団、というような部隊を編成し、フィリピンに航空自衛隊北比基地、というような基地を構築して航空優勢を確保し、この基盤に乗じて米軍の移設をお願いする、ということは可能でしょう。

Img_0490もしくは航空自衛隊の戦闘機部隊を大幅増強して、嘉手納基地に匹敵する航空団と収容能力に見合った予備部隊の創設という手も、もはや空想の域の話ですが。ううむ、なにしろフィリピンの防空を担うなんて第二次大戦以来、集団的自衛権や軍事同盟を日米安保以外に締結するということ、憲法上の問題を全部無視しても、そしてフィリピン政府を納得させたとしても、航空自衛隊に南西方面航空混成団のほかに南方航空方面隊を創設しなければならないことに、もはや現実味を通り越してロマンの響きですね。

Img_1034 逆に言えば、そのくらい難しい、ということです。フィリピンは、空軍力が稼働戦闘機皆無で米軍から中古のF-16を購入しようとしており、海軍は第二次大戦中の駆逐艦に最近漸く米沿岸警備隊の大型巡視船を中古で導入し近代化している実情、海兵隊だけはゲリラ討伐に成果を上げているという程度です。ヴェトナム戦争を支えた拠点の一つは在比米軍でしたが冷戦終結にピナトゥボ火山噴火が重なり撤退した米軍という構図が中国軍の進出と共にここが軍事的空白地帯となることを受けての海兵隊ローテーション、ですから普天間基地の移設先の海外候補地になるわけでは全くありません。

Img_8934しかし、日本が主体となりフィリピン政府を説得し、数兆円規模の投資を行ってスービック海軍基地とクラークフィールド空軍基地の再生、自衛隊のフィリピン支援を行えば話は違う、というところ。どちらも辺野古移設や普天間維持と比べ非常に現実味がない話、ということになるわけです。もう一回バブルでも来なければ予算的に不可能な案。・・・、まあ、フィリピン移設を書いた記事に、いっそ台湾移設か中国本土に移設を社民党は頑張ってみては、とか書いています。社民党の福島さん、連立与党からは外れてしまいますが実現するために北京を説得してみてはどうかな、なんて過去の記事にも書いていますが、ね。

北大路機関:はるな

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中国艦隊、沖縄県宮古島沖に出現!哨戒中のヘリコプター護衛艦ひゅうが警戒に出動

2012-02-14 23:04:54 | 防衛・安全保障

◆中国艦隊は4隻、対馬海峡にはロシア艦隊が出現

 防衛省によれば先週、南西諸島宮古島周辺に中国艦隊が、また対馬海峡にはロシア艦隊が展開し、護衛艦が警戒に当たったとのことです。

Img_9204 威風堂々と外洋へ進むヘリコプター搭載護衛艦くらま。満載排水量7200t、西海の護りを担う主力として、また海上自衛隊の一つの時代における象徴として、佐世保基地を母港に隷下第2護衛隊群護衛艦8隻を率いて防衛警備に当たっています。しかし、その抑止力に挑戦する勢力が昨今増長著しいのはご承知の通り。

Img_6248 南西諸島周辺を警戒中の第1護衛隊群護衛艦ひゅうが、が2月10日1700時頃、宮古島北東110kmの海域を太平洋から東シナ海へ向けて航行する中国艦隊を発見しました。艦隊は江凱II型ミサイルフリゲイト1隻、江衛-I型フリゲイト1隻、江衛-Ⅱ型フリゲイト2隻という編成で、2月3日に那覇航空基地より哨戒任務にあたっていた第五航空群のP-3C哨戒機が太平洋上に進出したのを確認した中国艦隊と同一とのこと。

Img_5519 ひゅうが、はこれを追尾しましたが、江凱II型ミサイルフリゲイトは、満載排水量4050t、艦隊防空型ミサイルフリゲイトでステルス設計を重視しているほか、射程50kmのHQ-16艦対空ミサイルとソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦用に開発された高出力のフレガートMAE-5三次元レーダーを搭載、その探知距離は400kmに達します。既に13隻が建造、はつゆき型と同程度の大きさですが侮れません。

Img_7049 江衛-I型フリゲイト、こちらは1990年代初頭に4隻が建造された2200t級フリゲイトで、個艦防空能力を備えた中国海軍初の近代的小型フリゲイトで、江衛-Ⅱ型フリゲイトはⅠ型にデータリンク能力を付与した近代化型、10隻が建造されています。大きさは、護衛艦あぶくま型よりも二回り小さいですが、航空機を搭載する近代的な一隻、着々と外洋進出を図っているところというべきでしょう。

Img_8588 南西諸島は、中国海軍の外洋進出において不可避の重要海域といえ、特に中国海軍は高官が公式の場において海洋支配、即ちシーレーンの維持という国際公益を損ない排他的な大洋の自国管理を掲げており、これは日本を含むほぼすべての国が営む海運への重大な脅威となりえるため、価値観は相容れません。海上自衛隊の任務についてその重要性が端的に示されるところです。

Img_7167 また、前後してロシア海軍の動きがありました。ロシア海軍艦隊の対馬海峡通峡、2月9日ですが、舞鶴基地より警戒中の第2護衛隊群所属護衛艦あまぎり、がロシア海軍のウダロイⅠ級駆逐艦、バクラザン級救難曳船、チリギン級補給艦からなる三隻の艦隊が北上するのを下対馬南西120km海域にて9日0900から1100時にかけて捕捉、艦隊はそのまま対馬海峡を通峡したとのこと。

Img_5896 あまぎり、が追尾したウダロイ級は8000t級の大型対潜駆逐艦で、編成から通常の訓練という範疇には含まれると考えますが、ロシア海軍は中国海軍の西太平洋地域での活性化に重大な関心を払っており、今後中国海軍の動向が現状のまま推移、もしくはさらに活性化する場合にはよりロシア海軍の行動にも影響を及ぼす可能性があります。

Img_6932 我が国としては、一つ一つの事案に対し継続的に対応することが望まれるのですが、避けがたいのは水上戦闘艦の不足です。アデン湾海賊対処任務に加えてイランのホルムズ海峡封鎖に際しては護衛艦派遣が検討されているとのこと、護衛艦は不足気味ではあるのですが、なんとか対応する方法の模索と共に、護衛隊群とは別の自衛艦隊直轄護衛隊の充実、可能ならば地方隊への多目的支援艦や哨戒艦、駆潜艇かミサイル艇などの配備と増強を望みたいです。

北大路機関:はるな

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神戸港護衛艦いせ、最新潜水艦けんりゅう、建造進む潜水艦ずいりゅう、遊覧船からの情景

2012-02-13 23:34:18 | 海上自衛隊 催事

◆潜水艦建造の中枢、神戸港を巡る

 護衛艦いせ、本日護衛艦さざなみ、とともに神戸港を出港、呉に戻ったようです。

Img_4493 神戸港ですが、ヘリコプター搭載護衛艦いせ、その満載排水量19000tという大きさは文字通り未経験の大型艦で、入港の際にも細心の注意が払われたようです、が、DDHの運用に長けた星山良一艦長以下乗員の練度を示しました。当方としては、この場所でここまでの大型艦、撮影場所をいろいろと試行錯誤しました。今までは写真左のスロープから全体像が入ったのですが、19000tですからね。

Img_3227 神戸港遊覧船、数ある撮影場所の中で、九州のHARUNAさんから遊覧船がいい、とお教えいただきまして、会場からの撮影は佐世保は若干詳しくともあまり神戸港遊覧船は詳しくない当方、ご一緒させていただきました。九州のHARUNAさん、いせ就役記念行事でお会いして以来です。さて、遊覧船が出港すると、川崎重工のドックにて、建造中そうりゅう型潜水艦、整備中はるしお型潜水艦がいきなり見えてきました。

Img_3250 潜水艦けんりゅう、2010年11月に進水式を挙行、艤装員長岡林眞人2佐以下昨年八月より公試を実施し、来たる三月に就役予定の最新鋭艦、そうりゅう型潜水艦の4番艦です。AIP潜水艦も間もなく四隻体制、潜水艦22隻体制へ全力投入というところか、就役が待ち遠しいですね。

Img_3277 ところで、政府は先日の首相国会答弁でイランがホルムズ海峡を封鎖した際には護衛艦と掃海艇を派遣する構想、そんなことが土曜日の産経新聞一面にありました。しかし封鎖海域に水上戦闘艦を突入させるよりは推進が比較的深いペルシャ湾、潜水艦を派遣して封鎖を解除してみては、とも。

Img_3294 三菱重工が建造中の最新潜水艦ずいりゅう。艤装員長渡邉忍2佐、進水式は昨年10月20日に終えたばかりの建造中。潜水艦部隊の整備は最大限進められていまして、恐らく起工式から一年と一カ月を経た次の潜水艦8122号艦も川崎重工の建物のどこかにて今年秋の進水式へ向けて建造が進められているところなのでしょう。

Img_3297_2 ずいりゅう、曳船の支援を受け引き出されています。神戸は世界でも稀有な潜水艦造船所二か所が並ぶ要衝、各国ともに潜水艦建造所一か所を維持するだけでも苦労していますが、潜水艦の死活的重要性を過去の大戦から学んだ我が国は、厳しい状況においても建造を続けています。しかし、毎年潜水艦を建造しているのですから、毎年一隻を建造して毎年一隻を除籍、というのですけれども、長期計画で2030年代頃をめどに30年ほどの運用を見越し30隻前後の体制を考えてみていいようにも思う。

Img_3310 おやしお型潜水艦。就役した潜水艦も定期整備を受ける必要があります。こうした運用基盤も国内で設計して建造しているからこその賜物、直輸入や技術供与は技術が身につかないのだから、こうした意味で防衛産業の意味合いは重要なのだ、ということがわかるところ。これが技術的抑止力、ともいうべき要点です。

Img_3424 ヘリコプター搭載護衛艦いせ。ポートアイランドからの撮影と比べて、もう少し近寄ったアングルからの撮影。ヘリコプターの運用を最重要視した構造を採用、対潜中枢艦を超えた航空中枢艦としての位置づけを担っている一隻なのだけれども、搭載機が可能性を大きく変える、いわば将来発展要素が最も大きい艦型、もちろん、航空運用に特化していることからの例えば艦橋の位置や大きさなどの難しさはあるものの、今後の運用体系の確立が海上自衛隊の将来を左右します。

Img_3452 護衛艦さざなみ、第4護衛隊群第8護衛隊に所属する汎用護衛艦、艦長中村正三2佐以下乗員は日々増す海上自衛隊への任務増大へ応えるべく訓練を積んでいます。満載排水量6300t、世界的に見て水上戦闘艦は3000tを超えれば大型艦なのですから6300tはかなりの大型艦。そのおかげもあって航続距離や行動期間が長く、海賊対処任務等遠隔地での任務にも対処できました。

Img_4250 こちらは土曜日一般公開の様子。さざなみ、初代の駆逐艦漣は日露戦争における日本海海戦、その終盤にバルチック艦隊司令長官ロジェストヴェンスキー提督を乗せ遁走を図る駆逐艦を僚艦陽炎とともに拿捕したのが知られています。駆逐艦漣、その勲功はあまり知られていないようですが海軍史に残された名艦の名前です。

Img_3266 こうして見所がたくさんの神戸港遊覧船ですが、造船所のほか神戸空港やポートアイランドなど見所は多くありました。また利用したいですね、ただ、航路が幾通りかあるので注意は必要とのこと。お教えいただきありがとうございました。最後になりましたが、神戸港にてご一緒しました皆様、ありがとうございました。

北大路機関:はるな

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神戸港いせ一般公開とともに阪神基地輸送艦ゆら掃海艇まきしま一般公開

2012-02-12 22:35:32 | 海上自衛隊 催事

◆輸送艦ゆら、阪神基地で一般公開

本日まで、神戸港と阪神基地において艦艇一般公開が行われました。取り急ぎG-12での写真を掲載します。

Img_4402iいせ、さざなみ一般公開。ポートライナーは一日券が設定されていて、こちらで撮影位置を往復された方、神戸港遊覧船を撮影位置とされた方、多々あるでしょうが如何でしたでしょうか。個人的に印象に残ったのはポートライナーで、車内から一般公開を知らず、感嘆の声を上げておられた方、子供さんから老人まで、かなりの反応がありましたね。もう少しポスターなどで掲示しておければ、とも思うのですが。

Img_4416i 阪神基地、掃海艇まきしま、輸送艦ゆら一般公開。特に
、のと型輸送艦ゆら一般公開はもう遠からず除籍される、という一隻。東日本大震災災害派遣でも、小型の輸送艦ながら北海道と青森を結ぶ輸送任務に活躍、呉基地を命令一下東北に向かい、二昼夜で展開したものの、防寒着が呉基地になく、大湊で補給を受けるまで大変だったとのこと。しかも地形が変わり、被害はすごく、という貴重なお話を聞かせてもらいました。

Img_4421i ゆら、来年度に、というはなしなのですが、建造は1981年、くらま、と同じほどの一隻というはなし。のと、既に舞鶴基地にて除籍の準備をしているだろう、というお話でしたので、従来型の輸送艦はどんどん除籍されてゆく、という現状。頭数に併せて大型化は避けられない事象なのかもしれませんが、しかしきめ細やかな輸送任務の必要性、というものは痛感する次第。ところで、計画されていた1900t型輸送艇の話、ここ数年聞きませんね。

Img_4414iまきしま。こちらも艦番号からみて、ひらしま型が600に戻っているのですから相当古いことが分かります。しかし伝統の木造掃海艇。木造というと誤解するかたがいるのですけれども、FRPとちがって衝撃吸収能力は高いので機雷の爆発に対応しますし、磁気を帯びにくい、掃海艇としては高性能、しかし、高くて寿命が短く、券王技術が高水準を求められるという。

Img_4440i 掃海艇、あまり見学する機会というのは少ないのですよね、遠方で護衛艦くらま一般公開、となると当方は足を運ぶのですが、掃海艇となれば出足が鈍るだけで公開そのものは多いはずなのですが。今回驚いたのは、全て艇内の金属物が計算されている、それこと卓上ライト一つに至るまで磁気を帯びないよう、磁気機雷への想定を行っていたことでしょう、その他も多数です。

Img_4431i 阪神基地には掃海艇くめしま、が停泊していましたが、こちらは桟橋のみの公開で掃海艇の一般公開は行われていませんでした。シャトルバスの本数が少なく、そして近くには阪急線とJR神戸線に阪神線がはしっているのですが、阪神基地までは距離があり、ちょっと交通な場所という印象がありました次第。今年最初の海上自衛隊行事、神戸港阪神基地自衛艦寄港、こんなかたちで行ってきました。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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平成二十三年度二月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2012.2.11/12)

2012-02-11 07:50:17 | 北大路機関 広報

■自衛隊関連行事

いせ一般公開とともに阪神基地も一般公開されます。時間やシャトルバスの情報を集めてみました。

Img_4321 いせ、ポートアイランドにて、夜景撮影装備のEOS-7Dとともに三脚やレリーズ、リモートシャッターを使用せずコンパクトデジタルカメラG-12で撮ってみたのですが、こんな写真に仕上がりました。電燈艦飾は行われていませんが、常夜灯でこうした写真に仕上がる、カメラ技術の進歩は凄いですね。

Img_4300 注目の神戸港護衛艦いせ、さざなみ一般公開は本日土曜日午前が0900~1130、受付終了1100.午後が1300~1600で受付終了が1530、日曜日も午前が0900~1130、受付終了1100.午後が1300~1600で受付終了が1530。駐車場はないので三宮からポートライナー利用となります。北埠頭行き神戸空港行き共に二駅目がポートターミナル駅です。

Img_4326 阪神基地一般公開は、輸送艦ゆら一般公開と陸上自衛隊の装甲車両などの装備品展示が行われます。高機動車の体験試乗も行われるとのこと。阪神基地は交通が不便ですが、JR摂津本山駅から無料シャトルバスが運行される予定で、0900,0945,1030,1155,1245,1330,1415,1500時に阪神基地へ向けて摂津本山駅を発車します。摂津本山へ、阪急だと岡本が最寄ですね。時間は護衛艦一般公開と同じ。混雑も予想されますので時間に余裕を持ってお出かけください。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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最新鋭護衛艦いせ、本日神戸港初入港 ポートターミナルへ到着

2012-02-10 18:34:06 | 海上自衛隊 催事

■明日から一般公開

 今朝、護衛艦いせ、が護衛艦さざなみ、とともに神戸港へ初入港しました。撮影した写真を神戸市内から速報です。

Img_4128  今朝の神戸港は晴れ、阪急線から眺めた工業地帯では煙突からまっすぐ煙が上り、これは風がないことを示していました。間一髪間に合った阪急始発は7000系普通電車、十三から通勤特急を待つ最中やってきた普通電車が8000でクロスシートがガラあき電車、この電車で三宮へ向かいました。

Img_4146  入港予定は神戸港発表では0800、しかしポートターミナルでは輸送艦ゆら作業中で、聞くところでは一時間ほどあとになっているとのこと。間に合わないよりは、と待つ身ですが、ターミナルビルではバルコニーが立ち入り禁止で、外側にてまつということに。

Img_4148  時間は改めて、しかし遠景に見覚えある艦容がみえてきますと寒さも忘れ撮影に、曳船の支援を受けつつ、いせ、さざなみ揃って入港。大きく艦の方向を切り替えて艦橋が桟橋側へ接岸するように海側へ艦首を向けての配置で、日光の具合も良く、神戸港らしい構図にて撮影が叶った。

Img_4159神戸港らしい、とは数ある港の中でも、広角レンズにて一定以上の高さから間近に入港する様子が撮影できる、というところ。天保山でも隣に撮影に使える橋梁があれば、似た構図になるのですけれども、この構図はやはり神戸港でなければ、撮れません。

Img_4167  阪急始発で撮りに神戸港、練習艦隊護衛艦ひえい入港以来の、ということになるけれども、同じヘリコプター搭載護衛艦でも、ひえい、いせ、規模の違いは歴然、6800tと19000t、満載排水量でこれだけ違うのですから当然ですが、ポートターミナルでは、艦が七分に空が三分、空の色が見えない。

Img_4197  ポートターミナルと橋上からの撮影に続きポートアイランドへ、こののち、遊覧船からも眺めてみたのですが、やはり大きい。場所が同じだけに今までの護衛艦と比べても巨大な、という一言、ですね。この新鋭艦は明日、明後日と一般公開が予定されています。

北大路機関:はるな

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