北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和元年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2019.10.12-10.14)

2019-10-11 20:00:35 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 台風19号が本州に接近する中ではありますが防災準備や避難は御済でしょうか、こうした中ではありますが今週末の行事紹介です。

 芦屋基地航空祭2019、福岡県遠賀郡芦屋町芦屋に所在する航空自衛隊基地で、第13飛行教育団及び第3術科学校等が展開します。航空祭は13日日曜日に行われる予定で、現在のところ台風の影響はありません。T-4練習機を運用し独特の塗装からレッドインパルスとも称される教育部隊はT-33練習機により自衛隊初のジェット機飛行が行われた基地でもある。

 芦屋基地は福岡市と北九州市の中間に在り、鹿児島本線JR遠賀川駅に快速電車が臨時停車臨時快速電車と臨時シャトルバスが運行されます。ただ、明日は山陽新幹線全線が午前中数本の運行を経て早い時間から計画運休、東海道新幹線は名古屋東京間で全面運休となるため、台風影響の少ない九州ですが航空祭の影響は基地HPにて最新情報を御確認下さい。

 今津駐屯地創設67周年記念行事、全国有数となった2個戦車大隊の駐屯する今津、滋賀県湖北の高島市に所在する駐屯地です。第3戦車大隊と第10戦車大隊、中部方面情報隊等が駐屯していまして、現在のところ中止の発表はありません。ただ、最寄の近江今津駅を通る湖西線は強風に弱く、台風通過後の日曜日に挙行される行事参加は交通に御注意下さい。

 米子駐屯地創設69周年記念行事、鳥取県米子市に所在する駐屯地で鳥取県を防衛警備管区とする第13旅団隷下の第8普通科連隊が駐屯しています。第8普通科連隊は旅団普通科連隊としてその編成は軽量編成ではありますが、日本海沿岸部の防衛を担う事から沿岸監視能力の強化が図られ、また軽装甲機動車や重迫撃砲等も保有する。雨天決行、とのこと。

 金沢駐屯地創設69周年記念行事、月曜日に駐屯地開放です。日曜日に予定されていました創立記念行事は台風19号の接近により中止となり、14日月曜日に予定されていた内容を一部変更した上で行事を執り行う、とのこと。金沢駐屯地には第10師団隷下の第14普通科連隊が駐屯しており、石川富山福井の北陸三県の防衛警備を担う別名、北陸方面隊です。

 台風19号の接近に就きまして、全国では行事中止が相次いでいます。自衛隊観艦式については14日本番の実施のみ判断は13日午前中に保留されていますが、明日と明後日の事前公開は中止、観艦式参加部隊主力は既に総理大臣の乗る観閲艦いずも、が台風避泊により大阪湾まで避航しています。危険な台風、以下に中止となりました行事を紹介します。

 松戸駐屯地創立67周年記念行事、東部方面隊HPには中止の告示は示されていませんが駐屯地では“台風19号の接近に伴い創立記念行事は中止いたします”との掲示が示されていたとのこと。行事予定は明日土曜日でしたが、陸上自衛隊需品学校及び第2高射特科群は行事予定を中止し、現在千葉県における台風19号災害派遣準備へ移行しているようです。

 峯岡山分屯基地、基地HPによれば14日月曜日の行事について既に“台風15号の影響により10月14日の基地開放行事は中止となりました”との記載があります、中部航空警戒管制団第44警戒隊及び第1高射群指揮所運用隊峯岡山派遣班が展開する南房総市のレーダーサイトですが台風15号に伴う災害派遣へ部隊を展開、今回も待機しているのでしょう。

 福島駐屯地創立66周年記念行事、第44普通科連隊の駐屯する福島県の駐屯地ですが駐屯地HPには“10月13日に予定されていました「福島駐屯地創立66周年記念行事」を中止する事になりました。 延期の予定はありません。誠に申し訳ございません”としまして中止が明示されています。台風の暴風圏は間もなく本州に掛かります。最大限の注意を。

 さて撮影の話題を、としたいところですが、今回は台風の話題を。本日終電までは計画運休は実施されません、しかし明日始発から東海道新幹線は名古屋東京間で全面運休、東海道山陽新幹線は0800時台の列車を最後に列車運行を終了し計画運休となります。実のところ久々に危険性を感じる台風であり、突発的発生と急激な成長に短時間の上陸、悪条件が。

 気象庁は1958年の狩野川台風、神奈川県三浦半島に上陸し豪雨による家屋圧潰や流木衝突により1200名の死者を出した狩野川台風と同じ被害を及ぼす、暴風大雨高潮全てに警戒が必要、という見通しを示し、一昨日は先月の台風15号並、昨日は台風15号以上、とした表現を更に拡大させました。そして現実問題、台風の雨雲は15号よりも遥かに広大です。

 暴風圏は台風左側で280kmと右側で360kmという恐るべき範囲の広がりとなっていまして、かなりの速度で進む台風ですが暴風圏が広く強風圏内は更に広い事から、最長で20時間に渡り影響が続く事を意味します。まだ遅くはありませんので、沿岸部の方は三連休を利用し内陸部へ疎開してはどうでしょうか、インターネットにて宿泊予約は簡単となった。

 危険な台風、という単語は使い古したように思えますが、今回その危険性を認識したのは、月曜日に観艦式が無事挙行される際には内閣総理大臣が乗艦するヘリコプター搭載護衛艦いずも、が現在台風避泊にて遠く大阪湾へ、多数の護衛艦と共に避航している点です、相模湾や駿河湾は言うに及ばず伊勢湾でも危険という事でしょう。今の内に避難を、お願いします。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・福島駐屯地創立66周年記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/unit_hp/fukushima_hp/
・松戸駐屯地創立67周年記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/eae/
・峯岡山分屯基地…https://www.mod.go.jp/asdf/mineokayama/
・金沢駐屯地創設69周年記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/butai/sta/kanazawa/index.htm
・今津駐屯地創設67周年記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/mae/3d/imadu/
・米子駐屯地創設69周年記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/mae/13b/yonago/
・芦屋基地航空祭2019…https://www.mod.go.jp/asdf/ashiya/

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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【京都発幕間旅情】令和元年観艦式-横須賀海軍カレー特集,JR横須賀-京急汐入-横須賀中央

2019-10-10 20:15:37 | グルメ
■横須賀海軍カレー巡り紀行
 カレーライスと聞きますと、何と言いますか文字にしてわずか六文字ではありますが、その発音と音程の響きだけで既に心躍るのは当方だけではないでしょう。

 海軍カレーは海上自衛隊が毎週金曜日の昼食に食する伝統料理です。カレーライスは今や国民食となっていますが、その源流を遡りますと帝国海軍に至るといい、言い換えれば江戸時代の日本にはまだなかった事に率直に驚く程、カレーは日本食文化に根付いています。

 海軍カレー、カレーライスです。横須賀では海上自衛隊の監修とともに実際の艦艇で供されているカレーを再現したカレーを提供していまして、こうした艦艇で用いられているプレートを使うお店も。なお、海上自衛隊では、曹士はこのプレート上に好きなだけ盛れる。

 カレーの素晴らしい所は実は野菜が大量に入っていますので、子供に野菜を一杯食べて欲しい時などに、カレーは秘密兵器なのですね。体も暖まりますし文字通り栄養満点、海上自衛隊では毎週必ず金曜日にカレーが供されます。要するに明日がカレーの日ということ。

 ここは横須賀汐入駅前のMIKASAカフェ、どぶ板通りの入り口に位置しまして、深夜時間帯は営業していないのですがランチタイムには嬉しい大きなシカゴドックに大迫力の薫る横須賀ネイビーバーガーや本場といえるニューヨークベイクドチーズケーキも美味しい。

 MIKASAカフェは、掃海艇はつしまカレーを再現して供しています。海軍カレーが平成に入り有名となりまして、カレーを日本の食文化へ運び込んだ旧海軍の食文化での象徴といえるような事から、横須賀や佐世保に呉では海軍カレーを名物とするお店が多いのです。

 横須賀には海上自衛隊の基地の街ならではの美味しい店、アメリカ海軍が齎せた舶来文化の混合した異国情緒と現代日本文化の不思議な調和が醸し出されていましす。そこで今回はひとつ海軍カレー、カレーと横須賀に焦点を絞って散策した情景を紹介してみましょう。

 横須賀基地、海上自衛隊自衛艦隊司令部が置かれると共にアメリカ海軍が世界に有する最大の同盟国拠点である世界の海洋自由原則への要衝です。そして江戸時代に海外への拠点を期し明治以来軍港都市でもある横須賀は、その海軍文化というべきものを湛えている。

 TSUNAMI,横須賀基地から程近い横町は旧海軍時代、用水路に鉄製の蓋を通路として繁華街とした通称“どぶ板通り”といい、TSUNAMIはこの汐入駅側、海軍カレーとネイビーバーガーの名店として知られ、第七艦隊バーガー等ボリューム巨大なメニューで名高い。

 ステーキカレー、白飯の向こうにレンズの効果から本来は存在感が薄くなるはずのカレーに、しかし明白に見えるものは明らかにビーフステーキ、ビーフステーキと云いますと本来は晩餐の主役ですが、海軍の街、いや海軍カレーの街横須賀では一時は副菜となり得る。

 ステーキカレーは海軍カレーというよりはカレー料理というべきなのですが、その中でも至高といえる。ビーフステーキはたっぷり150gは、というボリュームで、熱々のカレーにミディアムレアで焼き上げられ、少し赤身がブラックペッパーに美味飾られ存在感大です。

 TSUNAMIのステーキカレー、ステーキを口に含み馥郁とした赤身を噛締めつつ次にカレーで白飯を頂く。適度な辛味がステーキを引き立て満足感を誘う。店内はこの日満員で一階部分には収まりきらず二階の御座敷に並ぶ温泉宿のような椅子とテーブルで頂きました。

 横須賀基地、海軍カレーとネイビーバーガーの二項を中心に様々な食文化の集まる街ですが、海軍カレーは旧海軍がイギリスから持ち込んだもの。一週間の曜日感覚を毎週金曜日にカレーと共に思い出し、且つ主計科は一週間の食材の区切りをカレーに含めるという。

 コルセール、横須賀基地を一望するヴェルニー公園という、JR横須賀駅から京急汐入駅前に掛け此処に軍港を建設する際の功労者ヴェルニー氏を記念する公園があります。コルセールはこの公園にテラスカフェレストランという眺望豊かなお店を構えているのですが。

 海軍カレー、眺望豊かな店内からはアメリカ海軍横須賀施設と海上自衛隊横須賀基地が目の前に並びまして、海軍カレーやカレーライスの他にピルスナーをお昼からちょっぴり頂く事も、甘い物なんかもあったりします。この海軍カレーとカレーライスの違いについて。

 コルセールは横須賀海軍カレー認定店となっていますが、海軍カレーというものはカレーと共にサラダと牛乳がつけられる、より正統正確にはビタミンEを考えニンニクも必須なのですけれども、カレーライスと海軍カレーはここで定義が明確になっていたりします。

 イージス艦やヘリコプター搭載護衛艦を眺めつつ海軍カレーを頂きますと、ここヴェルニー公園は毎年恒例という、横須賀カレーフェスタ、海上自衛隊最強のカレーを投票で選ぶ祭典の会場ともなっていまして、海軍のカレー、何かそれっぽい気分を満喫できましょう。

 横須賀基地、海上自衛隊の基地は京都の舞鶴基地や広島の呉基地に長崎の佐世保基地など、護衛艦が多数配備される基地が数多くある中、舞鶴や佐世保に呉が毎週末に一般公開されるのに対し、サマーフェスタ等年に数回しか一般公開されません。故に一般公開日は混む。

 Chateraiseカフェ。ケーキ等洋菓子店のChateraiseですが横須賀ヴェルニー公園隣接のChateraiseは海軍カレーをカフェコーナーにて提供しています。横須賀基地一般公開日には基地のカレー店が大混雑する事もあり、カフェオレとカレーをChateraiseで頂きました。

 Chateraise海軍カレーは店内に軍艦旗が輝いていますが、カレーと牛乳が伴う本格派の海軍カレーだ。カレーにはフライドオニオンが着飾っていまして、スープカレーの雰囲気にビーフが浮かぶ。スープカレーといいますと元々イギリスからの海軍カレーはこれに近い。

 海軍カレーはスープカレーに近い、今日イギリスでのパブで供されるカレーはドライカレーが主流となりましたが、伝来当初のカレーは揺れる艦内、日本の軍艦は当時小さかった、そこでは白い制服にカレーの飛沫、との状況となり片栗粉等でとろみをつけた歴史がある。

 Chateraiseはヴェルニー公園に隣接していまして、軍艦と違って揺れませんので、スープカレーというイギリス原型に近いカレーであっても、寧ろご飯と愛称は良く、ミルクとカフェオレ、牛乳が被ってしまったか、フライドオニオンの歯ごたえと共に堪能できました。

 横須賀基地、横須賀とは現代歩き回っても古い時代の面影を見つけ出すのは、なにしろ護衛艦からして世代交代を続ける為に思い起こすのは難しいのですが、実は戦前戦中戦後を知る人というのは意外と多いのです。ただ、出会いの場が一見さんではなかなかに難しい。

 喫茶平林、京浜急行汐入駅前の高架部分に隣接した喫茶店です。看板ワンコが迎えてくれまして、2012年観艦式撮影で疲労困憊した当方を招いてくれたのも喫茶平林さん看板ワンコ殿でした。ここは薫り高い珈琲のお店ですが、ドライカレーやカレーライスも美味しい。

 喫茶店とはかく在りたいもの、という正統派の珈琲を愉しめる喫茶店では横須賀の戦前戦中戦後のお話しを聞く事も出来ました。海軍歴史や軍艦の要目に横須賀要塞なんてものは資料でどれだけでも知る事が出来ますが、当時の雰囲気や空気の流れは人に聞くしか、と。

 カレーライス、中辛のカレーでして、海軍カレーではなくしたがって牛乳というものはカレーに含まれません喫茶店のカレーという。カレーライスですが海軍の街カレーの街ということもあり、さっぱりとしたカレーです。こちらではドライカレーも軽食などにお勧め。

 アイスココアの甘味で疲れをいやしたのちに、昼食がまだの際にはカレーかドライカレー、休憩の際には続いて珈琲を頂きます。ここで知りました横須賀の歴史や寺社仏閣と名所旧跡、横須賀は明治以来の伝統の街、海軍だけではもったいない、とお教えいただきました。

 横須賀、繁華街どぶ板通りは京浜急行汐入駅から京浜急行横須賀中央駅までを結んでいます。海上自衛隊横須賀基地がJR横須賀駅とJR田浦駅にかけて広がっているのに対し、旧海軍横須賀鎮守府あたりを接収したアメリカ海軍施設はこの、どぶ板通りに沿って広がる。

 どぶ板食堂、横須賀繁華街の名店です。店内ではネイビーバーガーにピザから海軍カレーまで楽しむことが出来ます。カウンターの御洒落な雰囲気に家族や小団体向けのボックス席等並んでいますが、スコッチやバーボンも楽しめますし、この潜水艦うずしおカレーも。

 うずしおカレー、潜水艦うずしお提供のカレーレシピを再現したもので、ライスが潜水艦のようにカレーの海に浮かんでいます。海上自衛隊は陸海空自衛隊の中でも食事の質が重視されている事で知られますが、中でも潜水艦の食事はその頂点に達しているともいう。

 潜水艦のどの艦が美味しい、というのではなく潜水艦は全て護衛艦や基地よりも美味しいという。これには理由がありまして、潜水艦は食事以外の娯楽が無い為に集中力と士気を最強とするべく食事予算に重点的な配慮を行っている為なのだとか。実際これ美味しい。

 どぶ板食堂うずしおカレー、横須賀では定期的に護衛艦や潜水艦に輸送艦に掃海艇や基地のカレーを再現したカレーを提供するお店がありまして、観光協会単位で様々なカレーを愉しめるよう工夫しているとか。今回一部を紹介しましたがカレーで歩く横須賀、面白い。

 今回はJR横須賀駅から京急汐入駅前までのヴェルニー公園と汐入駅前から京急横須賀中央駅まで至るどぶ板通りを散策しまして、この内の御縁があるといいますか、偶然巡り合いましたお店を紹介しました。文字通り横須賀には無数のカレーが供されているのですね。

 カレーは美味しいのですが一杯で満腹となりますので、横須賀に住居を構えていなければなかなかに何杯も、とは難しい。そんななかでの紹介です。横須賀へ観光へと歩みを進められる方も、是非カレー探訪と云いますか、カレーを考えて散策してみてはどうでしょう。

 海軍カレー特集はこうした通り。さて、観艦式2019フリートウィークの盛り上がり、明日は金曜日という事で是非横須賀へ、とお勧めしたいところですが、現在、横須賀を含む首都圏へは台風19号が接近中です。この台風は当初予報と進路が違い東に振れていまして、東京湾が大潮の満潮時刻と重なるようにかなりの勢力で首都圏に直撃するとの予報が出た。

 海上自衛隊護衛艦は台風避泊を開始しました。本日夕方のAIS船舶位置情報によれば、イージス艦あたご三重県尾鷲市沖、護衛艦あけぼの愛知県伊良子水道沖、練習艦せとゆき愛知県渥美半島沖、輸送艦しもきた駿河湾沼津沖、護衛艦さみだれ静岡県伊豆半島沖、多用途支援艦えんしゅう静岡県伊豆半島沖、護衛艦ありあけ伊豆大島西方沖、と続々動き出す。

 台風避泊は、海洋観測艦わかさ伊豆大島西方沖、護衛艦いかづち伊豆大島西方沖、補給艦ましゅう伊豆大島東方沖、護衛艦てるづき静岡県伊東市沖、護衛艦むらさめ相模湾、護衛艦たかなみ相模湾、ヘリコプター搭載護衛艦いずも千葉県館山沖浦賀水道、イージス艦ちょうかい浦賀水道、掃海母艦うらが浦賀水道、護衛艦あさひ浦賀水道、次々と出航します。

 護衛艦あさゆき千葉県館山沖浦賀水道、ミサイル護衛艦はたかぜ浦賀水道、イージス艦こんごう浦賀水道、ミサイル護衛艦しまかぜ浦賀水道、護衛艦ふゆづき浦賀水道、ヘリコプター搭載護衛艦かが神奈川県横須賀沖、何れも航行中でして、恐らく伊豆大島や伊豆半島ではこの規模の台風に対応するのは難しく、伊勢湾か紀伊半島まで進むようにみえます。

 台風19号、自衛隊観艦式本番実施可否は13日午前中の発表ですので、首都圏に被害が無ければ護衛艦は全速力で横須賀へ、被害が大きければ史上最大の災害派遣へそのまま出動、という事でしょう。しかし紀伊半島まで避航するのは異例でして、それだけ今回の台風は巨大だ、ということです。それだけにに皆様、今回この台風を甘く見ないでほしいのです。

 横須賀をお勧めした今回の特集記事ですが、例えば東京23区の江東五区は海抜ゼロメートル地帯が広がり、高潮浸水となりますと1959年伊勢湾台風のような津波に匹敵する高潮被害が起こりかねません。例えば江東五区や横浜臨海部では思い切って三連休、12日午前中のJR計画運休より前に台風圏外へ旅行や疎開も検討されては如何でしょうか。自衛隊は観艦式事前公開を全て中止する程に、この台風を警戒しています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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観艦式2019中止-事前公開中止と本番実施未定,揺れた台風19号予報に航空気象観測必要

2019-10-09 20:05:02 | 防災・災害派遣
■観艦式の台風避泊は大阪湾か
 観艦式事前公開は二日とも中止となる、海上自衛隊は昨日発表しました。当初の予報では逸れる可能性がありましたが予報が動いた、これはもう本当に残念ですね。

 台風19号、観艦式本番の実施可否は13日に決定するという事ですが、観艦式本番の時点では東北地方沖にて温帯低気圧となる台風19号は、しかし猛烈な規模に成長し、その勢力を維持したまま首都圏直撃の予報が出ており、台風強風圏内に本州が入るまで残り48時間ほどです。気象庁は過去にない台風ではなく台風15号並の暴風、と表現しているのですが。

 航空気象観測ハリケーンハンター、日本にも巨大台風被害を軽減するべくその規模と進路を正確に観測し予報に資するタイフーンハンターが必要ではないでしょうか。ハリケーンハンターとはフロリダ州タンパに展開するアメリカ空軍第53天候偵察飛行隊の愛称でWC-130気象観測機によりハリケーンの目に直接飛び込み、直接巨大災害に触れる事で進路を観測します。

 観艦式は土曜日の第一回事前公開と日曜日の第二回事前公開が中止となり、14日月曜日の観艦式本番については実施可否を13日午前中に行う、としています。13日の午前中には台風19号は三陸沖まで抜けている予報であり、台風避泊を完了した護衛艦が順次、横須賀基地や横浜港と木更津港へ戻る事で、14日の自衛隊観艦式は全く行えない訳ではありません。

 護衛艦いかづち、護衛艦むらさめ、護衛艦あさゆき、掃海母艦うらが、AIS船舶位置情報によれば本日1930時時点でこの四隻が横須賀基地と横浜港を出港し浦賀水道を南下中です、護衛艦部隊で台風を迎え撃つのではなく、台風避泊の開始でしょう。詳しくは詳述しますが、昨夜台風避泊を開始した掃海艇は現在、紀伊半島串本沖を航行中、大阪湾へ入るのか。

 台風避泊、しかし掃海艇とミサイル艇については護衛艦程波浪に強くなく、昨日の内から台風避泊を開始しました。AIS船舶位置情報によれば掃海艇なおしま、掃海艇ゆげしま、掃海艇あわしま、掃海艇ひらしま、昨日の内に伊豆大島沖に。ここで避泊すると思っていましたがそうではなく今朝には浜松沖に、夕方には紀伊半島串本沖を航行していました。

 AISは、掃海艦あわじ横須賀出航し千葉県鋸南町沖を相模湾へ航行。多用途支援艦えんしゅう伊豆大島北東を南下。掃海艦ひらど、掃海艇ちちじま、伊豆半島沖を西進中。ミサイル艇くまたか等数隻駿河湾を西進中。しかし、護衛艦の台風避泊は未だ、掃海艇は大阪湾か母港に向う経路ですが、護衛艦は伊豆大島か八丈島付近に台風避泊するのやもしれない。

 観艦式本番の実施可能性は充分あるように思います、ただ、観閲部隊第5群掃海艇部隊と第6群のミサイル艇部隊は流石に紀伊半島以遠から横須賀へ戻り参加は出来ず、警戒艦も他の艦と置き換わる為、縮小編成で行われる事は確実です。三年に一度で五輪関係にて四年ぶり、令和元年自衛隊記念日行事、大規模な災害派遣さえなければ実施するのでしょう。

 タイフーンハンター、巨大化する台風の進路を正確に予報するには直接触れる必要があります。勿論安いものではありません、確実に飛行できるようローテーションを組むには3機から4機の輸送機を新規調達し、その為の人員を養成せねばなりません。有事には輸送機に転用できますが厳しい財政状況では台風予報に避ける限度がある。だがしかし、です。

 台風19号、現在日本に接近中ですが、この予報は実のところ大きく外れる事となりました。当初予報では紀伊半島に960hPs規模で上陸し三重県を伊勢湾へ進む1959年の伊勢湾台風再来という様な進路が予報されていました。しかし、この予報はわずか十数時間で大きく修正され、現在は紀伊半島沖に勢力を保ったまま遠州灘へ進み相模湾から上陸する予報へ。

 940hPsの規模で上陸する可能性があり、これは当初紀伊半島上陸の予報では、鹿島灘沖の太平洋高気圧に影響され大きく南西諸島方面へ迂回し本州へ接近する予報であり、その迂回により勢力を減じると考えられたためでしたが、太平洋高気圧の弱まりから一気に高気圧の温めた海域で勢力を増しつつ、首都圏を狙う経路と予報が変わった為、一気に脅威へ。


 ハリケーンハンター、航空機で直接ハリケーンの目に飛び込む、一見蛮勇や冒険趣味と誤解されますが、現実問題として気象衛星だけで分かる事は限られています。気象衛星ではハリケーンの強さや大きさを推測できます、雲の動きと影の大きさから雲の高さに雲の大きさが分かる。しかし、その中心位置と構造に最大風速に関し正確な数値は得られません。

 我が国気象庁では現在、無人機による気象観測を計画しています。理由は有人航空機による観測が安全とは言えないのです、実際にハリケーンハンターことアメリカ空軍でも1974年に墜落事故が発生しています、それ以降は起きていないともいえるのですが。しかし、現在の無人航空機が旅客機始め採用されていないように、現在の無人機では難しい分野も。

 WC-130は気圧測定装置と重力計やイオン濃度等各種大気観測装置、電測系ではドップラーレーダー、更に投下式ラジオゾンデを搭載し高度3000m程度の中高度からハリケーンに進入、ハリケーンの規模によっては更に高い高度から進入、航過飛行は楕円形に旋回飛行を四度繰り返し、ハリケーンの目を中心に四つ葉のクローバーを描き、文字通り触れてゆく。

 RQ-4無人偵察機のような機体を複数機、定期的な喪失を想定してラジオゾンデやドップラーレーダーを搭載し、暴風圏へ直接飛行させるならば可能でしょうが、現在日本には暴風に直接進出できる無人航空機は限られていますし、何より人の操縦や観測機器の故障への対応が求められ、将来操縦や機内手作業を行えるガイノイドが実用化されるまでは難しい。

 自衛隊観艦式の事前体験航海中止、7日の予報の段階では西日本に接近する進路が予報されていましたので、観艦式事前体験航海は可能という可能性がありました。もっとも当方としては台風に直撃される懸念の方が焦燥感を感じていましたが、これが徐々に静岡県上陸の進路となり、現在の神奈川県直撃という進路となっていったのです。正確な予報が居る。

 大潮と重なる、台風19号の東京湾直撃は同時に東京湾の大潮と重なるという極めて懸念する状況があります。東京湾は南方に湾口が在り奥に世界有数の大都市が広がる。大潮の時間帯に台風の低気圧が海面を更に上昇させ異常潮位となったまま、暴風が南から北へ、北上しますと高潮被害が発生しかねません。台風の高潮は津波に近い勢いを以て襲います。

 ただし、気象庁は今回の台風に前回の台風15号並の暴風となる為に注意が必要、としています。過去にない規模の暴風や伊勢湾台風のような浸水被害を東京湾沿岸に及ぼすような規模としての警告は行っていません。ただ、台風15号は上陸時に960hPsの規模でしたので、気象庁の予報では、現在915hPsの規模がかなり弱まり、現実的な猛烈台風に収まるのでしょう。

 災害派遣を考えるならば、180機あったOH-6D観測ヘリコプターが後継機無き老朽化により全廃される為、例えば多用途ヘリコプター等の航空機を増強する必要がありますし、自衛隊は予算不足、新任務増大に併せた予算措置を欠いた事で東日本大震災の頃よりも相当弱体化しています。弾道弾等での核攻撃への迎撃にはあの頃よりも相当強化されましたが。

 東京臨海部広域避難、正確な予報が求められるのは大規模水害時に長期水没の恐れのある墨田区と江東区に足立区と葛飾区及び江戸川区、いわゆる江東五区は超大型の台風や利根川水系の水害が懸念される場合には広域避難を呼びかける計画がある為です。個々の人口は250万、京都市の二倍に匹敵する人口を退避させる必要がある、しかも避難所は区外に。

 広域避難、今回の台風19号がその必要性に合致する台風なのか、若しくは上陸時の中心気圧が930hPs規模の台風が来るまで発動しないのか、910hPsまでの台風までは広域避難が不要と考えているのか、東京都の危機管理はまだ開示されていません。しかし、江東五区では高層階に避難した場合でも堤防決壊となれば二週間以上孤立する為に、危険だという。

 江東五区の広域避難、問題は250万の避難を直ぐに避難してくださいと言われて東京23区内に250万の避難先を確保出来るものなのでしょうか、しかも暴風の最中で街頭に路上避難する事も更に危険となります。そもそも東京都知事が江東五区広域避難を確信し発動し空振りならば大変な経済被害となります。判断に時間が掛かる、だから早く正確な情報が。

 ハリケーンハンター、日本の場合はタイフーンハンター、予算は必要です。そして防衛予算増額への風当たりは厳しい、しかし、避難勧告が遅れる事で大規模な被害が発生する事と比較するならば、危機管理の要諦は何処に置くべきなのか、と考えるのですよね。全体台風15号では二週間停電で大変でした、しかし東京都は二週間の長期浸水を警告している。

 巨大台風、スーパー台風と呼ばれる規格外の台風は気候変動により今後日本へ上陸する頻度が高まる懸念があります。しかし、上陸の数日間前に正確に進路と規模を予報でき、少なくとも広域避難や計画運休の着手を被害想定地域に72時間前から勧告し、避難所確保等を都道府県単位で進められるならば、台風への焦燥感に似た恐怖はある程度払拭できるように、思います。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【G7X撮影速報】中部方面隊創設59周年伊丹駐屯地祭,躍動74TK&16MCV(2019-10-06)

2019-10-08 20:04:24 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■中部方面隊創設59周年記念祭
 74TKこと74式戦車と16MCVこと16式機動戦闘車、自衛隊では現在陸上防衛の転換が二つの象徴的装備の後退により具現化しています。

 中部方面隊創設59周年記念伊丹駐屯地祭へ行って参りました。本年は59周年という事もあり、来年度の60周年記念行事へ向けた大規模な展示となりました。実は土曜日に自衛隊観艦式フリートウィーク撮影に向った当方には久々になかなかの強行軍となりましたが。

 総監訓示では新しい時代へ備えたより一層の練度、平時に在っては生産に繋がらない自衛隊に在って万一の備える確実な装備と部隊の運用から生まれる練度こそが自衛隊に生産できる唯一のものであるとして、方面隊管内よりの参加部隊約1000名へ訓示としました。

 厳しい時代は周辺情勢と共に少子高齢化による募集難の時代でもあるとして、同じ訓練をただ続けるだけでは同じ結果を得る事は出来ないとし、同じ結果を出すためには何処を効率化するべきかとの工夫と共に大胆を受入れる部隊としての機運醸成も重要と説きました。

 即応機動連隊創設が最大の目玉となりました2018年中部方面隊記念行事、2019年の中部方面隊記念行事は即応機動連隊を初動部隊として位置付けると共に、従来型部隊の増援への基盤構築、特科火砲や戦車等従来型重装備との連携が完熟へ前進した、という印象です。

 即応近代化師団に位置付けられる第3師団は遠くない将来に地域師団へ改編されるものと考えられていますが、今年や来年の予定ではないとのこと。戦車大隊が偵察戦闘大隊へ、16式機動戦闘車が74式戦車を置き換えるには、もう少しだけ時間がありそうですね。

 16式機動戦闘車は行進間射撃が可能です、いや実は74式戦車も15km/h程度までの低速であれば行進間射撃が可能とされているのですが、16式機動戦闘車は射撃統制装置が10式戦車装備の改良型を搭載している為、高速蛇行中も射撃が可能、これを誇示する展示でした。

 軽装甲機動車と96式装輪装甲車、訓練展示では伊丹駐屯地第36普通科連隊が主力を担っていまして、善通寺の第15即応機動連隊機動戦闘車隊の16式機動戦闘車が活躍はしていますが、第一線で頑張ったのは伊丹の郷土連隊であったのは基本に忠実な、自衛隊らしさ。

 96式装輪装甲車は第3戦車大隊と第15即応機動連隊の車両が参加していました。即応機動連隊には3個中隊が96式装輪装甲車により充足していまして、装甲車不足の代名詞といえた陸上自衛隊にあって威力偵察や機動戦を本格的に対応する機械化部隊の誕生といえる。

 60周年に向けての中部方面隊記念行事ですが、今年度行事では国旗と旗衛隊員の位置や特科部隊榴弾砲の訓練展示における配置等、自衛隊を視る際には迫力を広く共有できるよう工夫が為されていました、しかし空包射撃が物凄い迫力で耳が少々戦車耳になりましたが。

 03式中距離地対空誘導弾、青野原駐屯地からの参加車輌です。方面隊行事という事もあり、西日本全域からの部隊参加となっていまして、遠い駐屯地からの参加部隊は早い時間帯から撤収を開始しています、観閲行進よりも間近に車両を、安全注意し見る事が出来ますね。

 87式偵察警戒車、今年度の伊丹駐屯地祭は迫力ある訓練展示ではありましたが対照的にミサイルや火砲の展示は限定的であったのが残念です。FH-70榴弾砲や03式中距離地対空誘導弾、81式短距離地対空誘導弾、120mmRT重迫撃砲の展示は訓練展示のみというもの。

 千僧駐屯地の第3偵察隊、これから遥々、いや徒歩で20分程の距離にあります千僧駐屯地へ撤収しています。装備を間近に見るには帰路に就く車両を眺めると発見も多いのですが、そこは中部方面隊、この他にも工夫満杯の、さまざまな興味深い展示が行われていました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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観艦式2019-台風19号,巨大台風接近と自衛隊観艦式への影響-過去の台風下式典と暴風準備

2019-10-07 20:19:29 | 北大路機関 広報
■相模湾:自衛隊vs台風19号
 観艦式の日程が令和元年観艦式が例の無い予行本番三日連続故に早い時期から悪天候の心配、台風直撃の懸念がありましたが、さて。

 令和元年自衛隊観艦式がいよいよ今週末の三連休に挙行されます。巨大な護衛艦いずも、を観閲艦に冠する令和時代初の観艦式、いや天皇陛下と上皇陛下が在位する時代では旧帝国海軍の時代を含め初の観艦式となり、参加艦艇としては外国艦艇が11隻、海上自衛隊50周年観艦式に準じる規模の世界各国海軍の祝賀参加であり、海での令和時代の幕開けです。

 台風19号、この祝賀機運に文字通り水を差すように昨日6日に発生しました、熱帯低気圧が発達した台風、20“19”年に併せて台風“19”号、しかも現在の位置は本日1800時時点でマリアナ諸島西北西を毎時30kmの速度で日本列島に向っています。大きさは大型、中心気圧は915hPaで強さは猛烈、瞬間最大風速は実に75m/sという規格外に育ちました。

 自衛隊vs台風19号、中心気圧915hPaという規模は今年最大の台風であり、明日は900hPaまで発達、風速55m/sと瞬間最大風速75m/s、11日金曜日には大東島沖に接近するという。また日本付近には低気圧と前線の雲が広がり、西日本と東日本は今夜から猛烈な雨となり明日には北日本も本降りとなる。果たして自衛隊観艦式はいったいどうなるのでしょうか。

 自衛隊観艦式2015、実はこの本番でも観艦式の直ぐ近くに台風が接近していました。10月14日に発生した平成27年台風25号が小笠原諸島南方を進んでおり、最盛期の中心気圧は930hPsという規模、また観艦式当日にはさらに南方のフィリピン当方を先に発生した平成27年台風27号が進んでおり、ダブルタイフーンという状況で観艦式は実施されています。

 くらま観閲艦とした自衛隊観艦式2015、台風が二つも南に猛威を振るい、実は波が非常に高く、満載排水量7200tの掃海母艦ぶんご、が波浪に煽られてそのまま艦首下まで見えてしまう程の迫力でしたが、天気晴朗ナレドモ波高シ、という日本海海戦の故事そのままの迫力で粛々と挙行されています。高層ビルのエレベータに延々乗り続けている感覚でした。

 野分でも高波でも朝霧でも時雨でも海風でも満潮でも、どれも旧海軍の駆逐艦の名前ですが観艦式というものは実施されるのですね。そして海上自衛隊観艦式は第一回となる1957年の海上自衛隊東京湾観艦式から、2015年の28回を数えた観艦式まで、悪天候で中止となったものは一度も無いのですね。航空部隊の参加規模縮小や飛行中止だけはありましたが。

 観艦式に雨天中止は無い、特に前回の観艦式は台風が二つも太平洋上を進んでおり、うち一つは日本列島に接近する経路の中でも挙行している、と説明しましたらば多少は安心できるでしょうか。ただ、今回の台風19号は進路が微妙であり、最悪の場合には観艦式の変更があり得るかもしれません。現在の予報では12日午後の時点で紀伊半島南、という。

 台風19号の進路は太平洋高気圧の外縁を進んでおり、予報の多くは現在位置から週末にかけて本州へ接近する経路を示しています。もちろん本州へ近づけば海水温が低下する為に勢力を減じる事となりましょうが、土曜日の観艦式第一回予行と日曜日の観艦式第二回予行については、海上自衛隊が台風準備をどのように行うかにより変更があり得るでしょう。

 観艦式、招待客や乗艦者は台風で大丈夫なのか、という視点について。まず、基地や岸壁が台風の波浪による影響を受ける場合は、残念ながら中止となる可能性が高い、また台風避泊と重なった場合でも同様です。しかし、それ以外、単に波が高い程度や風が凄い程度のどちらかであれば実施されます、その場合は前甲板が立ち入り禁止となる可能性が高い。

 暴風警報下では流石に中止となる可能性が高いのですが、出航して一定以上の環境となった場合、過去には乗員居室等が開放され、船酔いにて危険な状況では収容される事がありました。場合によっては、上甲板封鎖、という可能性もあるでしょう。ただ、過去にはミサイル艇が波浪に没するような厳しい状況でも実施されていますので、流石というか、ね。

 台風避泊、海上自衛隊では台風が接近した場合、岸壁や桟橋に係留したままでは艦艇が波浪と共に岸壁や桟橋に打ち付けられ、艦艇や施設が破損する恐れがある為、風よけとなる半島や離島の島影に避難します。乗員の上甲板通行は禁止され、どうしても甲板作業が必要となった場合に備え命綱も張られる。これと重なると、基地にそもそも艦が居ません。

 台風避泊が必要な進路となった場合、観艦式実施には影響があり得るでしょう。ただ、台風避泊が完了したならば順次横須賀基地や横浜港、木更津港へ戻る事となります。過去海上自衛隊は悪天候でも内容を工夫し観艦式を実施してきました。観艦式は国威発揚の為の国家行事、余程の台風被害が生じ安倍総理大臣が決断しない限り、実施するのではないか。

 台風19号がこのまま速度を増しますと、観艦式予行と台風は外れるのですが、明日には900hPsの勢力に育つ台風が、勢力をそのままに京阪神地区から東海地方にかけて直撃する事となり、最大瞬間風速75m/sの突風は想像できません。ただ、今回の台風で確実に言えるのは鉄道について東海道山陽新幹線を始め大規模計画運休が在り得る、ということです。

 計画運休、近年台風による被害を事前抑止する為に早い時期に計画運休が発表され、特に三連休に接近する事からJR各社は早い時期に計画運休を発表し、安全を第一とした運行が予想されます。14日の観艦式本番では恐らく現在の予報では台風19号の直撃は免れますので、台風一過の快晴が期待できますが、早めに首都圏まで移動し、宿泊するのが望ましい。

 しかし、台風19号、十月に接近する台風としては規格外の規模となりつつあります。今年は台風15号千葉県広域停電等の記憶に在りますが、進路と規模が不気味な水準に達しています。観艦式も重要ですが、フリートウィークにお出かけの際には、まず自宅周辺の台風対策や屋根と雨戸の台風接近前の補修、避難計画等、万全の準備を忘れてはなりません。

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【日曜特集】観艦式2009-守る!この海と未来-【05】ひゅうが,DDH新時代(2009.10.23)

2019-10-06 20:10:53 | 海上自衛隊 催事
■最新鋭ひゅうが観艦式初参加
 平成の海上自衛隊史における最大の転換点は全通飛行甲板型護衛艦時代の到来でしょう、その始まりが護衛艦ひゅうが竣工です。

 くらま、ひゅうが。旧海軍の戦艦日向、巡洋戦艦鞍馬、の名を継ぐ海上自衛隊の護衛艦です。この年の三月まで、くらま、は海上自衛隊最新のヘリコプター搭載護衛艦でしたが、はるな除籍と交代に、ひゅうが就役となり、ヘリコプター搭載護衛艦の世代交代が始まる。

 ひゅうが背景にSH-60J/K哨戒ヘリコプター三機編隊が。ひゅうが、は満載排水量19000tで艦内に広大な格納庫を有し、驚くべきことに格納庫幅はSH-60J/Kが三機横に並ぶ程の余裕があります。中央部に開閉防火壁がありますが、概ねこの規模の機体が11機収まる。

 受閲艦艇部隊第2群護衛艦ひゅうが(DDH-181第1護衛隊群-第1護衛隊)、護衛艦さざなみ(DD-113第4護衛隊群-第8護衛隊)、観閲部隊,先導艦-護衛艦いなづま(DD-105第4護衛隊群第8護衛隊),観閲艦-護衛艦くらま(DDH-144第2護衛隊群第2護衛隊),と続いて行く。

 ヘリコプター搭載護衛艦は、通常の藩王護衛艦と比較し高い航空機整備能力を、とは当初云われましたが、はるな、ひえい、しらね、くらま、は3機を搭載する一方、永らく汎用護衛艦は1機搭載が限界という艦種が基本であったのが、徐々に汎用護衛艦も大型化へ。

 全通飛行甲板型護衛艦は、巡洋艦型の第一世代ヘリコプター搭載護衛艦に対し、航空機格納庫以外に専用の航空機整備施設を格納庫に隣接し、有している事からその航空機整備能力は、改めて新世代の汎用護衛艦の持つ航空機整備能力を大きく上回る事ともなりました。

 こんごう、ひゅうが。イージス艦は山岳名、こんごう、きりしま、みょうこう、ちょうかい、あたご、あしがら、と冠せられています、旧海軍では重巡洋艦や巡洋戦艦に冠せられていました。ひゅうが、は旧国名ですが、くらま、までは山岳名や巡洋戦艦名を採用する。

 ひゅうが、命名式前には、あかぎ、という観測が流れました。あかぎ、は旧海軍航空母艦の艦名ですが、元々赤城は巡洋戦艦となるべく設計された山岳名、そして二番艦から旧国名として加賀、旧海軍航空母艦加賀を継承する護衛艦かが、になるのでは、と思ったもの。

 あかぎ成らず。ひゅうが、という艦名ですが旧海軍戦艦日向は扶桑型戦艦を改良した超弩級伊勢型戦艦として設計され、太平洋戦争中にミッドウェー海戦を経て主力空母を四隻喪失した際に、修理中の日向を航空戦艦に改造しています。ひゅうが、も同じ道を通るのか。

 さざなみ。基準排水量4650tです。初のヘリコプター搭載護衛艦は建造当時基準排水量4700t、つまり護衛艦たかなみ型は、はるな型よりも30年近く後に建造されていますが、汎用護衛艦ながらヘリコプター搭載護衛艦並に大型化した、という事が云えるのですね。

 受閲艦艇部隊第3群がやってまいりました、護衛艦ゆうばり(DE-227護衛艦隊直轄-第15護衛隊)と護衛艦ゆうべつ(DE-228護衛艦隊直轄-第15護衛隊)、共に青森県大湊基地の護衛艦です。基準排水量1470tで満載排水量1750t、大きさは、たかなみ型の三分の一以下だ。

 ゆうばり型は、ハープーンミサイルを搭載し、限定的ではあるのですがボフォース対潜ロケットも搭載する事で対潜性能と水上打撃力に特化した小型護衛艦で、津軽海峡や宗谷海峡という北方警備用に用いられています。本番ではお友達が大時化の中で乗っていた、と。

 はつゆき、さざなみ。奥に見える警戒艦は護衛艦はつゆき、122の艦番号が見えますね。12隻が量産された護衛艦はつゆき型は対潜対空対水上の各種ミサイルと航空機を搭載し、護衛艦隊の世代を交代させました、が、はつゆき、はこの観艦式の翌年2010年に除籍となる。

 ゆうばり、くらま。1976年に初めて制定された防衛計画の大綱、防衛大綱では護衛艦定数が約60隻となっていましたが、1995年に冷戦終結を受け改訂された新防衛大綱では護衛艦定数は約50隻となり、大きさは全く違いますが同じ一隻、だから護衛艦は大型化へ。

 ひゅうが、ゆうばり。満載排水量で11倍という大きな開きがあります。それでも防衛大綱定数では同じ一隻、民主党政権時代に護衛艦定数は更に46隻まで縮小された為、同じ一隻ならば大型を、と満載排水量27000tいずも型護衛艦が量産される事へ、進んでゆくのです。

 あぶくま、見えてきた。観閲艦-護衛艦くらま(DDH-144第2護衛隊群第2護衛隊),随伴艦-護衛艦こんごう(DDG-173第1護衛隊群第5護衛隊),随伴艦-護衛艦あぶくま(DE-229護衛艦隊直轄第14護衛隊),観閲部隊は11ノット、付属部隊は10ノット、若干向こうが速い。

 ゆうばり。旧海軍軽巡洋艦夕張を継ぐ護衛艦です。夕張は3500tの船体に当時の水雷戦隊旗艦用5500t型巡洋艦の武装を無理なく搭載した事で知られる。艦長は伊谷武志2佐で艦長補職時は3佐でした。ゆうばり、は2010年6月に除籍され、最後の艦長が操艦している。

 ゆうべつ、いなづま。ゆうべつ、は旧海軍には在りません初の命名ですが、ゆうばり、由来の夕張川と同じ北海道の湧別川が由来です。艦長は川口裕史2佐、前職は多用途支援艦えんしゅう艦長で3佐として艦長着任、暫くして2佐へ昇進、手頃な大きさだったのか。

 ゆうばり。ゆうばり型は護衛艦いしかり拡大改良型です。夕張川と同型艦の湧別川と共に護衛艦いしかり、も北海道の石狩川を艦名の由来としていまして、三隻とも大湊地方隊を拠点として運用されてきました。石狩夕張湧別と北海道三川艦、というべきでしょうか。

 北方警備用の護衛艦ですが、安価です、同時期に量産されたP-3C哨戒機一機と同程度の建造費です。ただ、これでも荒天時には動揺が安全性を考える程、冬の日本海は物凄い波浪となりますので大きさが足りなかったとされ、多数の量産は残念ながら見送られました。

 受閲艦艇部隊第5群掃海母艦ぶんご(MST-464掃海隊群直轄艦)と掃海艦やえやま(MSO-301掃海隊群第51掃海隊)に掃海艇あいしま(MSC-688掃海隊群-第1掃海隊)、続いて受閲艦艇部隊第6群補給艦ましゅう(AOE-425護衛艦隊直轄-第1海上補給隊)が見えてきましたね。

 受閲艦艇部隊第6群は輸送艦おおすみ(LST-4001護衛艦隊直轄-第1輸送隊) にエアクッション艇1号(LCAC-2101護衛艦隊直轄-第1輸送隊-第1エアクッション艇隊)とエアクッション艇2号(LCAC-2102護衛艦隊直轄第1輸送隊-第1エアクッション艇隊)が続いている。

 ゆうばり。DE,即ち小型護衛艦として建造されていますが、沿岸警備艦という略称PCEの艦艇が先だって検討され、基準排水量1000t、波浪を考慮し全長80m規模の研究がありました。駆潜艇に対艦ミサイルを搭載したような構想ですが、波浪を考え断念された歴史が。

 ゆうべつ、くらま。ゆうべつ、は簡略型の護衛艦で実は対空レーダーを搭載していません、対水上レーダーOPS-28のプログラムを改修し限定的に中高度までの対空用に用いている、しかし、それでは不十分、とハープーンミサイル前にCIWSを後日搭載する予定でした。

 CIWS,近接防空システムで20mm機関砲と火器管制装置を一体化したものです。あぶくま型のRAM,たちかぜ型のL-90高射機関砲、うらが76mm艦砲、後日装備の予定は数多くとも、実現したのは護衛艦しらねCIWS搭載というような限定的な事例しかありません。

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【土曜詳報】オタワHMCS-OTTAWA舞鶴親善訪問(1)ハリファクス級来訪(2019-08-24)

2019-10-05 20:09:21 | 世界の艦艇
■真夏のカナダ海軍満員御礼
 八月のカナダ海軍艦艇舞鶴訪問、日本で一番熱い地域の一つに挙げられる舞鶴での一般公開、活況溢れるその様子を土曜詳報という形で数回に分けてまとめてみました。

 オタワ、舞鶴基地で満員御礼での一般公開となりました。ハリファクス級フリゲイトの最終艦で満載排水量5240t、全長134m、全幅16.4m、喫水5mの水上戦闘艦です。対潜戦闘と水域警備を重視した設計で、近年の近代化改修により僚艦防空能力を獲得しています。

 ハリファクス級は推進方式としまして巡航性能を相応に重視したガスタービンとディーゼル併用のCODOG方式を採用し最高速力は29ノット、船体は北大西洋と北太平洋の厳しい環境へ溶け込むべく白を強調した塗装となっている。舞鶴基地ではひときわ目立つ塗装だ。

 ハリファクス級フリゲイトであるオタワ、実は2008年に同型艦カルガリーを望見していまして、こちらの週末行事予定でも紹介しました。しかし、見てみますとカルガリーとオタワ、レーダー系がしっかり近代化改修で置き換えられているようで、見た目は随分替った。

 11年間という長さを感じさせられます。そしてお楽しみ、CH-148を艦載機として採用していますので、CH-148,日本ではS-92として警視庁航空隊でも採用し、三菱重工が部分的に量産に関与している航空機で一見を期待したのですが格納庫は空でした、ああ残念だ。

 格納庫では小火器を公開していまして、これは収穫だ、ディマコの小銃なんて貴重、時間はなかったのですがディマコC8カービン、そしてSIG-P225等を実際に触れることが出来ました、C8カービンは軽いですね。舷側の警備にはディマコC7小銃を携行しています。

 ディマコC8にディマコC7、聞きにくい名称でしょうが、コルトM-16A2のカナダ仕様でディマコ社がライセンス生産しているのがC7、そしてコルトM-4A1をディマコ社がライセンス生産しているのがC-8です。シカゴレジメンタルズならば無可動銃、あるのかな。

 コルトとディマコ、樹脂の色が違い明白に識別できますが、砂塵や防水は工程精度の違いなのでしょうか、若干ではあるがコルト社製よりも耐久性の面で高いという、こういうのはイギリスSASがディマコC7を採用しています、イギリス特殊空挺部隊SASのお墨付き。

 SAS,湾岸戦争のさいに取得した、いやトラックで箱ごと借用したM-16A2の調子がよかったようで当時評判最悪だったL-85アサルトバット、アサルトライフルですか、これを断念してM-16A2に切り替え後方攪乱や長距離偵察と精密爆撃誘導等に際し愛用しました。

 M-16A2,これはSASでは好評であった事から是非制式に加えよう、となります。ただ湾岸戦争では取得方法が借用であったためにSAS連隊全員分をまさか永久に借用するわけには行かず、同系統で試験を行いましてディマコC7を採用しました。信頼性の高い装備です。

 ボフォース57mm艦砲、発射速度が非常に速く射程も76mm艦砲並です。射程は20kmという、砲弾の訓練弾を持たせてもらいました、軽いですね。57mmというと要するに2インチです。ボフォース社製かライセンス生産かを聞いてみますとの輸入といわれました。

 ボフォース57mm艦砲、その発射速度は毎分120発、確かメーカーの資料では最大180発ということですが、実用速度は120発、というところなのでしょう。射程20kmといいますので充分です、かつて護衛艦でも採用され今世紀まで、ちくご型護衛艦にも搭載された。

 ボフォース57mm艦砲、戦時中はゼロ戦の天敵であったボフォース40mm機関砲の後継です、アメリカは40mmではVT信管を使えないとして76mm連装砲へ進んでゆきましたが、ボフォースはVT信管にこだわらない小型艦の主砲として57mm艦砲を完成させました。

 オタワ搭載のものはそのMk3にあたります、近代化改修前はMk2を搭載していたといいますが、2008年に横須賀で撮影した際には、ヴェルニー公園から吉倉桟橋を出航の様子を撮影、300mm望遠では遠すぎてあの当時はMk2かどうかまでは見えなかったのですね。

 ボフォース40mm単装機関砲の新型と似た、初期型よりもシールド部分が洗練されていますが、ひだ型、くにがみ型など海上保安庁巡視船で近年採用されるボフォース40mm単装機関砲とシールドが似ているのはメーカーと設計思想が共通している所以といえましょう。

 57mm砲弾は軽量でしたが2発クリップで装填するという、すると一発一発装填するOTOメララ社製76mm砲、自衛隊の標準艦砲よりも装填は重いのか、な。自動装填ですが弾個にはマンパワー、と言われまして真下に弾薬庫が在るという。やはり最後は人力なのです。

 カナダ海軍、対潜戦闘を重視した海軍です、こういいますのも、ベアトラップ着艦拘束装置を開発したのはカナダなのです、護衛駆逐艦へ当時大型であったシーキング対潜ヘリ、HSS-2系統の対潜ヘリコプターを搭載させる無理を実現させるために新技術を開発した。

 現在のカナダ海軍は主要装備で、ヴィクトリア級潜水艦4隻、ハリファクス級フリゲイト12隻、キングストン級掃海艇12隻、以上です。オタワ含めハリファクス級は現在カナダ海軍唯一のフリゲイト型式となる。それだけに近代化改修を重ねているのが特色といえよう。

 ヴィクトリア級はイギリスのアプホルダー級潜水艦を取得したもので引き渡し前に大西洋上でトラブルなど幸先は若干考えさせられましたが4隻そろって現役です。なお、キングストン級は掃海艇ですが40mm機関砲等を搭載しており哨戒艇としての任務も担います。

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令和元年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2019.10.05-10.06)

2019-10-04 20:13:02 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 秋本番に桜並木が仄かに山吹色の一時な輝きを見せる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか、今週末の行事紹介です。

 中部方面隊創設記念行事、兵庫県伊丹市に所在する中部方面隊の創設記念行事です。中部方面隊は京阪神東海北陸紀伊山陽山陰四国地方を防衛警備管区として受け持つ、自衛隊で最も広い地域を警備管区とする方面隊で、隷下に第3師団、第10師団、第13旅団、第14旅団を有しています。方面隊行事はこの各師団旅団や直轄部隊から参加部隊が一同に集う。

 久留米駐屯地創設記念行事、福岡県久留米市国分に所在し、西部方面隊の近年複雑な改編を物語る駐屯部隊があります。西部方面混成団本部が置かれ混成団隷下の第118教育大隊と第5陸曹教育隊、旧第4特科連隊を改編した西部方面特科隊隷下の西部方面特科連隊第4大隊、第4師団隷下の第4高射特科大隊、等が駐屯しています。FH-70が目玉でしょう。

 目達原駐屯地航空祭、佐賀県神埼郡吉野ヶ里町に所在する駐屯地で、陸上自衛隊九州補給処と西部方面後方支援隊が置かれる九州兵站の中枢であると共に目達原飛行場が所在、西部方面航空隊西部方面ヘリコプター隊と自衛隊第一線部隊で唯一AH-64D戦闘ヘリコプターを運用する第3戦闘ヘリコプター隊、UH-1装備の第4師団第4飛行隊が駐屯しています。

 大和駐屯地創設記念行事、宮城県黒川郡大和町吉岡西原に所在する駐屯地で、やまとちゅうとんちではなくたいわちゅうとんち、が読み方です。駐屯地には第6偵察隊や旧第6戦車大隊である第22即応機動連隊機動戦闘車隊が駐屯していまして、第22即応機動連隊の多賀城駐屯地とは別に駐屯しています、最新鋭16式機動戦闘車の躍進が注目と云えますね。

 横須賀自衛隊観艦式フリートウィーク、自衛隊観艦式付帯行事として土曜日と日曜日に横須賀基地が一般公開されます。基地では護衛艦はたかぜ、こんごう、ちょうかい、はるさめ、さみだれ、いかづち、てるづき、あさゆき、多数の護衛艦が一般公開されるほか、催事に、多数の外国艦艇も停泊しており、観艦式ならではの国際交流も進むかもしれません。

 笠取山分屯基地、三重県津市榊原町に所在する入間基地の分屯基地です。中部航空警戒管制団第1警戒群が展開するレーダーサイトで、FPS-3レーダーによる太平洋方面や本州中央部と日本海への警戒監視任務を担っています。警戒群の多くが警戒隊へ改編される中、現在も群編成を維持しています。若干道が難しい事になっていますので、ご注意のほどを。

 さて撮影の話題を。自衛隊関連行事、撮影に遠路進出しましていざ撮影ぞ、という前日に到着の空港で、なんと充電器を自室に差し込んだままだ、ということ。少なからず在るものではないでしょうか、忘れ物というものはどれだけ気をつけていましても一度や二度はあり得るもの、そんな際に重要となるのは、現地調達と言いますか、いった先々での家電量販店でしょう。

 家電量販店でも、地方の家電量販店の中には一眼レフは扱っているもののハイミドルクラスの機種を一台もおいていないとか、SDカードは扱っているけれどもCFカードは一つも扱っていないとか、現地で使う頻度は減りましたがデータ用BDディスクは25GBまでで50GBは注文取り寄せ、というところは意外と多いのですが、多少のものはそろっています。

 重要なのは、家電量販店が自衛隊施設の最寄り駅や最寄りの町にはなかったりしますので、現地に行ってあわてないように、万一に備えて周辺の市町村や拠点駅で、もし何か現地調達の必要がでた際にはここで調達しよう、という情報収集をしておきますと、何しろ知識というものは覚えれば忘れ物に含まれませんので、後々助かることになるかもしれません。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭


・大和駐屯地創設記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/
・横須賀自衛隊観艦式フリートウィーク…https://www.mod.go.jp/msdf/yokosuka/
・笠取山分屯基地開庁記念行事…https://www.mod.go.jp/asdf/kasatoriyama/
・中部方面隊創設記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/mae/
・久留米駐屯地創設記念行事…https://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/
・目達原駐屯地航空祭…https://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/


■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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新哨戒艦は掃海艇えのしま型派生型か?【2】30FFMへの保険-水上戦闘艦に掃海は可能か

2019-10-03 20:10:56 | 先端軍事テクノロジー
■高価な掃海艇と不安なFFM
 30FFMの機雷掃海任務への保険という意味合いがあるのではないか、哨戒艦についての一つの視点です。

 えのしま型掃海艇、ひらしま型のFRP版として2012年から就役が始まった最新鋭の掃海艇です、FRP製船体を採用した満載排水量660tの機雷戦艦艇です。しかし平成23年度計画の三番艇はつしま建造以降、自衛隊は掃海艇を建造していません、掃海隊群へ配備する大型で深深度機雷対処能力を持つ掃海艦ひらど型へ移行しています。このままでは掃海艇建造技術が失われかねない。

 30FFMへの保険、哨戒艦建造におけるもう一つの視点はここにあるのではないか、と。完全に鋼製の30FFM、側聞する限りでは30FFMはFRP構造を採用しません、木製でもない。木製の3900t型護衛艦というのは想像しますと楽しいですが、有り得ない。しかし海上自衛隊掃海艇の訓練をみせてもらった際、驚いたのは磁気に関する驚くほどの気遣いが。

 掃海艇は食堂の自販機も磁気を調整している為、缶飲料は呑み終えたら磁気特性が動かないように自販機横の空き缶入に戻す、極端な話ですが此処まで気遣っている。また掃海艇は機雷触雷に備え機雷掃海時は全乗員が露天甲板で作業する。護衛艦はここまで磁気に神経質ではありませんし、水上戦闘の際には破片に備え露天甲板の要因は最小限に留まる。

 護衛艦と掃海艇は運用面で此処まで違うのですから、水上戦闘艦が掃海を行うオーガニック方式には掃海艇乗りの視点からは哨戒機が戦闘機の役割を担うといわれる程、疑問符をつける他ないでしょう。しかし、哨戒艦をFRP掃海艇派生型として準備するならば、30FFMの機雷戦モジュールを移管し、加えて曳航掃海器具を搭載する事で簡易掃海艇となり得ます。

 モジュール、更に付け加えますと世界のモジュール艦が辿った失敗の踏襲、複数種類のモジュールを整備するならば水上戦闘艦に搭載していないモジュールが生じ、管理費用と維持労力の無駄が生じます。30FFMは機雷掃討装置や簡易機雷敷設装置を搭載するという事ですが、同時に二つは搭載しない、ならば空を哨戒艦に搭載する選択肢が浮上しましょう。

 えのしま型掃海艇、建造費は200億円と、2世代前の掃海艇はつしま型が50億円でしたので高価になりました。これは機雷掃海よりも機雷一つ一つを確実に掃海する機雷掃討艇へ能力を向上させた結果なのですが、この建造費増大が掃海艇数の縮小へ収斂していまして、しかし言い換えれば機雷掃討装備を断念するならば建造費を抑えられるという事ですね。

 建造費を抑える事は重要ですし何よりも用途に長期視野を欠くものを大量に装備できるほど現在の海上自衛隊は余裕がありません、3900t型護衛艦FFMを22隻も建造する中ですので、安価なものが必要ですし使えないものを揃えては意味がありません。えのしま型掃海艇派生型として建造するならば、少なくとも最悪の場合には、掃海艇に改造も出来得る。

 機雷探知室、すがしま型掃海艇以降の海上自衛隊掃海艇は艦橋前部に機雷探知室を配置していますので、この部分を省く事で重量を大きく軽減できます。すると重心と復元性を維持した上で76mm艦砲程度であれば搭載出来るのではないでしょうか。ただそこまでいかずとも40mm機関砲程度であっても射程の面から哨戒艦としての任務は充分対応できます。

 掃海艇設計を流用するならば、後部の機雷処分器具格納庫区画が多目的区画として応用できますので、無人機や水中無人機、機雷処分弾薬搭載も可能でしょう。特殊警備艇を搭載するならば高速の不審船対処も可能となりますし、グリフィンミサイルのような軽量ミサイルを搭載するならば、射程は18kmと短いですがミサイル艇としても対応出来ましょう。

 グリフィンミサイル、アメリカ海軍はサイクロン級哨戒艇用に人力可搬可能である小型ミサイルを実用化しています、射程18kmで発射コンテナは煙突基部や艦橋後部等限られた位置へ配備可能です。非常に搭載が容易で、南シナ海警備などではミサイルを一切搭載しないLCS沿海域戦闘艦へ水上打撃力の付与を行うべく、緊急搭載された事例もあります。

 インディペンデンス級LCSやフリーダム級LCSは57mm艦砲とSEA-RAM簡易防空システムのみを搭載するセンサーノードと装備プラットフォームという新世代の水上戦闘艦として建造されましたが、余りに軽武装であり南シナ海警備では重武装の中国海軍フリゲイトに翻弄される事となりました。この為に短射程ですがミサイルを緊急搭載したかたち。

 海上自衛隊が哨戒艦をどの程度の任務まで運用するのか、新型ミサイルを採用し積むかはここで決まります。現状では護衛艦不足から掃海艇まで動員して我が国周辺海域の警戒監視任務へ充てている程ですから少なくとも有力なソナーを搭載せず対空レーダーを有さない水準に哨戒艦の性能が抑えられた場合でも、対応出来る任務というものは在るでしょう。

 えのしま型掃海艇の改良型として哨戒艦が在り得るのではないか、こう考えましたのは新防衛大綱が確定するまで海上自衛隊に哨戒艦という運用区分が無かった為です。いや、過去には海賊対処任務の本格化時期に専用の外洋哨戒艦OPVが必要ではないか、という視点が多国間海軍協力会議の場において提示された事はありました、しかし哨戒艦はどうか。

 新防衛大綱に突然明示された哨戒艦は、哨戒艦を一種のセンサーノードとして用いるのか、軽装備の護衛艦として用いるのか、その運用概念が不明確でした。ある種突然出たように思える訳で、その背景の一つに何か新しい装備の補完、というものがあるのではないか、と推測したのです。すると考えられるのは、えのしま型掃海艇か30FFMの補完、という。

 FFMの補完、といいますと怪訝に思われるかもしれませんが、長期的視野に基づく必要があるとの前述の通り。つまり、FFMは遠隔地から機雷掃海を行うものですが、実際にできなかった場合、補完する装備が必要となります。えのしま型は量産されませんので補完の必要がある、最前線に持って行かねばならない装備のみを哨戒艦に搭載する、ということ。

 領海警備に艦砲だけの低速な哨戒艦では能力不充分ではないか、と思われるかもしれませんが現時点で掃海艇が領海警備任務の一端を担っています、警戒監視任務、護衛艦が担ってきましたが、護衛艦だけでは不足な程に、中国海軍やロシア海軍、その他の海軍が増えている為です。軽装備で低速の哨戒艦でも掃海艇程度には、代替手段としてはなり得ます。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都幕間旅情】三十三間堂(妙法院門蹟寺院蓮華王院本堂),平清盛実父忠盛鳥羽上皇へ贈る

2019-10-02 20:12:30 | 写真
■後白河上皇-新平家物語の世界
 不思議と人混みにも凪がある、京都の壮大伽藍とて例外ではないのでしょう、拝観へ歩み進めた三十三間堂は空の青と静寂に包まれていました。

 三十三間堂、東山区三十三間堂廻町にある仏堂です。千手観音を奉じる御堂は、妙法院門蹟寺院の仏塔となっていまして、山号はありませんが、蓮華王院本堂という正式名称を有していまして、歴史は古く、後白河上皇が自らの離宮内に創建した歴史を有しています。

 洛陽三十三所観音霊場第17番に列せられる御堂は平清盛により造営されました。三十三間堂とはその名の通り、三十三間の長大な幅を有するお堂です。後白河上皇と平清盛の関係は武家政権へ至る貴族政治の限界と共に深まった経緯があるのですが、歴史は更に遡る。

 木造千手観音立像1001躯は2018年に国宝に指定されました。御堂は残念ながら撮影禁止となっていますが、美術院国宝修理所により修理成った木造千手観音立像が安置されています。この修繕は1973年に始り、その達成は2017年という気の遠くなる大事業でした。

 蓮華王院本堂は国宝で、118.2mと梁間16.4m、二軒繁垂木出組構造となっています。桁行33間梁間3間となっていることから、三十三間堂、と呼ばれるのですね。質素な伽藍という外見ですが1930年修理により極彩色文様が虹梁下面にあり、昔は鮮やかだった、とも。

 新平家物語の世界、鳥羽上皇の治世下に平忠盛の寄進により得長寿院千体堂という最初の三十三間堂が此処に造営されました。この三十三間堂は残念ながら1185年の文治地震により倒壊しています。平忠盛は清盛の実父、鳥羽上皇はやはり後白河上皇の実父にあたる。

 平清盛の造営は、五重塔をはじめとした重厚荘厳な伽藍を築いたといいます。文治地震は年号を視れば分かる通り、壇ノ浦の戦いにより平家が断絶した僅か半年後に発生したもので、日本が最も混乱していた時期でもある事から震央は諸説あり、定かではありません。

 琵琶湖西岸や南海トラフ地震説に若狭湾震源説などはっきりとしていませんが、京都が大損害を受けた事は確か。此処で大きな損害を受けた三十三間堂は再建が成るのですけれども、1249年の火災により伽藍の多くは焼失してしまい、御堂以外は再建が成っていない。

 歴史地震、とは日本史上に数多存在し、地層や伝承から令和時代の今日にたるまで、大地の胎動が引き起こす危険を千数百年を隔てて警鐘を打っています。しかし、興味深い事にこの三十三間堂の木造千手観音立像1001躯は不思議なかたちで現在に警鐘を伝えている。

 モーメントマグニチュードや震度という概念は大正時代の関東大震災を契機として現代の形になった訳ですが、歴史地震の記載と共に三十三間堂では木造千手観音立像1001躯にあって何体の観音立像が倒れたかを事細かに記載し、正和京都地震もあの、天正地震も残る。

 文永年間の1266年、三十三間堂は再建されました。本堂西軒下の121m、通し矢で知られ、和佐大八郎総矢13053本中8133本毎分9射の記録が最高です。低伸弾道を描かねば軒に刺さる為に強力で射ねばなりません、弓矢自慢の場として江戸期には広く知られました。

 星野勘左衛門茂則という尾張藩弓術家が打ち立てた天下一の記録を若く野心溢れる弓道家和佐大八郎が破らんとした時、鬱血した和佐大八郎を助けたのは星野勘左衛門茂則、という歴史も残ります。総矢数9000本通し矢7077本の星野勘左衛門茂則は面白い歴史も残る。

 三十三間堂を心静かに拝観するならば正午前に拝観する事が良いでしょう、こういいますのも1500時には閉門となってしまいます、京都の多くの伽藍が1600時か1700時まで拝観できるのに対し、三十三間堂は早い。ただ午前中は御堂が順光、美しい拝観を過ごせる。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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