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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

リアリティ~を大切に!(のんびり暮らす 10/10)

2012-07-13 | 第三章「無意識の世界」

 最近、質問の仕方に興味をもっている。

 例えば、最近話題の原発について考えてみる。「原発再稼動に賛成ですか、反対ですか、そして、何故、そうなんですか?」こういう質問の仕方には、どうもかまえてしまう。ロジック優先の閉じた感じのする質問だからだ。

 それに対し、こうした質問がある。「あなたにとって原発は何ですか?」

 勿論、ケースバイケースであるが、こうした質問のがはるかに心地良い。原発に対する様々な感情、想い、そして私自身の物語。そんなことがよぎり、言葉だ湧いてくる。ロジックの体感を伴わない世界とは別に、私自身のリアリティ・体感を大切にしてくれている質問だからである。

 私は例えば次のように回答するだろう。

 「原発事故後の地域の方の肉声には涙がでた。東京の金町浄水所近くの孫の安全を想って、ガイガーカウンターで夜周辺を探索した時の不安感。知人が原発に反対していたが、何となく無視してきた自分を恥じた(先楽後憂)。様々な原発情報を受け身ではなく、ポジティブに集め、3.11当時では得られなかった貴重な情報を頂いた。そんな中での原発再稼動。私は自分のリアリティー・体感に従い自然に反対を表明した(身の丈に応じて)。エネルギー問題としての原発再稼動、国防問題としての原発再稼動・・・いろいろな政治的発言を聴いたが、私のリアリティ~に答えてくれない。」

 たまたま、今日は「原発」であったが、これを、さまざまな言葉に置き換えることもできる。「お金」でも「仕事」でも「信仰」でも・・・・質問とリアリティーの関係が判ってくると、リアリティの理解が深まるようだ。

 さて、生き甲斐の心理学でも、心理療法やカウンセリングでも、よく引き合いに出されるリアリティーの考え方がある。例によって難解な表現で恐縮だが(やはり心理学の歴史を背負っているからだろう)、最後にお示ししたい。

 命題2.有機体は、場に対して、その場が経験され知覚されるままのものに、反応する。この知覚の場は、個人にとって実在(Reality)なのである。(生き甲斐の心理学 140ページ参照)

 他人のリアリティを、さまざまに解釈することはできても、決して、その人になれるわけではないので、そのリアリティを体験できるわけではない。その重要なポイントをはずし、何故何故と裁くように訊けば、空しい結果になる。

 のんびり暮らすために、やはり自分や他人のリアリティを大切にすることは基本ではないかと思う。

 のんびり暮らす 10/10

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