人格形成は積み重ねの性質があるようで、私の成年前期(23歳~34歳)のころは青春時代(13歳~22歳)の上に形成されてきたようだ。そして、私の23歳~34歳の時期のうち半分以上は関西での科学技術系コンピュータの営業の仕事をしていたころだった。
青春時代は混乱の時期でもあったが、後半の人間関係が豊かだった学生生活の中で等価変換創造理論と出会い、サークル活動を通じて一流の文学(リルケやサリンジャー、ドストエフスキーなど)に出会ったりしたこともあり、自分の内なるサムシング・グレイトを何か感じ始め、さらに実務の生活の中にも生き甲斐を感じていたこともあり、アイデンティティはうまく統合されていたようだった。
さらに、勤め先の人間関係や仕事先の人間関係も有難いことに恵まれていたため、防衛機制が適度に開放され、若い現実吟味力も仕事を通じて育っていったようだった。お蔭で、仕事も順調であり、この時期の親密性も育っていったように感じている。周りの親しかった方々に感謝・感謝である。
育つ・・・といっても、それは様々な変化や問題があってのことである。問題があってこそ人は育つのだろう。
人間を身体と心(生育史)と魂(宗教の領域)からなると考えてみると、私の親密性の問題はどうも身体から始まったように思う。親元から離れ独身生活をしていると、やはり病気になったり身体を痛めたりすると辛いものである。周りの人が次々と結婚していくこともあったが、年頃になると身体が女性を求めるということもあったが、さらに、一人で暮らすよりいろいろ助けられて(食事や病気の時など)暮らしたいという想いがつのっていくのが自然の摂理なのだろう。身体の孤独を痛切に感じたのはギックリ腰で一人で寮で寝ているときであった(笑)。
そんなことで、結婚をして子供に恵まれるのもこの成年前期であった。身体からくる親密性の世界は新たな世界を開いていったようだ。次に生育史からくる親密性はどうであったか。営業活動も楽しかったが、等価変換創造理論はマーケティングの世界にも応用できるので、私にとってはマーケティングの仕事が夢であった。そして、想いを持ち続けていると夢は実現するものであり(マーフィーの法則など有名)、営業の仕事からマーケティングの仕事に変われる機会に恵まれた。また、等価変換創造理論が生まれた関西に一時的にも暮らすことができ、現実に開発や研究に携わっている方々と営業活動を通して接触できたことは、実質的にマーケティングの仕事をある意味経験していたようでもあった。
最後の魂から来る親密性についてはどうであったか。結婚ということはあったが、この時期私はとても平穏な良い時代にいたように思う。家庭、両親、友人・知人、仕事も順調・健康であり、世の中も時々へんな事件が時々あるもののバブル崩壊以前の右肩上がりの世相だったようだ。こんな中、魂の親密性につながる死を身近に感じる(メメントモリ)こともなく、青春時代によく読んでいた小説や宗教書からも離れ、日々の生活に追われていったようだった。魂の孤独に真剣に向き合うにはさらに時間が必要だったかもしれない。
孤独感、孤立感というのは人を狂わせ追い詰める感情でもあるが、見方を変えると深い親密性に向かうためのセンサーのような感情でもあるようだ。そして、その現状を変えるためのポイントは、やはりアイデンティティの3つの質問なのであろう。①自分は何のために生きているのか?②生き甲斐は何か?③自分の身体と心(生育史)と魂を大切にしているか?
その自問自答にきっと答えてくれるのは、本や他人のアドバイスではなく、自分の内なるサムシング・グレイトなのだと思う。しかし、日々の生活の中ではなかなか難しいのも事実。ただ、自問自答し続けることが大事でふと不思議な瞬間もあることも。
大人になって知る親密性と孤立感 2/10
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