23歳~34歳の成年前期についてエリクソンは、ネガティブな感情として孤立感、ポジティブには親密性、そして全体的な分類として愛(Love)をあげている。孤立感、親密性、愛は一見別々のようであるが、どこかで不思議に関係しあっていて、例えば癒やされないような孤立感が、突然解消されたりもするようだ。ちょうどこの愛の時期の半分くらいを大阪で営業していた私は、振り返ると良い経験を良い時期にしたものだと感謝している。
人間は複雑な存在でよく分からない存在とも言えるが、それゆえ人間について思索して納得できる人間観を持つことは重要だと思う。日本でも人間は身体のほかに精神や魂・霊魂の存在を言う人もいるが、欧米でもSoulやSpritそしてMindと結構真面目に(日本以上に)学者の間で議論され研究されていたりする。すぐにオカルト的なことが日本では話題になってしまうが、本来は真面目に研究すべき重要な分野なのだと思う。
大阪で営業をしていた私は、まったくの実務の世界であったにも関わらず、日々の商売を通じて共存共栄の思想を学んできたように感じている。自分を愛し他者も愛しといったような深い思想が漂っていた。しかも、東京生まれの私にとって大阪・関西は言葉も文化もちょっと違う土地。そんな中で結構あたたかく助けられて育てられたと思う。営業活動も大企業のルートセールスではなく、いろいろな業種で大企業も多かったが、中小企業や個人までのお客様がいらして楽しかった。
人間関係が重要な位置をしめる職業がある。営業、医者、介護、教師、・・他にもいろいろあると思うが、人が好きというのが重要とよく言われる。しかし、私が営業に始めてなったころ「人が好きか?」と問われたらどうだったろう。初めからの天性もあるかもしれないが、「人が好き」になっていく職業が営業とかなのだと思う。そして、そうなることで良い仕事ができるようだ。さらに、仕事だけでなく家庭生活や地域などでも人間関係が重要な位置を占める。そして、おそらく人間観の問題が深く絡まっているのだと思う。
昨日は感情のことを随分述べたが、人間観については信用できる宗教や哲学を人や本から学ぶしかないと思う。
写真は大阪の上町台地周辺。
大人になって知る親密性と孤立感 5/10
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