物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

直交曲線座標系1

2005-11-20 14:08:21 | 数学

座標系の間の変換が必要なことがしばしばある。

数学的には微分方程式を解くときにその方程式の特性にしたがって、いつも直交座標ではなく、3次元の極座標だとか円柱座標だとかで解くと簡単になることがある。

これは電磁気学でMaxwell方程式をある境界条件のもとに解くときとか、量子力学のSchr”odinge方程式を解くときとかに役立つ。

そのときに微分演算子の座標変換が必要になる。Laplacianの直交座標から極座標への変換については自著『数学散歩』(国土社)でも取り上げたが、そういう変換を行うときに直交曲線座標系の概念が有効である。

ところがその変換式の解説はベクトル解析の本にでているのだが、どれを読んでも分かりにくい。式を追うことができないのではなくて、概念が直感的にはっきりしないのだ。

昨夜「物理のかぎしっぽ」というホームページを見ていたら、これについて書いている記事があった。その前に「色々な座標系」というところを読みなさいとの指示があった。

それでそこを読んでみると今まで分かりにくかったところがある程度すっきりしてきた。まだ十分に理解をしていないし、理解ができていないだけではなく説明が不十分のところもあるようだが、基本的にはこの方向で直交曲線座標系の問題は分かりやすくなりそうである。

でもなぜ「直交曲線座標系」と表題をしていないのだろう。実際には直交曲線座標を扱っているのに。難しそうだという予見を与えないためなのだろうか。

直交曲線座標系をわかりやすく説明することはかなり以前から、私の課題として残されていた問題なので、もしこれがはっきりすれば一つの問題が解決したことになろう。

大場一郎さんの『相対論に必要な数学』(共立出版)を今朝から読もうとしているが、さて解決ができるかどうか。岩堀さんの『ベクトル解析』(裳華房)も直接には役立たないかもしれないが、参考になりそうである。楽しみである。