物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

kさん

2007-05-15 13:24:27 | 数学

Wさんの退職パーティで久しぶりにKさんにあった。同じテーブルに居られたのだが、他の人と話をされていたが、あるとき私のところへ来られて私の「数学散歩」をはじめから終わりまで読んだと言われた。多分この本を全部読んでくれた私の知人での始めての人だろうと思う。

Kさんは電気工学者で、まだ定年に数年あったのだが、早期に退職された方である。数学になみならぬ関心と能力を持たれた方である。嬉しくなかったと言えば、嘘になるだろう。すでに元同僚の方を含めて何人かの方が私の「数学散歩」を読んで激賞してくださったが、でもそれは私の本の半分か2/3を読んでのことであろう。はじめから終わりまで読んでくださった方は多分初めてだと思う。

私の本を2/3くらい読むことは難しくはないが、全部読むとなると多分かなり難しいだろう。というのは内容が多分に自分の好みに偏っているからである。Gauss積分の重みの計算とかスプライン関数の話とかLevi-Civita記号の縮約の公式だとかそれを用いたベクトル解析の公式の導出とかはかなり立ち入った話である。

もちろん中に出てくる表の式とかはその一つ二つを導出してみてその方法がわかれば、いいので全部を追体験をする必要はない。しかし、約20年の間に書いたものをまとめたものだからそれを了解するにもかなり時間がかかるだろう。それを読み通してくださったことに敬意を表したい。Kさん有難うございました。