フーコーの振子って知っていますか。名前は知っている人でもそれが何を意味するのかは知らない人が多いだろう。大学4年のときに相対論の時間にS先生に授業で聞かれて、27、8人はいる物理学科生(4年生)が誰も答えられなかった。
それも2年のときに力学でフーコーの振子について詳しく教わったにも関わらず。それでそのときはじめてフーコーの振子の実験の意味を知った。これは地球が自転していることを実験室で証明するという実験であった。
上野にある国立科学技術博物館にはフーコーの振子が動いているので、それを見てすでに地球の自転を証明するためだと知っている人もいるだろう。北極(南極も?)でなら24時間で振子の振動面はちょうど1回転するが、その他の地球上の地点では24時間経ってもちょうど1回転はしなかったと思う。これは直観的にわかるはずだが、いまその説明はちょっと自信がない。
コペルニクスの地動説によって太陽が動くのではなく、地球の方が動くということにはなったが、それは単に考えの上の話であって地球の自転は実験的に証明されなければならない。そうフーコーが考えたのかどうかは知らないが、そういう根拠を求めるというのはやはり物理学であろう。