物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

フーコーの振子1

2007-08-20 12:23:52 | 物理学

フーコーの振子って知っていますか。名前は知っている人でもそれが何を意味するのかは知らない人が多いだろう。大学4年のときに相対論の時間にS先生に授業で聞かれて、27、8人はいる物理学科生(4年生)が誰も答えられなかった。

それも2年のときに力学でフーコーの振子について詳しく教わったにも関わらず。それでそのときはじめてフーコーの振子の実験の意味を知った。これは地球が自転していることを実験室で証明するという実験であった。

上野にある国立科学技術博物館にはフーコーの振子が動いているので、それを見てすでに地球の自転を証明するためだと知っている人もいるだろう。北極(南極も?)でなら24時間で振子の振動面はちょうど1回転するが、その他の地球上の地点では24時間経ってもちょうど1回転はしなかったと思う。これは直観的にわかるはずだが、いまその説明はちょっと自信がない。

コペルニクスの地動説によって太陽が動くのではなく、地球の方が動くということにはなったが、それは単に考えの上の話であって地球の自転は実験的に証明されなければならない。そうフーコーが考えたのかどうかは知らないが、そういう根拠を求めるというのはやはり物理学であろう。


徳島科学史研究会の講演

2007-08-20 12:13:17 | 学問

一昨日(8月18日)徳島大学で徳島科学史研究会の総会と講演会があった。十数人の発表があり、題目とか取り上げられたテーマも豊富で面白かった。

徳島県のある地方では昔は雷が多かったそうだが、それがごく最近は少なくなってきているという話があり、これは海水の温度が2度ほど上がったために海風が吹かなくなったためと言う説明があった。

おかしいなと思って海からどれくらい離れているのですかと質問したら、60キロぐらい離れているということだったのでこれは海風がなくなった訳ではなく、海風の勢力が昔は強かったがこのころは以前ほどの勢力ではないという意味だとわかった。

徳島大学の先生が総合講演をされたのだが、これが興味深い立派な講演で、X線で材料の残留応力をどうやって測るかということについての詳しい話だったが、時間の関係で途中を省略されたので、素人にはもう一つわかりにくかった。でも立派な仕事をされているということはよくわかった。

ここには挙げなかったが、それぞれ興味深い話で質問をしたいと思ったものがほとんどだったが、時間が限られていたので質問ができないものもあった。

講演15分で質疑5分となっていたが、これを守った方は少なかったのだろう。主催者はこういう前提で会を催しているのだが、それを守る人と守らない人がいるということだ。

質問は参加者がお義理にするという傾向もあるが、そうではなくて本当は聞きたいことを聞けないという時間の問題もある。もちろん懇親会に出ればそういう質問も出来たのだろうが、日帰りということで懇親会は失礼をして帰って来てしまった。