物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

『理科系の作文技術』

2018-01-24 15:13:39 | 科学・技術

『理科系の作文技術』というのは物理学者の故木下是雄さんが書いた、中央公論社が1981年に発行している中公新書の1冊である。

この本についてある話を聞いたことがある。それは出版社の編集者がある人に語ったことである。その人は中央公論社から中公新書の1冊書くことを要請されているという。

その人に編集部員はこう言ったそうだ。「『理科系の作文技術』は30年で100万部が売れたんです。私たちはそういう息の長い出版を目指しているのです。すぐにベストセラーになる必要はないのです」。

『理科系の作文技術』は私も1冊持っているが、あまり読んだことはない。だが、卒業論文を書こうとする理系の学生たちが買って一度は参考にする本であろう。この手の本としては最近では結城浩さんがちくま学芸文庫として出版している本があったりする。

言い方が悪いがこういうモノはある種のhow to本であるが、やはりこういう本で勉強できると論文の書き方が違ってくるだろう。how to本がバカにはできない理由がここにある。


xy=x+y

2018-01-24 10:59:17 | 日記

となるのはどんな場合だろうか。これはすぐに答えの出る代数の問題かもしれない。私がそういう関係の代数量があると知ったのはトンネル効果の計算に行き詰まった一昨日である。

昨日、トンネル効果については昔の講義ノートを読み解いて計算をし直した。それによるとトンネル効果の反射率と透過率とがこういう関係にあるということを知った。それでは一般的な代数量としてはどういう答えとなるのかがいまちょっと関心がある。

1+pと1+1/pとはかけても足しても同じ数となることがわかっている(注)。実はトンネル効果に出てくる透過率と反射率とがこの関係をみたしていた。複素数なら、1-e^{i\theta}とその複素共役な1-e^{-i\theta}もこれらの関係をみたすはずである。

さて、では一般にどんな代数量があるのだろうか。

xy=x+yをみたす数が実数であるとすれば、たとえばx=y=2などはその解ということになる。もっとも解はこんな「めのこ」でわかる解だけではない。他にどんな解があるのか調べてみたい。

(注)間違えていたので、直した。はじめは1/(1+p)と1/(1+1/p)と書いていた。1+pと1+1/pなら大丈夫のはずである。(1+p)+(1+1/p)=2+p+1/pであり、(1+p)・(1+1/p)=2+p+1/pである。