物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

「思想の科学」の多元主義

2021-01-09 13:12:57 | 本と雑誌
鶴見俊輔さんは言わずと知れた「思想の科学」の創立者の7人の1人である。

この思想の科学の創立の提唱者の同人7人の内でアメリカやフランスへの留学の経験がある人が多数を占めた(注)。

鶴見さんは言う。「思想の科学」の多元主義は、しかしこれらのアメリカやフランスの留学者によって「思想の科学」の多元主義が出てきたのではなく、留学とかとは全く関係がなかった、武谷三男によって打ち立てられたのだと。

このことを見失うとその後の長く維持されてきた、「思想の科学」の多元性の評価を見誤るという。

いま、武谷三男はあまり評判がよくない。これはいま一番武谷三男に関心をもっている科学史の研究者である、NさんでもYさんでも、またかくいう私もそうかもしれない。

しかし、NさんもYさんも私も武谷三男の全否定をしてはいない。すくなくとも、私たちはこれからも武谷の考えに負うところは多いだろうと考えている。
その点ではいま私たちに不一致はない。

(注)「思想の科学」の創立の提唱者の7人の名を上げておくべきだろう。

アメリカ留学経験者(4人)
 鶴見和子、鶴見俊輔、都留重人、武田清子
フランス留学者(1人)
 渡辺慧
その他(2人)
 丸山真男、武谷三男








取り巻き

2021-01-09 12:46:06 | 本と雑誌
今朝の朝日新聞に近藤康太郎さんの多事奏論の記事が載った。彼は彼の周りに自然と文筆業や新聞や放送記者等の若手が集まっているとの話は彼が以前に書いた。

それが「取り巻き」という風に批判を受けたとのことが書かれてあった。ひょっとして私が言ったことなのかなと思って自分の書いたブログ「近藤康太郎4」にはそんなことを書いてはなかったので安心した。

私には近藤さんを批判する意図は全くないからである。今日取り上げたのはそのことではなく、彼の記事から「取り巻き」の英語を彼の記事から教えられたことを言いたかった。

彼によるとcronyと「取り巻き」のことを英語で言うらしい。これは権力者の取り巻きのことをも言うらしい。

近藤さんはcrony capitalisim(取り巻き資本主義)のことも取り上げていた。

そういえば、アメリカのトランプ大統領の側近たちもつぎの職探しで忙しいとのことだそうだ。

旗色が悪いと察してさっさと親分の下を去るのは機敏な人ならだれでもすることに違いない。最後まで自分のやることに対して批判が巻き起こる大統領で、トランプ氏はある。