前にも書いたが、電磁気学のテクストをたくさん書いた人として、故人の熊谷寛夫さんのことを書いたことがある。
熊谷さんは実験物理学者であった。理論物理学者には砂川重信さんにたくさんの電磁気学の著書がある。他には太田浩一さんが何度も自著を改訂しながら(?)、違った出版社から出されている。
今回は砂川さんに焦点を当ててみよう。
砂川さんの書のうちで一番やさしいと思われる電磁気学の書『電磁気学 初めて学ぶひとのための』(培風館)を最近読み見始めた。
この砂川さんも故人になっているので、彼の電磁気学の著書をリストアップしておこう。やさしいと思われる順にあげておこう。
1.『電磁気学 初めて学ぶ人のための』(培風館, 1988)改訂版あり
2.『電磁気学の考え方』(岩波書店, 1993)
3.『電磁気学』物理テキストシリーズ4, (岩波書店, 1987)
4.『電磁気学演習』物理テキストシリーズ5,(岩波書店, 1987)
5.『理論電磁気学(第2版)』(紀伊国屋, 1973)第3版あり
5はもっているが、あまり読んだことない。しかし、これには電磁場の多重極展開の意味が書かれており、これではじめて多重極展開の意味が分かった気がした。多重極展開の意味は他の本にも書かれているのかもしれないが、その説明を読んだことはない。このことはこの私のブログですでに言及したことがある。