物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

ガウスの定理とストークスの定理の証明

2021-01-16 13:05:21 | 数学
さきほど大街道の明倫館書店を覗いてきた。そこでノマドなんとかという会社の方が書いた物理数学の本をちょっと立ち読みというか、立ち見してきた。

この本のガウスの定理とストークスの定理の証明は普通の説明ではあるが、わかりやすいものであった。

こういうわかりやすい本がたくさんあるにもにもかかわらず、私はどうしてこの2つの定理の証明にいつもひっかかりを感じているのだろうと考えながら、帰ってきた。

一つはこれらの定理が微積分学の基本定理の自然な一般化であるという見解が多くの本で書かれているにもかかわらず、それを示すような説明がないことが一つの理由である。実はこのことはほとんどのこれらの定理の説明に暗黙で使われているのだ。ただ、それを明示的に説明した書はあまりない。実はつながりがあるのだが、そのつながりを明示されていないからだろう。

つぎに、ガウスの定理とストークスの定理は曲面上の微分積分学の定理だということをきちんと示した証明はあまり多くはないことであろう。これはそういう証明を書くと証明が長くなる。それでそういうきちんとした証明はした本はあるのだが、直観が働きにくくなる。

もう一つの問題は微分形式を導入して、ガウスの定理とストークスの定理を証明したいという数学者からの欲求であろうか。これは多くの理論物理学者もそうであるかもしれない。

微分形式までいくとガウスの定理とストークスの定理も一つの定理の単なる例と言うことになろう。