佐藤幹夫さん逝去という記事が朝日新聞に出ていた。
私自身は佐藤さんのことをよくは知らない。しかし、非線形波動の解法で広田の方法を考えられた広田良吾さんがE大学での集中講義で「僕は天才などいるとはまったく思わなかったが、佐藤幹夫さんは天才ですね」と言われておられたのを聞いたことがある。
広田さんにそれくらい深い驚きを与えた数学者はどんな人なんだろうかと崇敬の念を抱いていた。日本は偉大な数学者を失ったことになろう。その独創性が群を抜いた人であったことはまちがいがない。
何十年も昔のことになるが、京都大学の数理解析研究所の研究会に出たときにちらっと佐藤さんを見かけたのではないかと思ったが、定かではない。研究会を行っている会場の後ろに知らない方が姿を見せたことがあった。今から考えるとその方が有名な佐藤先生であったように思われる。
残念ながら、有名な佐藤超関数がどういうものだか存じ上げていない。佐藤超関数を解説した本があるらしいのだが、それらのどれもまだ読んだことがない。いつか読んでみたいという気持ちはもっているけれども。
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