Ehrenamt(エーレンアムト)というと私などはすぐに「名誉職」と思ってしまう。これはあるドイツ人夫妻が知人宅にホームステイしたとき、その夫人がehrenamtlichにどこかの役員か会長をしていると言われた。
それを聞いた私はすぐに「名誉職の」という風にとった。それが最近「無給の」とか「ボランティアの」訳されると、なるほどそういう意味もehrenamtlichにあるのだと妙に納得した(注)。
Professor Emeritusも名誉教授という訳もあるが、単に「定年退職した大学教授」という意味も含まれているようである。自分のことをemeritierenした大学教員ということを気恥ずかしく思っていたが、定年退職したことは事実だし、emeritiertという語を使うのもそれほど事実に反したことでもないと知った。
Ich habe seit 2005 emeritiert.
なら、2005年に定年退職した(聖職者または大学教員)であればいえる。
なかなか言葉の広がりがあるものだ。
(注)Ehrenamtとかehrenamtlichとか聞いてすぐわかる人はドイツ語の初心者ではないと思う。やはり中級レベル以上であろう。だが、それでもくだけた用法なのか、それともちょっと気取った用法なのかはそれを使う人にもよるのかもしれない。
すくなくとも私はきどった表現だとそのときに思った。
(2024.3.7付記) 最近NHKラジオの「まいにちドイツ語」の応用編でeRikaとかという放送で老人施設を1か月ごとに巡回するボランティア・リキシャの話が出ていた。このボロンティアはやはりehrenamtlichが使われていた。
リキシャは人が自分の脚でひく人力車を私などは想像したが、そうではなくて座席の後ろにモーターつきの自転車がついていた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます