体積積分が面積積分に置き換えられるというのが、ガウスの定理である。また面積積分が線積分に置き換えられるというのがストークスの定理である。
それならそういう例がベクトル解析の本の中にガウスの定理やストークスの定理の前に書かれていてもいいはずだが、と思ってちょっと探してみたが、あまりその例はないようだ。
線積分からその面積が求められるという例が『解析概論』に線積分のところにでていたくらいである。Croweのベクトル解析の歴史にはこのことは何も書いてなかったかな。さてどうだろう。
前にもどるとガウスの定理やストークスの定理の説明の後にはこれらの定理をみたす例は挙げられているが、それは事後確認であって発見法的な意味はない。
なぜベクトル解析にこれほどこだわるのかと言えば、もとを糺せば、電磁気学の納得した理解がほしいためであった。
友人のNさんによれば、彼は『ファインマンの物理学講義』(岩波書店)の電磁気学の部分を読んでよくわかったといっていた。私はこのNさんと比べると20年以上遅れているということだ。ひょっとすると30年以上遅れているのかもしれない。
このNさんはもともとは実験化学者だが、中年以降になって大阪工業大学で物理学の講義を多年されていたと伺っている。彼はいまはどこかの会社の顧問をしているとか本人から聞いた。
このNさんはMITの名物教授だったStrangの線形代数の講義をインターネットで見るのが趣味というすごい人である。
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