田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

冬の石狩川河岸を遡る 5 後編

2015-02-07 21:44:36 | 冬の石狩川河岸遡行スノーシュートレッキング

美原大橋 ~ 川下集落 トレッキング月日 ’15/02/05
 
 灌木地帯を往くこの日のスノーシューイングは後半も快調だった。深雪でなかったことで、ペースも速まったようだ。予定していた時間より早く川下集落に到着した。それからが大変だった…。 

 今回の「石狩川河岸を遡る」シリーズに取り組む際に、私がまず調べるのは交通の便である。
 コースを往復するツーウェイの場合だと、コースのあるところまで乗用車などを使えるのだが、この取り組みはワンウェイである。そのため、我が家からスタート地点までと、その日のゴール地点から我が家までの公共交通機関を使用しなければならない。

 今回の場合、江別駅から美原大橋までの約1時間の徒歩は許容範囲である。問題は帰りにあった。美原大橋から次の主な集落というと新篠津村になる。その間の距離はざっと12~3㎞である。この距離を一日で歩くのは、これまでの経験から言って、時間的にも、体力的にも無理である。さあ、どうしよう?

 石狩川の河岸を眺めると、一カ所だけ石狩川に道路が接近しているところがあった。グーグルマップによると、その近くに「川下会館」という表記があった。「これは、もしかしてバスが通っているのではないか?」と思い、ネットでいろいろと調べてみたが、村内をバスは走っているらしいが、その近くを通るかどうかは外の者には分からない。ダメもとで役場に伺うと、どうやら近くを通るらしいことが判明した。
 バス時刻を調べると、新篠津村へ向かう便が14時51分、江別へ向かう便が16時33分とあった。このどちらかの便に乗ることができれば、無事に帰宅できそうなことが分かった。私はこのどちらかの便に間に合うように行動することが求められた。

 ということで後半です。
 送電線の鉄塔を過ぎても、相変わらずの灌木地帯を往くスノーシューイングが続いた。
 石狩川を見てみると、昼近くになり気温が上がったこともあってか、一部に氷が解けて水面が現れているところが見えるようになってきた。

         
         ※ この日のコースは終始写真のような灌木地帯を往くスノーシューイングでした。

         
         ※ 薄く張っていた氷の一部が解けはじめているところが見えるようになりました。

 灌木を縫いながら淡々と進む中、突然スキーの跡が飛び込んできた。どうやら2~3日前のもののようだが、同じようなことを楽しんでいる人がいるらしいことを知って嬉しくなった。いや、もしかするとキツネやウサギを追いかけている人だろうか?

         
         ※ 写真のようなスキーのシュプールを見て、嬉しくなる私でした。

 面白いことを発見した。スキーの跡を見ていると、そのシュプールの跡に動物の足跡が残っていた。動物たちも雪の上はけっして得意ではないようだ。少しでも堅い雪の上がやはり移動しやすいらしい。
 しばらく続いたスキーの跡が消えたと思っていたら、今度はスノーシューの跡があった。
 こちらの方はあまり長くは続いてはいなかったが…。

         
         ※ スキーのシュプールの跡をよく見てください。動物の足跡が残っています。

         
         ※ 写真ははっきりしませんが、数日前に歩いたスノーシューの跡です。

 灌木の中でこの日唯一の動く動物を見ることができた。100m先くらいだったろうか。茶色の毛を纏っていたのでキタキツネだろうか?直ぐに私の視界から消えてしまった。その見えたところに辿り着いたところ、今立ち去った後のように足跡が残っていた。

         
         ※ 足跡をよ~く見てください。雪の飛沫が飛び散り、立ち去った直後であることが分かります。

 石狩川の方はますます薄い氷が解け、水面が広がってきた。その中に、氷の面と水面が一直線に区切られているところがあった。どうしてそのようなったのかは想像もつかないが面白い現象だ。

         
         ※ これはどういう現象なのでしょう?氷の面と水の面がくっきりと分かれています。  

         
         ※ 昼近くになり、砕けた氷が流れているところも目に入るようになりました。

 川向に樋門(水門)が見えた。昔蛇行していた石狩川をショートカットして遺された旧石狩川から流れ出る水を調節するための樋門のようである。石狩川に合流する出口のところも確認できた。

         
         ※ 川向に見えるのが、旧石狩川から流入する流れを調節する樋門だと思われます。

 灌木地帯の中に、木の皮が激しく剥かれているところが何ヵ所もあった。食べ物の少ないこの時期、木の皮の内側に潜む昆虫や幼虫を必死に探している証しだろうか?

         
         ※ 灌木地帯では、こうして動物たちが木の皮を剥がしたところを何度も見ました。

 好調に歩を進めていたときだった。突然、目の前を横切る川が目に飛び込んできた!「えっ!地図上にはない川があったのか!?」と思い愕然とした。川の幅から見て、これは堤防まで戻らねばならない。昨年、石狩川に注ぐ篠津川のために2~3㎞も回り道をしなければならなかった苦い出来事を思い出していた。
 ところが!そこから少し進むと、それは川の中にできた島のために石狩川の一部が分かれて流れていることが判明した。事なきを得て、ホッとした私だった。

          
         ※ いや~、この流れを見たときはドキッとしました。

         
         ※ 写真で分かるでしょうか?向こう側は川の中にできた島だと判明しました。ホッ。

 ときどきGPS機能を使い、現在地を確認しながら進んでいたが、この時点でどうやら目的地の川下集落が近いらしいことが判明した。しかし、時計を見ると時刻はまだ12時20分だった。「えーっ、もうゴールなの?」というのが正直な感想だった。
 まだまだと思っていたが、もしゴールだとするとバス時刻まで2時間半もある。途中でおやつ的に軽食を摂っていたので空腹状態ではなかったが、時間調整の意味も兼ねて、灌木の中で昼食タイムとすることにした。

  今回は木の枝を椅子替わりにして、またまた熱湯持参で今回はカップ蕎麦と、食後のカフェラテを楽しんだ。雪の上では熱いものが何よりである。

         
         ※ 今回の野外レストランはちょっと絵的にはつまらないものですね。

 昼食を終え、集落の方向へ歩みを進め、灌木地帯を抜けると、予想どおり数件の家が目に入り、傍をアスファルト道路が走っていた。
 13時、道路の側でスノーシューを脱いだ。

         
         ※ 川下集落の農業用倉庫が見えるところでスノーシューを脱ぎました。

 近くの住民に尋ねると、バス停は直ぐ近くにあった。しかし、バス時刻まではまだ2時間弱もあり、それからが難行苦行だったが、これもまたこうした取り組みでは宿命である。

         
         ※ 雪の中から僅かに顔を出している「第4研修施設前」停留所です。

  定時より4分遅れの2時55分、新篠津村が運営するコミュニティバス(マイクロバス 280円)がやってきた。お客は誰もいず、私一人だけだった。バスは月形高校行だったが、私は新篠津村から岩見沢行のバスの乗り換え(360円)、岩見沢からJRに乗り(740円)、15時39分桑園駅に降り立った。

 この日の全歩行数は33,757歩、うちスノーシューでの歩数は17,425歩ということで、スノーシューでの行動は約10㎞といったところだろうか。
 総計で少なくとも18㎞以上行動したのだから疲れがないといったら嘘になるが、嬉しいことに昨年のような疲労困憊という状態ではまったくない。
 これはノッてしまったかも?


《ウォーキング覚書》
 2/1~2/5の5日間もずいぶん歩数を稼いだ5日間だった。その要因は「冬の石狩川を遡る」の取り組みが入っていたことによるのだが…。

 ◇2/1 10,095歩 ◇2/2 20,943歩 ◇2/3 10,451歩 ◇2/4 8,467歩 ◇2/5 33,757歩 

 ◇5日間合計 83,713歩  ◇2/1~2/5の一日平均 16,743歩

 2/5だけでなく、2/2の2万歩強も目立つ。これは私が属する団体の事務局が福住の八絋学園の近くにあるのだが、そこまで歩いてみたのだがさすがに遠かった。この2万歩は片道の歩数である。帰りはさすがに地下鉄を利用した。2/4は翌日のスノーシューでかなり歩かねばならないことがあったので、この日は札幌駅近くであったイベントに参加するため往復しただけで無理をしなかったので一万歩に満たなかった。