田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

ワイルドだった様似山道 前編

2016-05-07 23:38:45 | フットパスウォーク & トレッキング
 想像していた以上にワイルドな山道だった。山を越え、谷を下り、沢を越え…。上下すること実に4回を数えた。前日来の雨の影響もあり、沢の水は増え、足元はぬかるむなど、けっこう困難な道ではあったが、距離が短かったことが幸いした。 

 5月5日、前日の雨のため一日延期した様似行きだったが、この日も予報は良くなかったが、この日を逃すとしばらく行けなくなることもあり強行した。
 様似までの200キロ、途中乾いていたところもあったのだが、スタート地点となる様似町幌満に着いてみると無情にも雨だった。
 雨の中を強行するだけの根性は持ち合わせていない私は、この日早起きだったこともあり、車の中で仮眠を取りながら雨が上がるのを待つことにした。

 様似山道とは、江戸末期にロシアの南下政策に危機を抱いた幕府が、東蝦夷地を直轄領として北方警備と道路開削に乗り出したという。(この東蝦夷地が先日のフットパスウォークをした恵庭の島松川が境となっているという点が興味深い)
 1799年、現在の様似町の冬島~幌満間が交通の難所であったために、幕府は山道開削を指示し、わずか一年で完成させたのが様似山道(当時はシャマニ山道と呼んだという)だそうだ。それから130年後の1927年(昭和2年)に海岸線の道路が開通し、自然に廃道になったそうだ。その道を様似町が復元して、私たちが楽しめるようになったのが現在の「様似山道」である。

          
          ※ 廃校になった旧幌満小学校を利用した地域のコミュニティセンターに駐車させていただいて…。

          
          ※ 駐車場から望んだ山群のちょうど谷間のところを上っていきます。

 車で待つこと3時間。途中諦めかけもしたが、なんとか雨が上がってくれた。
 雨さえなければ、他の条件は悪くとも、雨の場合に比べれば負担は1/2に軽減する。決行を決意した。
 10時40分、スタート地点の幌満(ほろまん)コミュニティセンター駐車場を出発した。
 いきなり川沿いの道なき道を往くコースに度肝を抜かれる。前日来の雨で川の水かさが増したためだろうか?

          
          ※ 山道のスタート地点に向かう橋の下の所に様似山道の説明板がありました。

          
          ※ いきなり現れた川沿いのわずかなスペースの通り道には度肝を抜かれました。

          
          ※ ここが様似山道の真のスタート地点でした。

 ほどなく川沿いから外れ、谷間に向かう山道の出発点があり、入林届に記帳し、さっそく谷間に入っていった。
 目の前に広がるのは私が理解するような道ではなかった。砕けた岩がゴロゴロと転がり、その間を水が流れる単なる沢だった。その沢水を避けながら、高度を増していくのだ。
 それは私からみると道路とはとても思えなかった。沢の流れのどちらか一方にしかヒトが通れるところがなくて、沢を渡渉すること数え切れぬほどだった。
 ぐんぐん高度を増していくのだが、砕けた岩が重なる中、どこに足をおけばよいのか注意をしながら登らなければならないためか、疲れを感ずることはあまりなかった。

 ※ 私が嘆いた沢道の数々をご覧ください。 登山や沢登りをされる方にはどうってことないところだと思いますが、登山初心者の私にはずいぶんワイルドな山道だなぁ、と思いました。

          

          

          
          
          

          

 道らしい道ではなかったが、コース上には赤いテープがところどころに下がっていて、安心してコースを上りつづけた。
 そんな中、数は多くなかったが、雨に濡れて咲く、紫色と白色の花が気持ちを癒してくれた。調べてみると、エゾオオサクラソウとミヤマエンレイソウだった。

          
          ※ コースにはこうした赤いテープが下げられていて、安心させてくれました。

          
          ※ エゾオオサクラソウです。この花は、この後も頻出しました。

          
          ※ ミヤマエンレイソウです。

 岩が転がる沢を上りつづけること45分、かなり高度を増し、沢の水も少なくなってきたかと思ったころに、沢と別れて山道に入った。
 こちらは明らかに人が造作したと思われる山道で、頂点に向って九十九折(ジグザグ)に道が造られていた。
 そうして第一のピークに達したのはスタートして1時間後だった。

         
         ※ 沢道に分かれ告げ、あきらかに人が造作したと思われる山道に入って行きました。

         
         ※ 沢道に格闘すること1時間、第一のピークに達しました。
 
(第一と記したように、ピークは一つではなかった。この後も次々とピークが現れるのだ。
今日のところはそこまでレポする気力がない。続きは明日にさせてもらいます)