田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 181 ロスト・イン・トランスレーション

2016-12-06 19:04:53 | 映画観賞・感想

 ロスト・イン・トランスレーション(Lost in Translation)とは、直訳すると「翻訳で失われる」という意味のようだ。本作では、日米両語が翻訳されることによって、その真意がうまく伝わらない、失われてしまう、という意味とともに、夫と妻、男と女、若者と老人など、人間関係における相互理解の難しさに焦点を当てた映画だという…。 

                    

 「CLARK THEATER 2016」第2日目(11月27日)の第1作目(シアターとしては第4作目)は、アメリカ映画の「ロスト・イン・トランスレーション」だった。
 アメリカ映画とはいっても、舞台は東京である。

                                   

 CLARK THEATER 2016実行委員会のパンフでは、映画を次のように紹介している。

 「CM撮影のため来日したハリウッドスターのボブ。ボブと同じホテルに滞在する若妻シャーロット。「自分の居場所」が見つからず、言いようのない孤独を抱えた二人は、偶然にも出会い言葉を交わす。いつしか二人の間には、不思議な絆が芽生え始めるのだが…」

 サントリーウィスキーのCM撮影のために来日したボブだが、撮影チームの日本人との間の意思疎通が十分とれずに孤独を感じていた。一方、大学を卒業し、写真家の夫と結婚したばかりで二人で来日したシャーレットだが、夫の仕事が忙しいために孤独をかこっていた。
 そんな二人の淡い淡い交流を描いた映画である。(2003年製作・公開)
 ボブは老境に差し掛かった60歳代(?)、シャーロットはまだ20歳代と、親子ほども年齢差がある二人の間に“恋”など芽生えるはずないのだが…。そう二人も思っていたようだ。ところが…。
 ボブが日本での仕事が終わり、離日しようとしたとき、二人は互いの中に淡い何かが芽生えていたことを覚え、抱擁し、キスを交わすのだった…。ここで映画はエンディングを迎える。

               
               ※ 主役の二人、ボブとシャーレットです。

 二人が交流する舞台は、東京のいわゆる“おしゃれ”な空間である。その描き方に日本の映画ファンは憤っている向きが多いようだ。いわゆる白人目線で、東京を揶揄していると…。
 私にはそうしたことを感ずる感性も憤りもなかった。いったいこの映画は何を言いたいのか、そのことを考えているうちにストーリーは進行していった感じだった。

               
               ※ この映画の監督ソフィア・コッポラです。

 この映画が、この年のアカデミー賞の脚本賞を受賞したというのだから、私に映画を観る目がないということか?
 監督は、あの「ゴッドファーザー」の監督・フランシス・コッポラの娘のソフィア・コッポラといって、アメリカ映画界では注目の監督らしい。
 そのフランシス・コッポラの感性に私がついていけなかった、というのがこの映画を観ての結論となるようだ…。う~ん。