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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

高齢者介護・福祉施設見学記

2018-07-04 18:19:22 | 札幌(圏)探訪

 札幌市内で高齢者の介護・福祉施設を手広く展開している渓仁会グループが経営する「介護老人福祉施設」・「ケアハウス」・「グループホーム」の三施設を見学する機会を得た。将来自分に起こりうるさまざまな不具合に応じた施設を直接見学できたことは、私にとって有益なひと時だった。

  7月2日(月)、私が所属する退職組織は札幌市立啓明中学校の見学を終えた後、その足で上記三施設を訪れた。研修の担当者が私たちシニアにとっては関心度の高い介護・福祉施設の見学を研修の一環として取り上げてくれたのである。

  渓仁会という名を聞くと、「手稲渓仁会病院」とか、「西円山病院」といった医療機関というイメージが湧く。ところが「西円山病院」は病院単独ではなく、さまざまな高齢者介護・福祉施設を併設することによって、病院と高齢者介護・福祉施設が双方向に利活用するメリットを活かそうとする施設のようだ。

 今回、私たちはその西円山病院に併設(併設という言葉が適当かどうかは分からない)された三つの高齢者介護・福祉施設を見学することができた。

      

      ※ 西円山病院、それに続く高齢者介護・福祉施設が連なる全景です。

 まず案内されたのは、「介護老人福祉施設 西円山敬樹園」だった。この施設の対象者は要介護認定において「要介護3,4,5」と認定され、家庭での介護が困難な方が対象ということだ。

 入所者は基本的に4人が一部屋に同居する形である。(2人、3人の場合もある)定員は123名とのことだった。要介護度の重い方々なので、たくさんのスタッフに守られての生活であるが、他者と同室というのはちょっと「きついかなぁ…」というのが率直な印象だった。(それは私がまだ健康の部類に属するから?)

          

          ※ 介護老人福祉施設「西円山敬樹園」の居室前の廊下のところです。

          

          ※ 敬樹園の共用スペースでは入居者たちが思い思いに過ごされていました。

          

          ※ 敬樹園の食堂です。清潔に整頓されていました。

          

     ※ 食堂にはメニューが掲示され、一般食の他「ミキサー食」、「軟菜食」というメニューがあるところが、いかにも介護老人施設らしいと思わせてくれました。

          

          ※ 喫茶室が設けられていました。ボランティアは100円で飲み物を提供しているとのこと。窓の下、眼下には住宅、そして遠くには札幌の街並みが見渡せる絶景です。

 

 続いて、「グループホーム西円山の丘」を見学した。

 グループホームとは、認知症を患った方々が共同生活を送る小規模な介護施設である。ここの定員は27名だそうだが、こちらはそれぞれの入居者に対して個室が準備されていた。

 居室内も見せていただいたが、トイレ・ミニ流し台・ベッド・クローゼット・エアコン・電話などが完備され、部屋は必ずしも広くはないが、プライバシーが守られる点が私から見ると良い印象に映った。

          

          ※ グループホームの一部屋です。実際に入居されている方の部屋を見させてもらいました。

 最後に「ケアハウス カームヒル西円山」を見た。

 こちらのケアハウスとは、軽費老人ホームのことを指すそうで、いわゆる介護施設ではなく、60歳以上であれば基本的に誰でも入居対象者となれる施設だという。(もちろん介護認定を受けている方も入居することができる)「カームヒル西円山」の定員はちょうど100名ということで、一人部屋80室、夫婦部屋10室ということで、現在満室とのことだった。

 印象としては、一般のマンションと変わらない印象である。ただし、食事が提供され、風呂は共同であるという点がマンションとは違う点である。

 入居者の中にはまだまだ健康そうな方も入居していて、カラオケの練習をされていた方もいた。だから介護認定されていない方は、ごく普通の生活を送られていると聞いた。

 部屋の中も見せていただいたが、必要な設備が整ったワンルームマンションといった感じだった。

           

          ※ ケアハウス「カームヒル西円山」の廊下です。一見、ホテルの廊下のようです。

          

          ※ 食堂ですが、座席は決まっているとのことでした。

          

          ※ 予定になかった浴室も見せていただきました。ここも窓からは絶景が…。

          

          ※ ケアハウス「カームヒル西円山」の一人部屋を写させていただきました。

 以上、駆け足で三つの施設を見せていただいたが、西円山敬樹園はたくさんのスタッフの方が立ち働き、入居者が共同スペースで過ごされていた方が多かったせいもあって、やや喧噪感もあったが、他の二つの施設は静寂で、清潔な印象だった。

見学した三つの施設の大きな特徴は、建物自体が西円山病院と直結していることである。

緊急の場合などは戸外に出ることなく、病院に搬送され、医師の診断を受けることができる点は大きなメリットではないかと思える。

 

私も含めて、参加した方々は他人事ではなく、自分事として真剣に質問される方も多く、実り多い見学会だった。