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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

闘将清宮氏が語る常勝チーム軍団を創る極意

2018-07-25 21:16:12 | 講演・講義・フォーラム等

 今や日ハム清宮幸太郎の父親として有名になってしまったが、何を隠そうパパ清宮はラグビー選手として、監督として日本一を経験するラグビー界の名監督と称される方である。清宮氏が常勝軍団を創る極意を語った。

  7月21日(土)午後、道新ホールにおいて北海道新聞社が主催する「スポーツ!北海道フォーラム ~ラグビーワールドカップ2019に向けて~」というフォーラムが開催され、入場整理券を入手できたので参加してきた。

 

 フォーラムは清宮克幸氏の基調講演と、同氏を含め三人が登壇したパネルディスカッションの二部構成だった。ここでは清宮氏の講演についてだけレポすることにする。

 清宮氏の演題は「チームマネジメントの極意~常勝チームを作るには~」と題するものだった。

 清宮氏は現在、社会人ラグビーのヤマハ発動機ジュビロの監督をしていることは承知のことと思う。

          

 清宮氏は最初に、自らの来し方を語った。

 清宮氏は大阪・茨田高校でラグビーを始めて高校日本代表の主将を務めたことなどから、早稲田大学に進んだ。清宮氏は早大に進んだことでラグビー観が一変したという。(この点については後述)

 早稲田大学において主将を務めた大学4年時に大学日本一となった。

 卒業後はサントリービールチームの中心選手として活躍、選手として日本一も経験している。選手として12年間在籍し、その後チームのコーチに転じた。

 清宮氏が指導者として一躍脚光を浴びたのが、2001~2006年にかけて母校・早稲田大学の監督をされたときである。当時低迷していた早稲田ラグビーを復活させ、2003年13年ぶりに大学日本一に導くと、2005年、2006年には連覇を達成させるなど、その手腕は高く評価された。

 

 その後、2006~2009年古巣のサントリービールのラグビー部の監督としても一度日本一を経験し、2011年からは現在のヤマハ発動機ジュビロの監督を続け、現在に至っている。

 

 清宮氏は自身の来し方を話す前に、清宮幸太郎関連の話をおよそ15分も話していた。やはり人の子の親だなぁ、と思った。幸太郎が可愛くて、心配で仕方がないのだろう。

 ということで、清宮氏は時間がないとの理由(?)から、いきなりテーマについての結論を披瀝した。清宮氏の「チームマネジメントの極意」とは…、

(1)熱意

(2)言葉

(3)独自性

の三つだという。

 

 清宮氏が上記三つの極意を会得したキッカケはやはり早稲田ラグビーとの出会いだったようだ。茨田高校時代のラグビーは自由で、自分を表現できるスポーツと考えていたが、早稲田ラグビーと出会ってラグビー観が変わったという。清宮氏の言によると早稲田ラグビーはまるで“宗教”のようだったという。

 その早稲田ラグビーで象徴的だったのは、日常の練習が「練習前練習」、「本練習」、「アフター練習」、「しぼり」と4段階もあるということだ。

 こうした早稲田ラグビーに出合い、清宮氏は「熱意」の大切さを学んだようだ。

          

         ※ 早慶ラグビーの対戦の一シーンです。エンジに黒の縞模様が早稲田。黄色に黒が慶応大です。

 さらには、試合前夜に行う先発メンバーへのジャージーを渡す儀式の中で、指導者が、主将が語る“言葉”がフィフティーンを奮い立たせるという。それだけでなく、練習、試合を通じて、指導者が、仲間が発する“言葉”がチームに一体感をもたらすことを学んだという。

 

 清宮氏は、その二つに氏独自の戦略・戦術を編み出すことによる“独自性”を大切にしてきたという。

 

 講演の後のパネルディスカッションで、コーディネーターが「日本代表の監督になる気持ちはないのか」と問われた清宮氏は「そうしたことは考えていない」と話をしていたが、あるいはいつの日か清宮氏に白羽の矢が立つ日があるかもしれない。

 

 実は私は清宮氏が直接ヤマハ発動機ジュビロの試合を指揮した試合を直接目にした機会が過去にあった。2014年8月31日、札幌市の月寒ラグビー場で行われたヤマハ発動機 vs NECの対戦を観戦した時だった。

 対戦に集中していた私の背中の方から、突然大きな声がグランドに向かって飛んだ。何事かと思って後ろを振り返ると、そこにはヤマハのスタッフに囲まれた清宮克幸氏がチームに激を飛ばしていたのだ。

         

         

 試合はヤマハ発動機が55対7と圧勝した試合だった。