ガイアとは、ギリシア神話に出てくる大地の女神のことであり、闇が半日を覆う本来の地球を認識するという意味が込められた言葉だという。2008年以来毎年開催されているというガイアナイトの催しに初めて参加した。
今夕、道庁赤れんが庁舎、そして同庁舎前庭において「ガイアナイト2018」と題するイベントが開催され参加してきた。
このイベントが開催されるようになったのは2008年、洞爺湖サミットが開催された際に富良野市在住の作家・倉本聰氏が提唱したことが始まりだそうだ。倉本氏は道民に対して次のように提案したそうだ。
僕は、日本がこれ以上豊かで便利な大国になって行くことより、あらゆる意味で質高く、世界から尊敬され注目される小国になることを望んでいます。
北海道はその意味でこの国のモデルになるべきです。
その為には僕らは空間的にも時間的にも未来に向けての広い視点を持たなければなりません。
この島で世界の首脳を迎え、地球環境に関するサミットが開かれます。北海道が試される時です。
エネルギーを乱費する饗応を排し、例えばローソクの灯のぬくもりで各国の首脳をお迎えして、道民の暖かさと意識の高さを、世界に示そうではありませんか。
サミット前のみでなくサミット後へも続く灯夜の夜を定期的に持つことを、道民の皆さんに提唱します。
この倉本氏の提言に、同知事の高橋はるみ氏が同調し、札幌をはじめ道内各地(今年は9カ所)においてガイアナイトと称して、道民に地球温暖化防止のために行動を促すためのイベントとして開催してきたそうだ。
※ 会場には高橋はるみ北海道知事も駆け付け、挨拶をされた。
ガイアナイトが始まって10年、このイベントそのものはあまり広がりを見せてはいないようにも感ずるが、その趣旨は各所でさまざまな広がりを見せているようにも思える。
※ アイヌの古式舞踊の一つ「鶴の舞」が披露されました。
今年の札幌会場・赤レンガ庁舎でのイベントの内容は、
1.環境フォーラム「SDGs未来都市2030へのアプローチ」
講師:下川町長 谷 一 之 氏
2.アイヌ古式舞踊、アイヌ楽器演奏
3.キャンドル点灯式
4.ミニコンサート 大谷大学音楽学科学生による木管五重奏
という内容だった。
※ キャンドルの点灯は参加した道民一人一人の手で行われ、私も点灯させてもらった。
それぞれが趣旨に沿った内容で、興味深く参加させてもらった。
特に下川町長の谷氏のお話は、下川町が意欲的に取り組んできたことが今や全国的な注目を浴びているということで、その内容も非常に興味深かったので、日を改めてレポートしてみたい。
※ 大谷大学音楽科の学生による木管五重奏が札幌の夜空に響きました。
倉本氏の言う「あらゆる意味で質高く、世界から尊敬され注目される小国」が日本の目指すべき道というフレーズに私は共感をおぼえた…。