私たち「めだかの学校」のプロジェクト〇(ゼロ)が企画実施している野外講座「さっぽろの古を訪ねて」はこのほど最終講座(第6講)を無事終了することができた。幸いにして最終講も受講者から高い評価を受けて終えることができた。
※ エドウィン・ダン記念館に入ろうとしている受講者たちです。
9月24日(月・祝)午後、「めだかの学校」の野外講座の最終講(第6講)は、真駒内の「エドウィン・ダン記念館」を会場にして実施した。
今回はこれまでとは若干趣を異にしてお雇い外国人であったエドウィン・ダンに焦点を当てて企画した。エドウィン・ダンは「北海道酪農の父」と称され、酪農王国北海道の礎を築いた人として知られる人である。その業績を後世に語り継ぐために、当時の事務所を記念館として残したのだ。
私たちが野外講座として現地学習をするうえで格好の施設だったことから、今回の見学施設先としたのである。
※ 一木万寿三の絵を見ながら職員が説明する言葉に聞き入る受講者たちです。
今回の野外講座は、私たちが想定していた以上に上出来の講座となった。
その要因は一にも、二にも、記念館職員の方の説明の仕方にあった。
エドウィン・ダン記念館は、ダンが拓いた種畜場の模型やダンゆかりの遺品なども展示されているが、主たる展示は画家・一木万寿三(いちき ますみ)によるダンの生涯を描いた23枚の油絵の展示が記念館全体を占める。
※ 一木万寿三の描いた油絵の一つ。エドウイン・ダンが明治天皇などの前で農機具を用いて収穫する様子を描いた図です。(HPより)
その絵画を用いて、職員は豊富な知識をもとに、きめ細かく丁寧に私たちにダンの人となりを語ってくれた。それはもう圧巻と称しても言い過ぎではないほどであった。
事後のアンケートにおいて受講者も私と同じ感想を持った方が多かった。
※ 受講者に丁寧な説明をするエドウイン・ダン記念館の職員の方です。
エドウィン・ダン記念館は、真駒内の「エドウィン・ダン記念公園内」の一角に建っているのだが、その他に公園内にはエドウィン・ダンの立像、そして牧場用水路としてダンが掘削を指導した「真駒内用水路」が残されている。これらについても記念館職員はていねいに説明してくれた。
※ エドウィン・ダン記念公園内に立つダンの立像です。(HPより)
こうした記念館職員の素晴らしい説明もあって、事後アンケートはこれまで以上に好評を得たものとなった。具体的には次のとおりである。
まず回収率が凄い。参加者25名中21名が協力してくれた。未提出は私を含めた主催者側の人間ではないかと思われる。その結果は…。(評価は5段階評価で実施した)
Q1.本日の講座全体の満足度はいかがでしたか?
評価5 → 20人 評価3 → 1人
Q2.講座の運営についてはいかがでしたか?
評価5 → 20人 評価3 → 1人
Q3.ガイドの説明はいかがでしたか?
評価5 → 20人 評価3 → 1人
※ エドウィン・ダンが残した言葉として紹介されました。「BE FRONTIER」
これはもう手前みそながら、お一人を除いてフルマークという素晴らしすぎる評価である。
自由表記の感想欄も主催した側への労いの言葉がほとんどを占めた。
素人ながら懸命に準備して実施したことが報われた思いである。
しかし、こうした評価は私たちに別な思いをもたらしてくれる。それは、「次年度はどうしようか?」という問題である。期待を裏切りたくない、という思いが重圧となってのしかかってくる。
最終回を終えるとき、私たちの代表が「さっぽろの古を訪ねては来年も続けられるでしょう」と宣言してしまった。さあ、どうしょうか?私たちの新たな悩みが始まった…。
※ 職員からのサプライズで、名寄で作っているダンを記念した菓子を取り寄せて受講者に配布してくれました。
1876というマークは、ダンが札幌の地に足を踏み入れた年を表しています。