私にとって西別岳は二度目だったのだが、最初の時と同様に山頂は濃霧に覆われ眺望はゼロだった。しかし、冷涼な道東の気候のためかお花畑にはまだ花々が可憐に咲き誇っていた。
西別岳の登山はライブレポでもレポしたが、霧が深く眺望は望めなかったものの、翌日の登山だと天候がさらに悪くなるとの予報だったために、急遽この日のうちに登ることに決めたのだった。
※ 登山口に建つ立派な「西別小屋」です。私も以前お世話になりました。
※ 山小屋前の駐車場です。悪天にも関わらず、結構な人たちが登山を楽しんでいました。
※ 登山口に向かう道路脇で見つけた懐かしいKIRAWAYの案内看板です。
前日の斜里岳の疲れは残っていたものの、斜里岳と比べると標高も標高差もぐんと小さいために、特に心配することなく登山を決めた。
※ 登山口にあった登山届ポストです。
西別岳は登山口から直線の緩やかな登りが続く。これは登山者にとっては格好の足慣らしとなり、歓迎すべきエントランスである。やがてその緩やかな登りを終え傾斜が徐々に増してくると、そこは「うぐいす谷」と呼ばれるところである。2015年6月に「北根室ランチウェイ(KIRAWAY)」71.4キロを踏破した際にこの場を通ったときには、耳にうるさいほどに鶯の鳴き声を聞いたのだが、今回はまったく何も聞こえなかった。
※ 西別岳の登り始めのエントランスです。足慣らしに最適です。
※ 山野草の盗掘でずいぶん高山植物が痛めつけられたようです。
※ 登山開始から0.6キロ地点にある「うぐいす谷」です。
そして続くのが、この山の名物(?)「がまん坂」である。ササ原の斜面を直線状に登るのだが、けっこうな斜度もあり、まさにがまんしながらの登山となる。
※ こうした坂が延々と続き、まさに「がまん坂」です。
やがて「がまん坂」も過ぎると細いダケカンバの林に入る。途中に「第一お花畑」を経由して787mピーク(リスケ山との分岐)に至る。
※ 「がまん坂」を終えて、両脇に咲く花は何でしようね?
※ 「第一お花畑」です。ルートには、他に第二、第三のお花畑がありました。
787mピークからはいったんルートは下りとなる。樹林が切れてササ原となるため風がモロにあたり体感温度はかなり下がった。ルートの周囲は柵やロープで規制され、いろいろな花が咲いていて目を楽しませてくれる。平坦なルートをしばらく行き、再び上りルートに変わり、ひと頑張りすると西別岳山頂だった。山頂は予想していたとおり、なあ~んにも見えず、深い霧の中だった。風も強かったため、長居は無用、私はそそくさと下山を開始したのだった。
※ こうしてルートの両側はロープが張られ、山野草を護っています。
※ 周りを濃霧に囲まれた「西別岳」山頂標識です。
※ 山頂からはご覧のような写真しか撮ることができませんでした。
疲労していたこともあって、標準時間よりはかなりかかってしまったが、私にはこの程度の山だと登る楽しみも感ずることができる。今後、目標とする山の選定の参考になるように思われる。
撮り貯めた山野草
西別岳は冷涼な気候の道東地方のためだろうか、いまだに山野草がいろいろと咲き誇っていた。その全てを撮影したわけではなかったが、特に気になった花々を撮ってきた。その一部である。
※ モイワシャジン
※ チシマセンブリ
※ 名前を思い出せないが、他の山より輪径が小さいものではと思われます。
※ これはニリンソウだと思うのですが…。
【西別岳 登山データ】
標 高 799.5m (標高差 465m)
駐車場 登山口の西別小屋前に広い駐車場がある。
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口→(100分)→787mピーク→(25分)→西別岳山頂→(25分)→787mピーク→(55分)→登山口
時 間 上り(2時間05分) 下り(1時間20分)
天 候 濃霧、山頂は強風
登山日 ‘19/08/15