「北海湯」は赤れんが色の三角屋根の外観が特徴の建物である。明治、大正の頃にはかなり目立った建物だったのでは?と想像される。現在はBARとして活用されているとのことで内部見学は叶わなかった。
「北海湯」の建物を見つけるのにはやや苦労した。というのも、ガイド本などでは「札幌駅から創成川を越えて元村街道と呼ばれていた斜めの通り沿いある」となっていたので、現在は「ファイターズ通り」とも称されている斜めの通りを歩いたのだが、それらしき建物を発見することができなかった。何度も周囲を行き来した結果、「北海湯」は斜めの通りではなく、その裏側の通り沿いで発見することができた。(その通りは「北8条通」と称されているようだ)
「北海湯」の建物は赤れんが壁の堂々とした外観で、公衆浴場というイメージよりは商店か、あるいは会社の建物といった感じだった。
建物の脇に立てられていた「札幌景観資産」に指定された表示には、「れんが造りの公衆浴場として建設された全国的に珍しい建物である。元村街道を中心として明治初期から開けていたこのあたり一帯は札幌麦酒会社や帝国製麻の赤煉瓦で造られた工場が並んでいた。三角屋根のシンプルな外観で正面上部の櫛型アーチや白色タイルの装飾、金文字の看板などがモダンに印象を与える」といった意味のことが書かれていた。
建物の正面に近づいてみると「STUDIO BAR 北海湯」と書かれた看板が出されていた。特徴ある外観を活かして飲食店として現在も現役で活用されているようだ。BARを利用しながら内部を見てみたい気もするが、ちょっと我が家からは遠いかなぁ…。
《北海湯 情報》
◇所在地 札幌市東区北7条東3丁目28
◇建設年 明治末期~大正初期
◇構 造 レンガ造
◇指定年 2007(平成19)年3月30日
◇その他 バー、貸しスタジオ ※施設利用者のみ内部見学可
◇電 話 011-704-3300(STUDIOBAR 北海湯)
◇訪問日 2021年11月6日